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オレンジメモリー

2人組ユニットMUTEPPO の記念すべき第一作目となるオリジナル曲「オレンジメモリー」の作曲を担当した。

孤高のギターボーカリスト•シータとその美声で誰しもが心を奪われる歌姫•ポーからなる2人組ユニットMUTEPPO。

昨年末、歌詞を作ったけど曲ができない、と相談を受けた。

では、と名乗りをあげたのだった。

すぐにポーさんから歌詞が送られてきた。

オレンジメモリー、そう。
甘酸っぱい恋のメモリーのお話だった。

さて、困った。
恋なんてメモリー以外の何ものでもない。
現実を受け入れてきたアラフォーである。

いや、待てよ。

そうだ。

メモリーじゃないか。
そのままメモリーの曲にすればいい。

こうして作曲に取り掛かる。

あの歌姫が歌うのだ。
小細工は要らない。

ギター1本あれば充分成立するだろう。

まずは、キーはどうするか。
自分が歌う訳ではないので、もしかしたら高めでもいけるのではないか。

ポーさんが歌うということであえて高めに設定した。

歌詞は、譜割など全く意識していないものだった。
直すべきか一瞬迷ったが、そこが味になるのではないかと、あえてそのままにしてメロとコードをつけていく。

制作工程は順調だった。
ざっくりAメロとBメロ、流れるようにサビまで、難なくできていったが、今ひとつ何かが足りない。

そうだった。
ポーさんが歌うのだから低音もいけるだろう。
そこでAメロの後半を少し変えてみた。

うん。いい感じだ。

後は、盛り上げの為にCメロと大サビというところだろうか。

そこで、ポーさんに歌詞の追加を依頼する。

さらに恋の儚さが追加された。

しかし、これはCメロなのか?

この主人公はサヨナラしたくせに強がっているではないか。

そこでCメロの歌詞をアレンジして最後に加えることにした。

“神様がくれた時間の 針を戻してよ”

自分からサヨナラしたのにあの時に戻りたいらしい。

ハハハ、乙女心とはワガママなものだな。

ということで完成した。

オレンジメモリー

この曲は、ポーさんの歌唱力への絶対的な信頼によってできた曲だ。

どんな曲でも素敵に歌い上げてくれるだろうという信頼。
そしてほんの少しチクッとする切なさを人々の胸に残してくれるだろうという信頼。

甘酸っぱい恋の思い出はもう帰ってこない。

ぜひ聴いてほしい。

Thanks love


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