私が自宅出産を選んだ理由2
湘南の高台にある助産院に電話を掛け、留守電にメッセージを残して江ノ島あたりで一人ぷらぷらと遊んでいたところ、助産師さんからコールバックがありました。
明るい感じの元気そうな女性の声で、普通に事務的な感じで週数などを聞かれた後、一度助産院で話をしましょうということで日時を決め電話を切りました。
近所とはいえ全く土地勘の無い地域に助産院があるため、訪問当日は一度も乗ったことのないバスの時間を調べ(そもそもバスという乗物に乗り慣れていない)停留所を乗り過ごしてしまわぬようバスの中でもハラハラしながら、予定の停留所で降りた後も微妙に迷いながら眉間に皺を寄せ「2分遅れます!!」なんて電話を焦って助産院にかけたところ、電話口の助産師さんからは2分の遅刻なんてどこ吹く風というおおらかな雰囲気の反応が返ってきました。
いま思うと、妊娠出産子育てという、明らかにそれまでと比べると異世界の大きくおおらかな世界に、初めて足を踏み入れた瞬間でした。
助産師さんと話したところ、この助産院では自宅での出産と助産院での入院出産を選べることが分かり、水中出産は助産院で特別に設けているコースのようなものではないとのこと。たまたま、お風呂で温まりながら陣痛の時間を過ごしたいという人がいて、産む時はお風呂から上がって普通に産んだよ。水の中だと、どうやって介助したらいいんだろうなぁ〜。との回答をもらいました。お湯の中で産み落とすイメージだった私は、「あれっ、なんだかイメージと違う?」と思いながらも、なんだか助産師さんのおおらかな感じと、自宅出産という新たなものとの出会いに惹かれ、引き続きこの助産院でお世話になることに決めました。
その時ちょうど野口整体の本を読んでいた私は、産後は体のバランスが戻るまで立ち上がらない方が良い、という考えを入れたばかりだったので「自宅出産だと退院のために起き上がらなくて済む」ということが一番の決め手でした。