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最果タヒ『星か獣になる季節』

(内容ではなくてイメージでの感想文)

くしゃくしゃの学生服で通った高校のあおくてにがい空気、それにいつも気持ちが悪くなってきたない和製トイレの個室に逃げていた。眠くなる授業はよく机の下でこっそり本を読んでいた。家族や友達に内緒でホームページをつくって、ファンタジーを追っかけたりしていた。家の前にあったレンタルショップでよく、わずかな小銭で古いロックのCDを借りてよく聞いた。どこかネジれた自分の支柱を見つけてしまって、それをさすために色々追いつめられるようなことをしていた、そんな季節だった。

この本を読んでそんな空気を、もう一度すいこむ羽目になった。漫画では色々いるけど、自分が読んでる範疇では阿部共実とか宮崎夏次系とかの感触が、小説で味わえた。ぼろっと抜け落ちた正しさを、ただ飛び越えていかなくちゃいけない、初めてのハードな季節なんだと思う。

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