心の洗濯は何気ない日常から
時刻はだいたい昼の13時頃。
自転車に乗り駅に向かってる最中。
道のど真ん中で、
赤色と黒色のランドセルを背負った小学生が2人、私の方にお尻を向けてしゃがんでいた。
時間的に下校途中なんだろう。
駅に向かうには必然的にこの子たちを追い越さなければならない。
だんだん近づいていくと、2人とも足元を見ていた。
車の通らない広めの道で、左右に雑草が生えており太陽の光を浴びて成長している。
たまに草の間からスズメがぴょこぴょこと飛び出す。
そんな道の真ん中で、だ。
何してるんだろう?…なんて言葉は野暮で。
数十年前も当たり前に私は子供だったので、子供の頃の自分の好奇心を懐かしく思いながら、微笑ましく2人の姿をゆっくりと追い越した。
とても素敵な景色を見たと思う。
地域の子供たちが足元の虫か、散った桜か何かを見つめる。
自転車が通ろうが、
犬と散歩中の通行人が近くを横切ろうが、
そんなことは関係なく、何かに集中している。
空は水色。白いふわふわした雲がところどころで空に寄り添っており、太陽が眩しくニコニコ笑っていて、そよ風がサラサラと吹いていた。
ただの日常なのにとても良かった。
なんてことない日常なのに、凄くよかった。
自然と純粋さに触れると、人の心は洗われる。