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目的別比較! 不動産投資には新築と中古どっちが良い?

投資を検討していくなかで、誰しもが確認する利回り。

当然、収益を上げるために投資を行う訳ですから、ご自身が投資をしようとしている商品がどのくらい収益を生むのかを見るための指標となるでしょう。
不動産の場合、新築と中古で利回りはどう違うのかを見ていきましょう。

利回りが高いのは新築? それとも中古?
一言で不動産投資と言っても、物件により「利回り=収益力」は様々です。

一般的に新築物件と比べると、中古物件の方が利回りが高いケースが多くなります。収益をたくさん上げる「利回りが高い中古物件」のほうがよいのではないかと考える方が非常に多くいらっしゃいます。

利回りが高い場合、なかなか賃貸がつきにくく、家賃収入が入りづらいという落とし穴がある場合も多く、注意が必要です。

自分にあった不動産とは?

上記の通り、利回りが高ければ高いほどリスクも高くなる、というのが一般的な見解です。

どのような不動産を選ぶかはご自身の状況に合わせるのが最善策です。目的を将来的な資産形成の為に行うのか、短期的なインカムゲイン・キャピタルゲインを目的とするのか。

投資をする目的は人それぞれで、そしてその方に合った投資方法があるはずです。それが不動産投資の場合「新築」であったり「中古」であったり、更に言えば「都内」-「郊外」、「マンション」-「アパート」など、様々な選択肢があるのです。

新築と中古で変わる月々のキャッシュフロー

それではここで、新築と中古の月々のキャッシュフローを見ていきましょう。

新築

まずは新築で不動産を購入した場合のキャッシュフローを見ていきます。購入時の条件は下記表1のようになっていると仮定します。

表1ー新築物件購入の諸条件

上記条件で新築の不動産を購入した場合のキャッシュフローは下記表2のようになります。

表2ー新築物件の月々のキャッシュフロー

中古

続いては中古物件の場合を見ていきましょう。まず、購入時の条件は下記表3のように仮定します。

表3ー中古物件購入の諸条件

上記条件で中古物件を運用した場合の月々のキャッシュフローは下記、表4の通りです。

表4ー中古物件の月々のキャッシュフロー
※わかりやすくするために賃貸手数料と管理修繕積立金は同額にしています。

見落としがちな「時間軸」

以上の事例から、仮に同じ物件だとして比較をすると、パッと見た数字上では築10年中古物件の方がメリットがありそうです。
しかし、この数字には一つ見落としがちな観点があります。それは時間軸です。

築10年中古物件には既に10年という期間を経て上記の数字が成り立っています。それをローン年数35年で組んでいるために月々の返済額が小さくなり、収支が良くなっているように見える訳です。

築10年の中古物件が無事にローン完済する時には築45年中古物件になっていることになりますので、完済時点の物件の築年数という時間軸で比較をしますと、新築物件をローン年数45年で組んだ場合と同じ条件と言い換えることが出来ます。

では、上記の新築物件をローン年数45年で組んだ場合の数字はどうなるのか、表5を見てみましょう。

表5ー新築物件を45年ローンで購入した場合の諸条件

また新築物件を45年ローンで購入した場合のキャッシュフローは下記表6のようになります。

表6ー新築物件を45年ローンで購入した場合の月々のキャッシュフロー

このように、新築物件を45年ローンで購入したとすると築10年中古物件に比べて収支が良くなります。

物件の寿命が45年だとした場合どちらの方がリターンが大きいのか?
仮にご自身の寿命が35年だとしたらどちらの方がリターンが大きいのか?など、さまざまなケースを想定して物件を検討することが大切です。


まとめ

不動産投資で物件を選ぶときは新築がいいのか、中古がいいかという観点ではなく、ご自身の投資目的にあった商品を探すのが大切です。
一般的には長期保有で考えるならば新築が得する場合が多く、短期保有で考えるならば中古が得するケースが多いと言われていますが、販売価格や物件の特徴などによっても左右されます。
先ずは、”どの投資がいいのか”ではなく、”どのような投資結果が必要なのか”といったこと自己分析することをおすすめします。


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