グレイヘア移行まで【英国編】
49歳の時、グレイヘアへの移行を始めた。つまり、白髪染めをやめた。
私は10代の頃から白髪が多く、20代から30年間、休むことなく、せっせとせっせと、間を空けずに髪を染め続けていたのである。
海外で、通算12年を過ごしていた頃も、日本からカラートリートメントやヘナを取り寄せ、髪染めを休むことはなかった。
この努力、このエネルギー、この資源、他のことに使っていれば今頃、何かを大成していたかもしれない!
初の海外生活。20代で英国に住み始めた頃、その国の代表的なカラー剤を買って、頭にのせたとたん、違和感があった。「熱い!」「やばい!」と思って直ちに流したが、ヒリヒリとした感覚は、しばらく残った。「もしかして禿げる?」日本のように、すぐに皮膚科へ駆け込む、なんてできないお国柄、しばらく悶々とした日々を送った。
その後、現地のインド人にヘナを教わり、寒い日も暑い日も二週間ごとに頭に泥のようなヘナをのせたまま、修行のような数時間を過ごし、オレンジに光る髪色で過ごした。
お金がなくて、若いからできたんだな…
当時、ロンドンには駐在員向けの日本人美容室もあったが、1ポンド200円くらいだったっけ? 高額すぎて、「毎月通う」なんて考えは及ばなかった。
そう、年一回の帰国時に、ボブにカット、そのまま切れずにロングになり、里帰りして、またボブ→ロング、の繰り返し。
海外では、黒髪ロングが日本女子の象徴のようにあがめられる時もあるが、多くは成り行きの果て。
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