恋愛もロジカルな判断が大事

今朝、乗り換えの駅のホームで喧嘩しているカップルを見かけた。
通勤客の冷たい視線を遮断して、ひたすら泣きながら彼を責める女性。
セリフはありがちな内容。
「どうして連絡してくれなかったの?昨夜は何をしていたの?」
「仕事、仕事って、LINE一つできないわけないでしょ。トイレに行けるんだったら、LINEくらいできるよね」

どうやら、昨夜連絡が取れなかった彼を、彼女は駅で待ち伏せして捕まえたらしいのだ。
ちょっと、いや、かなり怖い。
本当に恋愛というのは人を変えてしまう。

たぶん、この二人が結婚することはないのではないか、と思う。
この後、仲直りをしたとしても、おそらく長くは続かない。
何故なら、彼女は彼の仕事を理解していない、もしくは彼の仕事に対する価値観を理解していないのが明白だから。


例えば、「ピンクの傘とブルーの傘、どっちがいいかな?」「折りたたみ傘と長傘、どっちがいいかな?」などのように同じ傘というカテゴリのもの、雨を防ぐという同じ機能を果たすものでの比較や優先付けは容易だ。
しかしながら、「ハンバーガーとオレンジジュース、どっちがいいかな?」などのように、全く違うカテゴリのものは比較しようがない。
ハンバーガーはお腹を満たすもの、オレンジジュースはのどを潤すもの。
果たす役目が違うので、重きを置いている目的はどちらなのかによって決まるが、その優先度はケースバイケースで変わるものなので常に一定ではないだろう。

さて、先ほどの彼女が言ってるのはハンバーガーとオレンジジュースの質問に近しい。
「ワタシと仕事、どっちが大事?」もしくは「トイレとLINE、どっちが大事?」ってことかな?
結婚していない男女ならば、彼にとってワタシは癒しであり潤いであるが、仕事は生活を支える基盤であり人によっては生きがいということもある。
ということは、ワタシはNice to haveな存在であり、仕事はMust haveなものであるので究極の選択を迫られたら、価値観にもよるが論理的な人であればあるほど、仕事を取る可能性は極めて高い。
仮にワタシがいないと生きていけないほど惚れこんでいたとしても、仕事をせずには生きていけないのだから、いずれ破滅は目に見えている。
ましてトイレとLINEなら、トイレは生理的欲求であり、LINEは単なる連絡手段。トイレに行かなかったら病気になるが、LINEしなくても健康を崩すことはない。選ぶのは簡単である。

以上のような仮説を立てられれば、彼女は彼を待ち伏せて問い詰めるなんてことをせずに、大人しく彼が繁忙期を終えて戻ってくるのを待つか、もしくは同じ「待ち伏せ」をするにせよ健気にサンドイッチでも差し入れて「今日も頑張ってね」と癒しとしての機能を果たせば良いと分かるはずだ。

しかし、冷静になれないのが恋愛だったりする。
恋って残酷。




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Robin
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