2022年12月7日のコマエダージ #159
東京都狛江市のコミュニティラジオ、こまえエフエム「コマラジ」水曜 夜9時のボサノヴァ番組「Bossa da Comaedade(ボッサ・ダ・コマエダージ)」今週もお聴きくださいましてありがとうございました\(^o^)/
今井亮太郎です♪
↓番組前のおきまりの定点撮影📸↓
今回はサンバ・ボサノヴァのボーカリスト、渡海真知子さんがゲスト!
今回は、素晴らしいサンバ・ボサノヴァのボーカリスト、渡海真知子さんにコマエダージにゲスト出演していただきました!
渡海真知子さんは、現在の日本のブラジル音楽シーンを牽引する、まさにアイコン的存在の一人。
ポルトガル語の美しさと、サンバの楽曲の持つ美しさ・世界観や感情を、今最もストレートに伝えられるボーカリストと言っても過言ではない、素晴らしいアーティストです。
真知子さんの歌を通すと、本来は民族音楽であるブラジル音楽もとてもわかりやすく、聴きやすくなってしまう、日本だけでなくブラジルでもとても注目されている存在なのです^ ^
↓渡海真知子さんのwebはコチラ↓
渡海真知子さんと今井亮太郎とは、
お互いブラジル音楽を始めた頃からの仲間で、
巨匠・加々美淳さんが日本での師匠であり、
ブラジルの師匠はブラジルの人間国宝的な存在の伝説的打楽器奏者・故ジョルジーニョ・ド・パンデイロ(Jorginho do Pandeiro)さんとその息子で現在のブラジルの最高峰の打楽器奏者・セウシーニョ・シルヴァ(Celsinho Silva)さんである、という共通の師匠を持っていて、
さらに2007年には同時期にブラジル・リオデジャネイロに一緒に行き学んできたり…、
仲間という言葉だけでは語れない、同じリオデジャネイロの音楽をルーツにこだわって突き進んできた、まさに同志なのでございます。
番組内の真知子さんとのトークを書き出してみました^ ^
楽しく、とても興味深いトークだったな〜(^^)
横浜市出身の渡海真知子さん、もともとはピアノで音楽大学を卒業されているのですが、なぜブラジル音楽のボーカリストに?!
真知子さん
「ブラジル音楽もサンバも何も知らなかったけど、30歳手前でたまたまブラジル音楽に出会ったんです。
2002年に初めてブラジル音楽に出会って、当時、音楽教室のレッスンのコーディネートのような仕事をしていて、ボサノヴァ・アンサンブルコースを作りたいと思って、そこで師匠となるギタリスト加々美淳さんに出会いました」
亮太郎「でももともとピアノだったのに、なぜ歌うことに?」
真知子さん
「それまでちゃんと歌ったこともなかったのだけど、加々美さんから音楽教室のアンサンブルコースの発表会の時に“発起人なんだから歌ってみない?“と言われて、聴きながらポルトガル語を覚えてChega de Saudadeを歌ったのがきっかけ!
私の歌を聴いて、加々美さんから“おもしろいリズムの取り方をするね!本格的にポルトガル語を習ってみない?“と。
それでポルトガル講師でもある加々美さんの奥様のエレーナさんにポルトガル語を習って。
褒められたのが嬉しくて、歌う気に!」
亮太郎「ほぅほぅ、でもそこからブラジル音楽にどっぷりハマったのは?」
真知子さん「サンバを通してできた素晴らしい人間関係があったから。サンバに会って人生が変わりました。
サンバを歌い始めたら、あれよあれよという間に、サンバを通して出会う人たちとの素晴らしい人間関係ができていって…今井さんもその1人ですね!
歌い始めて2年くらい経った時(2007年)にリオデジャネイロに初めて行って、海外の人と音楽を創るという共同作業をしたり、深い関係の友人ができたりして、そういうこと全てが初めての素晴らしい経験だったんです。
英語圏でなくポルトガル語圏だということも影響したかもしれないです」
“サンバに出会って人生が終わった“
とても素敵な言葉ですね^ ^
亮太郎「ブラジル人が真知子さんの歌を聴くとブラジル人と間違えるくらい、真知子さんはポルトガル語の発音も綺麗ですよね!ポルトガル語も堪能だし!」
真知子さん「ブラジルに人がいるからポルトガル語で話したいと思うし、ブラジルの人にも聴いてもらいたからちゃんとした発音で歌いたいって、最初からずっと思っていました。そこは今も変わらないです^ ^」
そんな渡海真知子さんの1stアルバム『Cantador』から、この日の1曲目に「Leonor」をオンエア!
リオデジャネイロで録音されたこの『Cantador』は、リオデジャネイロ五輪の際、ブラジル国歌を歌った歌手、パウリーニョ・ダ・ヴィオラ(Paulinho da Viola)からも称賛されたアルバム!
「Leonor」は、セウシーニョ・シルヴァさんも参加する前衛的ショーロバンド“ノ・エン・ピンゴ・ダグア(No Em Pingo D'agua)“の演奏と共に、真知子さんが歌い上げる、めちゃくちゃカッコいいテイク!
M1. Leonor / 渡海真知子
*
渡海真知子さんといえば、素晴らしい歌はもちろんですが、曲の紹介もとっても素敵なんです。
この日2曲目にお届けしたのは、「O Bêbado e A Equilibrista(酔っ払いと綱渡り芸人)」。
渡海真知子さんと加々美淳さんの共作アルバムのタイトル楽曲ともなったジョアン・ボスコ(João Bosco)作詞作曲の楽曲です。
真知子さん
「この曲は日本人の私がアルバムタイトルにしていいのかというくらい、ブラジル人にとっては大切な楽曲で、ブラジルの軍事政権時代の自由を求めたメッセージソングでもあるのですが、
私が共感して歌っているのは、一番最後の歌詞。
“show tem que continuar(ショーは続けていかなければならない)“
という一節があるのですが、
人間は生きていかなければいけないよ、というメッセージで終わるんです。
これは今の日本でも、今の世界でも、すごく大きな意味のあるメッセージだなと感じて、大切に歌わせていただいてます」
M2. O Bêbado e A Equilibrista / 渡海真知子 & 加々美淳
*
3曲目にお贈りしたのは、渡海真知子さんの2ndアルバム『Janelas abertas〜窓を開けて〜』から、「Se Você Visse」。
このアルバムも全編リオデジャネイロ録音なのですが、「Se Você Visse」では伝説的打楽器奏者・ジョルジーニョ・ド・パンデイロさんが参加しています♪
ジョルジーニョさんはブラジルの音楽の歴史を書いたら間違いなく出てくる人。
伝統打楽器パンデイロの、メロディックな新しい奏法を生み出した方です。
真知子さんや今井亮太郎の大師匠にあたる、最もお世話になった方でもあります!
そのジョルジーニョさんが亡くなったのが2018年7月で、この録音が2015年の録音だそうなので、ジョルジーニョさんの録音としては最後の方の本当に貴重な、そしてとっても素晴らしい音源なのです^ ^
真知子さん
「ジョルジーニョさんやセウシーニョさんだけでなく、そのファミリー…ジョゼ・ダ・シルヴァ家(José da Silva家/ショーロの名門の一家)の方がたくさんレコーディングに参加して制作した楽曲なんです」
そう、この曲はジョルジーニョさんの兄で、ショーロには欠かせない7弦ギターを生み出した天才、ジノ・セッチコルダス(Dino 7 cordas)の作曲。
そして音源のBassのジニーニョ(Dininho)さんは、そのジノの息子。ジニーニョさんは、パウリーニョ・ダ・ヴィオラのバンドのベーシストを長らくつとめている巨匠です。セウシーニョ・シルヴァさんから見ると従兄ですね♪
すごい音源です!
真知子さん「本当に記念の音源。私、この時代に生まれてよかった!彼らと一緒に演奏できて嬉しい!」
亮太郎「僕らはジョルジーニョさんのことを考えるだけで、なんか涙しちゃいますもんね!」
真知子さん「表現するには客観的に歌わなきゃいけないのですが、でもどのサンバにも思い出が詰まっていて、いつも歌う時にはその思い出が自然に滲み出ちゃう。そういう意味では、やっぱり時と共に私のサンバも変わってきてるのかな」
亮太郎「僕らはジョルジーニョさんやセウシーニョさんにとてもお世話になって、ジョゼ・ダ・シルヴァ家の系譜を継いでいると自負しているわけですけど、彼らと接してどうですか?」
真知子さん「全然人を緊張させないというか、みんな気さくで、心が温かくて、すごい人たちなのに上下を全然つけない!それに、それぞれみんなキャラクターがかわいいんですよね^ ^」
と話が盛り上がっているところに、そのリオデジャネイロの巨匠打楽器奏者セウシーニョ・シルヴァさんからメッセージが!
Muito obrigado, Celsinho!!!!!!
M3. Se Você Visse / 渡海真知子
この日の生演奏は「Alvorecer(夜明け)」と「O Cantador(歌い人)」♪♪♪
真知子さん & 亮太郎のリオデジャネイロ愛溢れるトークで大盛りあがり!!
共通のルーツとバックボーンのある大切な仲間同士、時間を忘れて(生放送中ということも忘れて?!笑)話は尽きず、やっぱりとても楽しい時間になっちゃいますネ🤣
亮太郎「真知子さんと僕はブラジル音楽の中でもリオデジャネイロの音楽が大好きで追求してきていますが、リオデジャネイロとリオの音楽の魅力を真知子さんはどう思っていますか?」
真知子さん「私はブラジル音楽の出会いがリオデジャネイロだったということと、あとリオは美しい街並みと美しい自然に囲まれた素敵な環境の街ということもありますけど、でもやっぱり一番は出会った人がすごく良くて、もう本当にリオが大好き。絶対に裏切れないというか、いつもリオをサウダージ(Saudade/恋しい、懐かしい)と思っています」
真知子さん「リオの人はとってもオープンで、人と違うことを恐れないんです。そこもリオの人の魅力!」
真知子さん「歌い手としては、歌詞!歌うときにリオにはリオ独特の訛りがあるんです。それと同じようにリオの音楽にも訛りがあって、その訛りがすごくスウィングして心地よいんです。ブラジルの他の地域にもそれぞれの独特なスウィングがあるけれど、私はリオデジャネイロのスウィングが好きで歌っています」
真知子さんと今井亮太郎といえば、同じリオデジャネイロの音楽を追求してきた同志であり、演奏になるとリオのサンバたちをあうんの呼吸で奏でられるんです♪
譜面もいらなくて、音楽が言葉みたいになる!
というわけで、今回は生演奏も多めに(●´艸`)
まず演奏した曲はサンバの名曲「Alvorecer(夜明け)」。
真知子さん
「朝日が海から登って、朝日に元気をもらって疲れや苦しみ、悩みが吹っ飛ぶ。
太陽を見ていると、希望が生まれる。
そんなサンバの楽曲です」
亮太郎「真知子さんと演奏していると、デュオで奏でてるんだけど、ここにセウシーニョさんとかジョルジーニョさんのパンデイロが聴こえてくるんですよね!」
真知子さん「そうですね!いつも鳴ってますよね!」
「やっぱり私が歌う時のアイデンティティは、リオデジャネイロのサンバなんだなぁ!って思います」
亮太郎「嬉しいお話!僕はいつも自分が日本におけるブラジル音楽の入り口みたいな存在になれたらっていつも思ってるんだけど、でも真知子さんといつも同じことを感じていて、リオのあの時間とジョゼ・ダ・シルヴァ家の人たちの、あの人と音楽が僕にいつも流れてて、そこは絶対に裏切れない」
真知子さん「本当にそうだよね!」
亮太郎「彼らがいてくれて、それをどう日本で聴いてもらうかのために僕はやっているようなものなので、真知子さんの話、聞けてとっても嬉しい!」
真知子さん「一緒ですね、本当に!やっぱり一つお守りがあるっていうのは心強いですし、だから自由に活動できる。帰る場所があるんですよね!」
こんな感じで番組後半は熱〜いトークに!!
楽しかった〜!!!
そんなわけでこの日2曲目の生演奏!
渡海真知子さんと言ったらこの楽曲!と言えるくらいの、名曲「O Cantador」。
「Cantora(歌手)」ではなくて「Cantador(歌い人)」というタイトルが付いているこの楽曲、真知子さんが歌うと、真知子さんそのもののようで、本当に素敵なんですよね!
真知子さん
「O Cantador、歌い人。
人はみんな表現者であって、人生を表現して歌いながら、目の前にあることを受け入れながら歩いていく、歌い人なんだよ。
そんな風にこの曲は伝えている、と私は解釈しています」
♪O Cantador / 渡海真知子
渡海真知子さんとこの曲をこの番組の中で奏でられたこと、僕 今井亮太郎にとっても本当に感慨深い時間でした!
亮太郎「この曲[Cantora(歌手)]ではなくて[Cantador(歌い人)]なんですよね!」
真知子さん「そう。dorというのは痛みという意味で、それともかかっている。歌う人という意味でもあるし、痛みを歌うという意味でもあります」
この美しい楽曲も実はサンバ。サンバのバラードなんです。
この曲をサンバのグルーヴを感じながら演奏できるのが、やはり渡海真知子さんと僕が歩んできた道、継いできた系譜なのだろうな〜とあらためて実感した時間でもありました。
生演奏2曲、いかがでしたか?^ ^
ちなみに番組のエンディングも「Wave」を生演奏しながらフェードアウトして終了するという自由さ(笑)
楽しかったな〜!!!(●´艸`)
渡海真知子 & 今井亮太郎の公演が各地でたくさん!ぜひご来場ください♪♪♪
まさに日本のブラジル音楽界の宝!な素晴らしいボーカリスト渡海真知子さん!
そんな真知子さんと今井亮太郎、12月〜1月にかけて各地でた〜くさん公演がありますよ〜\(^o^)/
まず!
12月は、渡海真知子さん&今井亮太郎で、岡山(倉敷)〜大阪〜金沢ツアーがございます!!!楽しみです!!!
岡山、関西、北陸のみなさま、ぜひ\(^o^)/
ちなみに東京での公演もありますよ〜!
小野リサさんのご実家のお店、ブラジル音楽の殿堂、四ツ谷サッシ・ペレレにて♪
渡海真知子 & 今井亮太郎に、ゴキゲンブラジル人ドラマーAlexandre Ozakiさんを加えたTrio\(^o^)/
そして、
年明けて2023年には、渋谷 東急セルリアンタワーJZ Brat Sound of Tokyoにて、この日はフルメンバーの今井亮太郎グループ × 渡海真知子!!
真知子サウンドを今井亮太郎流に、バリバリアレンジしちゃいます\(^o^)/
必聴デス!!
(今井亮太郎のバースデーライブですよー( 」゚Д゚)」<笑)
サンバ・ボサノヴァの歌姫・渡海真知子さんと今井亮太郎の奏でるリオデジャネイロの美しいブラシル音楽の世界を体感しに、ぜひぜひいらしてくださいませ\(^o^)/
お待ちしてます!!!
次回のコマエダージは12/14(水)\(^o^)/
今週もたくさんのメッセージ、本当にありがとうございました!\(^o^)/
「うわぁーーー!素敵!ラジオ局で歌っているっていうことを完全に忘れて聴きいってしまいました」
「素晴らしい〜ヽ(^o^)丿感動しました泣」
「2曲とも生放送とは思えない素晴らしい演奏ですね!素晴らしすぎる!」
「まさに神回な時間!」
などなど本当に嬉しいメッセージをたくさんいただきました\(^o^)/
いつも励みになってマス!!!
渡海真知子さん、ご出演ありがとうございました\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
↓渡海真知子さんのLIVEやアルバムの情報はコチラのwebから↓
*
さて、
次回の放送は、12月14日(水) 21:00〜です♪
Karen Tokitaさんのパーソナリティ回!
ゲストにはボサノヴァ歌手、田坂香良子さんをお招きします\(^o^)/
次回もお楽しみに!!
Muito obrigado!!!!
Tchau tchau!!!
今週のオンエア曲
サポーター募集
番組ではみなさまからの応援を募集しています。コマエダージの番組作りを一緒にしませんか?!サポーターになっていただいたみなさまには、毎週、コマエダージ番外編ミニラジオをお届けします♪ぜひよろしくお願いします!!!
↓詳細は下記↓
Karen Tokita&今井亮太郎 配信限定シングル by 日本コロムビア
☆Karen Tokita&今井亮太郎『100万回の月』配信限定シングル、2/23日本コロムビアよりリリース!
1. 100万回の月 - Seu Olhar é Como a Lua -
2. 通り雨のあと - Depois da Tempestade - (Karen Tokita Vocal ver.)
3. 100万回の月 - Seu Olhar é Como a Lua -(コーラス&鍵盤ハーモニカver.)
※Apple Music、amazon music、LINE Music、Spotifyなどなどの各サブスクリプションや、iTune Store、レコチョクなどの配信ダウンロードサイトから、お聴きいただけます。
↓ダウンロードは下記から↓
↓『100万回の月』ダイジェストムービー↓
↓日本コロムビアからのnewsリリース↓
〈参加メンバー〉
*100万回の月
Karen Tokita(Vocal/Guitar/Chorus)
今井亮太郎(Organ/Rhodes Piano/KENBAN-Harmonica)
満島貴子(Flute)
亀井恵(Marimba)
Alexandre Ozaki(Drums)
*通り雨のあと
Karen Tokita(Vocal/Chorus)
今井亮太郎(Organ/Piano/Percussion)
外園健彦(Guitar)
コモブチキイチロウ(Bass)
黒田清高(Drums)
* * *
☆Karen Tokita&今井亮太郎『海辺のカフェの水曜日』配信限定シングル
1. 海辺のカフェの水曜日 - Quarta-feira no Café da Praia - (Karen Tokita Vocal Ver.)
2. 流星ピアス - Brinco de Estrela Cadente -
※Apple Music、amazon music、LINE Music、Spotifyなどなどの各サブスクリプションや、iTune Store、レコチョクなどの配信ダウンロードサイトから、お聴きいただけます。お使いの配信サイトで検索してみてくださいね!
↓ダウンロードは下記から↓
その他情報
その他の情報はこちらで・・・
♪Bossa da Comaedade パーソナリティ
Karen Tokita :https://karen.bossa.info
今井亮太郎:http://ryotaroimai.com