「色と音楽の深い関係」
子供や女性のかん高い声を"黄色い声” また声の調子のことを声色(こわいろ)と表現することがあります。
これ以外にも、フルートの音色からブルーの色をイメージしたり、激しいドラムのリズムを聴いて、燃えるような赤を連想する人もいるようです。
*ドラムのリズムは確かに赤のイメージがありますね。
*フルートの音色はさわやかな風や小川のせせらぎを感じます。
このように、音からの刺激によって色を感じることを「色聴(しきちょう)」といいます。
もちろん多少の個人差はあるようですが、一般的には次のような共通した傾向があるといわれています。
例えば高い音なら明るい色を、低い音では濃い色を、そしてフラットのついた曲は暖色系で、シャープがつくと寒色系の色をイメージするのだそうです。
こうした音と色の関係を明らかにした1人がカール・ジーツという人で、彼は1931年に高音や低音の音を被験者に聴かせ、1秒間だけカラーカードを見せるというテストを実施しました。
この結果、低音の時ほどカラーカードは実際の色よりも濃く見え、それぞれの色が青みや赤みを帯びて見えると結論づけています。
反対に、高音の時はカラーカードの色がどんな色も黄みを帯びて見えたそうで、かん高い声を"黄色い声”と表現するのも、これでうなずけるような気がします。
またフランスの詩人のランボーは母音と色について、aは黒、eは白、iは赤、uは緑、oは青と言っています。
ロシアの画家カンデンスキーは、色を楽器にあてはめて絵を描いていますが、黄はトランペット、赤はドラム、フルートは青としています。
ではドレミの音階はどんな色に感じるのでしょうか。
1905年と1912年の古い調査ですが、色彩共感覚の事例で「ド」は赤、「レ」はスミレ色、「ミ」は黄金色とされています。
色と音階の関係は、なるほどと納得しますね。