断酒について【雑談】

断酒についてちょっと聞かれたので、私の場合というか、思ったことをまとめようと思います。


きっかけ


私の場合ですが。
きっかけと思われるものは2つ。
実はもう3年以上前の話なので、正確には思い出せないのですが、おそらくこれだろうと。

1つ目は、アルコール依存症の怖さを知ってしまったということ。
私は理系の人なので数字には弱いというか、納得してしまうというか。
平均寿命は50歳前後。
これは、アルコール依存症と医師から診断を受けた人の平均と思われます。
いやいや、低すぎないかと。
私が断酒を始めたのが40歳。あと10年で死ぬ?
日本人の平均寿命から考えると、正規分布でないにしても、40歳くらいがピークか、30歳くらいに特異なピークがないと、そんな平均にはならない。
どうしてそんなに低いのか。
アルコールが起因となるものとしてわかりやすいのが、肝硬変になるケース。でもこれは結構時間がかかる。膵炎とか消化器系のガンも考えると、平均を下げるだろうが、いっても60歳くらいだろう。
酔っ払って歩いてたら交通事故に遭った。というのもなくはないけどそんなにいないだろう。道路で寝てたら轢かれたとかそんなには聞かない。依存症とはあんまり関係ない。
アルコールは不安を増やす効果があるらしいので、いわゆる鬱などを悪化させて自殺が増える。この影響があるか。
50歳というのは信じがたいけど、統計的な数字は否定できない。
私はまだやりたいことがあるので、死にたくない。飲んでた量を考えると、平均にも届かない可能性が高い。すでに手遅れの可能性はあるが、断酒で間に合うのであれば最後のチャンスと思ってやってみようと。

2つ目。
正直なところ、私はもう手遅れで、アルコール依存症だと思っていた。アルコール依存症というと聞こえが良いかもしれないが、アル中だ。
もしアル中でなければ、自分の意思で飲むのをやめられるだろう。
なので、宣言した。もう飲まないと。
これはなかなか難しい。達成できなければ、信用を失うし、言い訳できない。しかもやめ続ける期限も設定してないので、悪魔の証明みたいなものだ。飲んだら失敗になるが、いつまで経っても成功にはならない。でもやることにした。失敗したら医者に行くという決意で。

以上が、きっかけと思うが、参考になりそうな話というか、私の経験みたいなものも、メモとして書いておく。

人間関係


人付き合い。幸いにもコ⬛︎ナの時期だったので、外では飲みにくい雰囲気だったというか断りやすい状況だったので、飲み会は全部断った。断酒3ヶ月目くらいまではとにかく酒に近づかない方が良いと思う。恋人や配偶者などがお酒を好きなら、相当な覚悟がないと断酒は難しいと思う。やめると宣言しているのに、たまには1杯くらい良いだろうとか言ってくる人とは縁を切った方が良い。
私は人生のメンターと思ってる人がいるのだけど、一緒に旅行する機会があって、予約してくれた宿が飲み放題が付いてて、でも私は飲まなかった。たぶん私の覚悟を試してくれたのかなと思っている。
しつこく誘ってくる人をどうしても切れないなら断酒は諦めた方が良いかもしれない。酒飲みは自分だけ病気とかにはなりたくないので、同志というか味方を探す傾向がある。
断酒をすると友達は減るかもしれないが生きていける。断りにくければ、医者にお酒を止められたことにしても良い。

参考にした本


やめるまでは特にはなかったけど。やめてから読んだ。アル中になってから酒をやめた人の本と、アル中になる前になんとか酒をやめた人の本といろいろあるけど、医師に診断を受けたかどうかくらいしか差はないかもだけど、なる前にやめた人の方がたいへんな感じがする。アル中になれば楽になるわけではない。アル中とわかれば、少なくとも、医師や家族はやめる味方をしてくれるだろう。
『上を向いてアルコール』
『しらふで生きる』

男女差


最近は厚労省も、適量みたいなものを出しているが、適量はゼロというエビデンスもある。まあ適量飲んでたらアル中になりましたと言っても、誰も責任を取ってくれない。厚労省のは死亡率に優位差がない範囲を出してるだけかな。
厚労省の資料にも、適量は女性は男性の半分とある。
調べると、依存症になるまでの年月がだいぶ違う。男性は、晩酌みたいな感じで飲み続けると、飲み始めて平均20年くらいで依存症になるとある。飲む量が多ければさらに速くなるらしい。女性は3年から10年くらいらしい。平均だ。それ以上は言うまい。

断酒の効果


私の場合だけど。
お金が増える。年間で20万円は使っていた。それがゼロに。
時間が増える。どこで、何を飲もうとか考える時間も、飲む時間も、片付ける時間もいらない。
睡眠の質が向上する。トイレに起きる回数が減るし、時間に余裕ができたことで寝る時間も増える。
パフォーマンスが上がる。これまでの7~8割くらいの労力で同じことができる。生産性爆上がり。時間の余裕を回せばさらに。でも周りには黙ってたほうがよいかも。少しサボるくらいがちょうどいい。できた余裕は趣味に注ぎ込む。

3ヶ月くらい経つと実感するかも。実感がさらに継続を後押しする。

飲酒と脳


お酒は脳が覚えてるという話を聞きます。
週一回飲むなら、脳もそのようにスケジュールしていて、今週はよそうと思っても上手くはいかない。ホメオスタシスに近いかもしれない。
月に一回でも同じことで、そろそろ飲もうかなーみたいな感じでいろんなことが手につかなくなる。
無意識に飲んでしまうのはこのパターンと思われる。
なので最初3ヶ月くらいは油断禁物。というか自分では制御できないので、周りの人に手伝ってもらうとか、毎日Xでつぶやくとか、脳の指令に勝つ必要がある。

やめれなかったら


たぶん最初は想像以上にきついので失敗しても良いと思う。少しずつでも飲まない日を増やす。
依存症と診断されたのであれば許されないが、自分で断酒を始めたのであれば、やり直せば良い。それくらいであんまり気張らずに。

最後に


私は運が良いだけかもしれない。町田氏の言葉を借りるなら、狂っているかもしれない。でも3年以上断酒を続けている。
お金を払ってまで体調不良になりたいという人はいないだろう。私はそう思って生きている。
お酒を飲んでも幸せにはなれないし、問題を先送りするだけで、消化器等へのダメージを考えると、マイナスでしかない。
理系人間の私は、結果と数字があると納得できる。脳にも負けない。



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