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"わたし"と"世界"のあいだで

今年の9月から、佐藤草さんが主宰されているawai Labの共同探究プログラム「CO-INQUIRY for Authentic Professional -Integration-対話者としての自己を深める・さまざまな自己を統合する」に参加しています。

クライアントさんの様々な感情や考えを大切に受け止め、感じたことを伝えながら対話の場を深めていくために、さらなる自分自身への理解や受容に向けて取り組んでいきたいなぁ…と感じたからです。

これまでコーチングを受けてきて、何より勇気づけられたのは、コーチがご自身の感情の揺れも含めて伝えてくださったフィードバックでした。

きっとそれは、コーチであると同時に、一人の人間として向き合ってくださったからなのだと思います。

そんな風にクライアントさんと向き合っていくためにも、まずは日々自分の心の声を聴き、感情を味わい、まるごと自分の味方でいる在り方を大切にしていきたい。そう考えてプログラムに参加することにしました。

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探求したいテーマを持ち寄り、対話し、日常生活で実践して感じたことを振り返り…と取り組んできたこのプログラムも折り返し地点になりました。

このnoteでは、ここまでの共同探究を通した実践と学びを振り返ってみたいと思います。

テーマ①:自分を表現するとは?

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最初に探究したのは、「自分を表現する、さらけ出していく」というテーマについて。

私は大人になってから海外を含めた引っ越しを6回、転職を3回と環境の変化が多く、その度に新しい自分の顔と出会ってきました。

新鮮に感じる反面、私って何者なんだろう…と足元がぐらつくように感じたこともしばしば。そのため、この統一感のない自分を表現してもいいのだろうか、という戸惑いがありました。

そんな中、メンバーの方のシェアのおかげで出会った一冊が、平野啓一郎さんの「私とは何か」。

この本で「分人(対人関係ごとのさまざまな自分)」の概念を知り、「それでいいんだよ」と言ってもらえたような感覚になりました。

私という存在は、ポツンと孤独に存在しているわけではない。つねに他者との相互作用の中にある。

私は、過去の自分よりも今の自分の方が好きだなと思っています。それは、出会ってきた素敵な人たちに影響を受け、新しい自分を引き出されながら変化してきたから。

であれば、「私とはこういうもの」という定義の中に自分を押し込めるのではなく、これからも素敵な人たちと心を交わす時間の中で起こっていく変化にオープンでありたい。

そして、その中で今の自分が感じることを、自然な形で表現していけばいいんだなと思いました。

テーマ②:"わたし"を満たすとは?

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次に探究したのは、「"わたし"を満たす」というテーマ。

社会の中の役割を持った"私"と、好奇心のままに遊び、学んで表現したいという"わたし"がいて、最近、"わたし"のためのスペースが小さくなってきているように感じたためです。

"わたし"が満たされているからこそ、"私"としての役割にも気持ちを込めて取り組んでいけるのではないか。だとしたら、まずは"わたし"を満たす時間を作ってみたらどうか…と考えました。

そして、ふと思い立って、週末に一人で好きな街のホテルを予約し、予定を決めないままふらりと過ごしてみることにしました。

本屋さんでじっくり読みたい一冊に出会ったり、思いがけず素敵な展示を見つけたり。

お散歩をしながら変わりゆく夕暮れの空の色や、清々しい朝のひかりを感じたり。

コーチ、会社員、家族の一員…という役割はとても大切なものだけれど、それらを忘れたまっさらな自分になるのも心を潤してくれるのだなぁ、と実感した時間でした。

そして、日常の中でも、何ももたずにお散歩をしたり、好きな本の言葉に思いっきり浸ったり、お気に入りのものを愛でたりと、役割を手放してリフレッシュする時間は持てるのかもしれない、と引き続き色々試しています。

自分にも大切な人にも、時には"まっさらなわたし"になるためのスペースをプレゼントしたいなと思っています。

このテーマに関してお話したPodcastはこちら。

このテーマに関してヒントをいただいている書籍はこちらです。

テーマ③:"世界"がわたしを映している?

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今探究しているテーマは、「"世界"がわたしを映しているとしたら?」という視点で物事を見てみる、ということです。

今年は家族のことも、お仕事も色々な変化がありました。変化のタイミングが重なり、しんどいな…と感じたこともあったのですが、その変化に向き合っていくために学んだことや、周りの人がかけてくれた言葉が新しい自分の核を作ってくれているように思います。そして、この学びはクライアントさんと関わっていく中でも活かせるのではないかな、と感じています。

このことと関連して、"目の前に起きている出来事、その変化の過程やそこから感じるものに意味がある。そこに今の自分に必要なメッセージが含まれている"という「プロセスワーク」の考え方に興味が沸き、こちらの本を読みながら学びを深めています。

awaiの旅を振り返って

一人で向き合うには大きかったり、難しいように感じるテーマも、awai Labの全員でお話する時間や、ペアワーク、グループ内での文章のシェアを通して楽しみながら探究を続けられています。

他の方が向き合われているテーマからもたくさんヒントをいただいていますし、お互いの存在を尊重しながら、関係性を築けていることも嬉しく感じています。

この探究の旅がどこへ向かうのかまだ分かりませんが、きっとプログラムが結ばれる12月には温かい実りの時を迎えているような予感がしています。

日常で出会う出来事を味わい、自分の心の中で振り返る。そしてまた表現していく…そんな流れを8の字のように繰り返しながら、"わたし"と"世界"の間をたゆたっていきたいなと思います。




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