日帰り熱海小旅行。(MOAのスーツ東海道五十三次企画と、温泉と、美味しいもの食べて、ミルトン・ナシメントの評伝を読みおえる)
実はずっと旧中山道沿いで暮らしているので、地元だ!と思ったのがきっかけで、自転車で中山道や東海道を走る、ユーチューバーのスーツさんの動画が好きになり、パンデミックの頃によくみてました。関連本を買って、自分でも由来の地を巡ったりもしました。
今年熱海のMOA美術館で、その彼と東海道五十三次の企画展をやるということで、終わっちゃう前に行こうと、今日ぶらり日帰り熱海小旅行へ行きました。
行きの電車は蛍光オレンジの帽子と上着を着た年配者集団と一緒になり、長時間乗車に隣のおばあさんが中々辛そうでした。自分もだんだんおケツが痛くなりながら、ビトゥーカ(ミルトン・ナシメント)の本を読み進めました。
昼頃につきました。チケットは事前に一応ネット購入し、画面で入場。
立派な美術館でした。
例の自転車もきれいに展示されてました。ついバッテリーを確認しました。
基本的に歌川広重の東海道五十三次(保永堂版五十三次55図)についての展示でしたが、スーツの旅を思い返しはしたものの、やはり直接みる歌川広重の浮世絵の色彩、描写、構図などなどが衝撃的でした。今回の展示をみてよりヤバいよ画集ほしいよと思うくらい惹かれました。Weezerのセカンド・アルバムでも使われた蒲原宿の夜之雪もあったけどほんとに綺麗でした。なんでこんなビビッドな色で、こんな広角でこんな落ち着きが生まれるのかさっぱりわかりません。
慌ててバスに乗って乗り換えて、KKRホテル熱海へ。
ランチと温泉のセットで2500円(割引もあり)なのですがランチが14時まで、温泉は16時までなので、ぎりぎりでした。
お肉にしました。美味しかったです!
露天風呂もありいい湯でした。ただ夏なので暑かったかな。お風呂出たあとにゆっくりもできました。体重計に乗ったら痩せすぎてて不安になりました。今年は35になるんで健康診断うけます。
またバスで熱海駅前まで戻ったあとに、ちょっと散策。
とあるユーチューバーの方がやたらハマったらしいアワビ串というのをビールと一緒にたべました。確かにバターの香りもこおばしく美味しかったですがちょっとお高かったかも。ビールは飲みきれませんでした。
帰りはグリーン車に乗ろうか迷ったけど普通車にしました。ビールのお陰でちょっと寝ました。やはりおケツが痛かったです。
それでようやく、ミルトン・ナシメントの評伝を読み終えました。ミルトンはブラジル音楽に傾倒したとき、特によく聴いてたミュージシャンで、LPやCDも集めてました。本は2019年に出たんですが、刊行当時は少し興味も薄れていた時期で読んでいなかったのですが、今年意を決して本を買い、少しづつ読み進めてました。自伝ではなく評伝なので、よく自我が出てるミュージシャン本とはちょっと違って、少し引いた視点から、彼の老い立ちから今に至るまでを丁寧に綴っていました。二段にびっしりと書かれてて読み応えありました。
もっと早く読んでおけばよかったです。彼のことを、ミルトン、ではなく、終始ビトゥーカという愛称で書かれてて、ミルトン・ナシメントというある種の巨人との対比にもなっていました。
また、ミルトン・ナシメントのディスコグラフィはたくさんあって、正直70年代のアルバムばかり聴いてた自分にとって、読んで初めて知った話ばかりで目に鱗でした。それぞれのアルバムの背景ストーリーを知ると知らないとでは、聞き方が、ぜんぜん違うから、特に90年前後のアルバムなんて、特に94年のAngelusがクルビダエスキーダ3的な作品であることとか、97年のNascimentoが壮絶な闘病生活後に出た赤裸々な作品であることとか、2005年のPietaと育ての母との関係とか(そして作品の幅の広さとか。ヴェローゾのトロピカリア2に匹敵するじゃん)。
F1のセナや俳優のRフェニックスとの友好関係(そして死別)とかも知らなかった。
ミルトン・ナシメントは去年頃にもうライブツアーをするのはやめますと言ってたので、もう二度と彼のライブが見れないんだと思うととても悲しいのですが、レジェンドだけどまだ元気であることには変わりないので、そういう内にこの本を読んで、より彼のことを知れたのはほんと良かったです。やっぱりミュージシャンの自伝・評伝はマストです。