ゆるゆる
私は16歳で妊娠、結婚、出産、離婚をした冒険者だ。
10人中8人が、
ちょっと考え直した方がいいんじゃなあい?
と助言をしてくれるような人と22歳に再婚してまた離婚した変人だ。
懲りない女である。
こんな私の元に産まれてきてくれた娘は、我が道をいくマイペースなタイプだが、こちらの予想を上回る熱く激しい感情を内に秘めてる芸術家。
手先がとても器用なのでアクリル粘土でつやつやな目玉焼きを作ったり、見たものそのままの絵を書くことが得意なのでいつも娘の美術センスに驚かされる。
だからなのか毎年恒例のおもちゃ配り白髭おじさんに、細かいものが付属してるおもちゃをよくお願いするので、
小さなドーナツや爪楊枝を使った娘お手製の鉛筆を踏まないように…掃除機で吸わないように…かなり気を配った。
私と娘は喧嘩はするけどそこまで相性は悪くない。
アドベンチャーな私の人生を知った方なら1番に心配されるであろう娘はグレていてもおかしくないはずなのだが、ありがたいことに共に仲良く暮らしている。
お互いの空間や時間を大切にしよう!と互いを思いやるフリしてるだけの、実は自分の都合を優先する人間クサイゆるーい者同士。
そんな我が家ですが、それなりに上手く生きていて
「1人の時間がないと無理よな」
「うん。自分の部屋が1番好き。気の合う友達と遊ぶのも好きやけど、まぁ今は眠たいから寝る。」
なんて会話が繰り広げられる、ゆるゆる家族である。
懲りない女にも、宝物はある。
その宝物はキラキラしている。