Rolexマラソン 2着でゴール~本命よりも、なんでも話せるセフレが心地良い~
前回のnoteでロレックスマラソンについて書きました。
正規店へ足しげく通い、何度も「あいにく在庫はございません」の言葉を聞き、しまいには今日も来たの?とあきれられているような顔をされ(個人的主観)つつも次の店舗へ向かう心意気は、まるで何度もガンシカされ時には罵声を浴びせられるストリートナンパ師のような強靭な精神力を要すると思います。
ナンパもそうですが、ここで諦めて辞めてしまったら絶対にゲットは出来ないんですよね。「最低限の身なりを整え、手当たり次第に声をかける」これをロレックスマラソンに言い換えると「買えるお金を準備し、手当たり次第に正規店へ行く」になります。
さて。ナンパの世界でも、ドンズバな本命よりもセカンドの子の方が何かと気楽で良いなんて思うことがあります。本命相手って自分も背伸びしてるとこがあるし、他の男が狙ってる/ほかの男に目がいく、なんて思うと気が気でないので疲れちゃうんですよね。その点セカンドの子だと相手の方が惚れてくれてるからそんな心配がない。で、セカンドの子の方が脱がすとめっちゃ巨乳だったりして、何気にかわいく思えてしまうことが多いんですよね。
閑話休題。
某日、某街。彼女とのランチを終え、ホテルに向かう道すがらでちょっと寄れる正規店があったので、まったく期待せずに入店。その日は雨が降っていたこともあり店内は僕たちの他に2組程度しかお客さんがいなかった。
これまで僕がRolex正規店に通った期間は正味2ヶ月・延べ18店舗目。その間1回だけ「購入制限はご存じですか?」と言われたことがあって、結局在庫なしとの回答でしたがその時は「あいにく在庫はございません」とだけ言われるよりもめちゃくちゃ悔しい思いをしました。色々と聞き方を変えてみたりしながらの延べ19店舗目。
この日は彼女を連れていたので軽く流す程度に考えていました(在庫がないことの確認というか、ないことを確認すると逆に安心するんですよね。わかっていただけるでしょうか?この複雑な気持ち)。
女性店員さんが「よろしければご用件をお伺いします」と声をかけてきてくれたので「スポーツモデル系は全く置いてないですか?」と質問。「そうですね…ちなみにどのモデルをお探しでしょうか?」
ここでふと、他店でのアドバイスを思い出した。
「あまりモデルを限定しすぎるのも購入を難しくしますよ。2つくらい候補を挙げたりカラーの違う妥協は考えておいた方がいいです」と。僕の本命ちゃんはGMTマスターⅡ。女性で言えば学年で2番目か3番目くらいに男子から人気のある子。そして2番目の好みは古風ではあるけど根強い人気のあるサブマリーナ。
「GMTマスターのジュビリーブレスモデルか、サブマリーナの黒を探してるんです」そう伝えると女性店員さんは「在庫を確認して参ります」と言い奥に入っていった。「あるといいね」と言ってくれた彼女とショーケースに残っているレディースのゴールドやダイヤ付きのモデルを眺めながら在庫確認を待つ。
5分くらいして女性店員さんが戻ってきた。正直、この時はまた在庫なしなんだろうな、と思っていた。
「もう少し在庫確認お待ちください」そう言うと少し雑談を始めた。
「今日は足元の悪い中のご来店ありがとうございます」
「いえいえ。でも何だか雪になりそうですよね」
「ご希望のモデルは他の店舗もまわられました?当店が初めてですか?」
「めっちゃまわりました笑」
「そうなんですね!ところで、Rolexは何かお持ちになられてますか?」
「古いExplorer1とオイスターパーペチュアル39のダークロジウムを持ってます。あ、今日は違うブランドの時計ですけど…」
と、その日付けていたブルガリ・オクトソロテンポを袖口からチラッと出す。
「良い時計されてるな、と思って笑。お持ちのRolexは両方ノンデイトですけど日付けなしの方が好みなんですか?」
「持っている時計はノンデイトの方が多いですけど、デイト付きは便利で好きですよ」
「そうですよね。あ、在庫確認が終わったか見て参ります」
これまでの対応とは明らかに違う感じで、これは何かしら在庫があるのだと感じました。話をしている時は感じませんでしたが、おそらく
・レアモデルの所有
・時計好きか
・希望と在庫の照合
ここら辺を見ているのだと感じました。来店時にRolexをつけていた方が良い、というマラソン記事も見かけましたがこれはそうでもないようです。また、レアモデルやプロフェッショナルモデルの所有もあまり伝えない方が良いのでは?と思います。そして希望のモデルはある程度遊びを持たせる方がいいかもしれません。
「ご案内できるモデルがありますので、奥へどうぞ」
いつもは外側からちょっとだけ覗ける商談ルーム。いつかはあそこで購入を決めたいんだという憧れの場所。いまそこへ案内される…
その部屋へ入ると、壁一面ある大きさに煌びやかな時計のベゼル状の宝飾品らしき写真が鎮座している。ソファはコーポレートカラーであるRolexグリーン。着席を促され、胸の高まりを感じながら緑の包装紙に包まれた時計BOXのようなソファに腰をかける。それと同時に商談室の大きな扉が閉じられた。
「お飲み物をどうぞ」
そういって差し出された青いボトル。それを見た彼女が言った。
「これ、他の店舗で商談してる人たちが飲んでたやつだよね笑」そうだ。あれはなんだろうね?と話していたことがあった。これは選ばれし人しか飲むことのできないポーションなのか?…中身はただの美味しい水だったが、緊張で喉がカラカラな時にいただくただの美味しい水は格別のものだった。
待つこと5分。永遠に感じるような長さだった。やがてトレーの上にベージュ色のファブリックに包まれたモノがテーブルの上に置かれ、そのベールが捲られる。
「サブマリーナデイト、お色は黒です」
正直、ちょっと迷った。誘ってもなかなかいい返事をくれない本命ちゃんに疲れた時に、巨乳のセカンドちゃんが「私と付き合お?」と言ってくる。ライトにてらされてキラキラと輝くセカンドちゃんこと、サブマリーナの存在感に惹かれる。
購入制限がどうこうと言うよりも、これを買い取ったら新しいRolexなんて数年貯金しないと買えるわけがない。もちろんその時、今の姿の本命ちゃんはもういない。でも、光り輝くセカンドちゃんも今この時を逃したら次は誘いに乗ってくれないだろう…
「どうぞ、お試しください」
そう言うと女性店員さんがブレスを広げ腕に着けてみるように促す。服を脱ぎベッドで脚を開いて、さあ挿れてみて?私でいいでしょ?試してみて?と言わんばかりの誘惑。据え膳食わぬは男の恥。でも知ってる、食って仕舞えばその先を求めてしまうんだ。こいつと一緒の未来を。
ゆっくりと腕を通す。その挿入されたモノに合わせるようにブレス調整を入念にしてくれる。今までのRolexの中で一番ゴツいモデルですが意外と腕への当たりが良くフィット感はとても良く感じる。色々と説明をしてくれながら10分ほど悩ませてもらった。そして
「これに決めます」
サブマリーナ デイトを購入することに決めた。第2希望のモデルなので2着でのゴール。
これはただ単に物を買う、と言うことだけでなく接客のレベルの高さや特別感を含めた「購入体験」エンターテインメントなのかも知れない。もう途中で面倒になったり時間が取れなくなったりもしましたが、なんとか走り抜けることができました。
これから一緒に、大切に過ごしていこうと思います。
2022年2月13日 ロレックスマラソン完走。
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