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これまでに見たヤベー客

いらっしゃいませ。ご注文お伺いします。colorfu√です。
これもまた某鯖アドベントカレンダーの企画です。
当初は3個目は書く気がなかったのですが、知らぬ間に日付を確保してしまっており、更に新しいカレンダーが立ってしまったため後には引けないなという事でこちらをお送りします。

突然ですが、私は食品販売系の接客業をしています。
詳細は伏しますが、関東の比較的人が多い地域のそれなりに売れている店に勤めています。

接客業と切っても切り離せない関係にあるもの。
それはヤバい客です。
いかに万人に対して正解である対応をしようと、1人の狂人の逆鱗に触れてしまえば終わりです。

そんなこんなで今回の記事は、私が勤めてきた中で特に悪質かつ聞く分には面白いだろうなという客の話をします。

恐怖!ノーマスク日本縦断(仮)おじさん

私の勤務先は駅に近く、対面式の店。
そのため非常によく道を聞かれる。

駅はあっち。
電気屋は向こう。
そのビルは知らん。
その地名も知らん。

知らんながらにスマホで検索して教えたり、わかる範囲で説明した後はその付近の方に聞いてもらうよう促したり。

さて、タイトルはそんな中の1人の男性。


昼時、届いた商品を陳列しているところにご老人の声が響いた。
「×○はど☆♪*%?……」
なんて?
「すみませんがもう一度よろしいですか?」
「×○は*:#+$#/……」
困った。全く聞き取れない。

そもそもこの人マスクをしていない。
世はコロナ禍真っ只中。
マスクもせず聞き取れない言語を喋る彼は、もしかしたら現代に降り立ったエイリアンなのかもしれない。

未確認生命体とのコンタクトは慎重に行わなければならない。
一定の距離を置きつつ可能な限り下手に出ながら根気強く聞き取ったところ、○○という土地に行きたいという事だった。
しかし困った。全く聞き覚えがない。

「ただいま調べますので、お待ちくださいませ。」
聞き取れた地名を地図アプリで検索する。
これだけでどこなのかが分かる、技術万歳。科学万歳。




しかし、無情にも導き出された場所は福岡の土地を指していた。

ここは関東。相手は九州。
上半分は端折られているがほとんど日本縦断だ。
どれだけ早い手段で向かっても3,4時間はかかるだろう。
いや、UFOを所持していればあるいは。

「失礼ですがお客様。行き先は○○でお間違いないでしょうか?」
「あぁ」
その後も他のことを聞きつつ2度聞き直したが間違いない。
よかった。正しく交信はできていたらしい。
そしてよくない。その距離は流石に案内しようがない。

さらに昼時とあって後ろに人が並び始めた。もう終わりだ。

するとそこに颯爽と現れたのは近隣店のお姉さん。
偶然にも休憩に行こうとしたところを見かねて、案内を引き受けにきてくれたのだ。

UMAを押し付けてしまうことに罪悪感を覚えながらも、快く引き受けてくれたお姉さんに心からの感謝をしつつ後ろの列を消化した。


そして列の消化後、案内を終えたお姉さんがこっちに来た。
多大なる感謝とお礼の商品を渡すとお姉さんはこう言った。

「○○(福岡)じゃなくて××(近く)でした。」


○○と××、似てないとは言えないがあそこまでずっと間違えるほどのものではない。
……異種族との交信って、難しいなぁ……


ひとくちクレーマー〜そんなわけないだろ編〜

「○×って駅に行きたいんだけど。」
「申し訳ありません。当方の勉強不足で正確な案内をすることができませんので、あちらの駅の駅員さんにお伺いしていただけますでしょうか?」
駅員さんがここに聞けって言ったんだよ!!!


欺瞞!お釣り不足催促おばさん

これはまだ私が新人だった時の話。
夕〜夜は帰宅ラッシュで非常に店が混む。
10〜20人単位で並ぶこともしばしばある。

その日レジ業務を覚えていた私は、目も回るような忙しさの中必死で会計をしていた。

するとお客様が抜けていく方向から突然声をかけられた。
「さっき500円もらってないんだけど!」
不意をつかれた。ソウルシリーズならバックスタブを食らっていたところだ。

視線を向けた先にいる方は、確かにさっき会計をした気はする。
しかし間に数人は確実に挟まっているため、どう会計したかなど全く覚えがない。

だが焦りは禁物。
どれだけ混雑していてもこうしろ!と言われたことがある。
それは一度レジ内のお金を全て数えるということ。
誤差があればこっちのミス。
誤差がなければお客様の勘違いの可能性が高い。
ここ進研ゼミでやったとこだ!早速実践しよう。

「失礼いたしました。では一度レジ内の金額確認いたしますので、お待ちいただけますか?」

「急いでるの!そんなの待つ時間ないんだからさっさとよこしなさい!」

このパターンは進研ゼミでやってない。
夕暮れ時でお客様も大量に並んでいる。

困り果てた私が隣の先輩を見ると……渡しちゃって、と言っていた。
呆れ顔に見えたのは勘違いではないだろう。
だが致し方ない。私のミスの可能性もある。
丁重に謝罪し、500円を差し出した。

お客様はそれをさっと掴むと、さっさと行ってしまった。
さぞや急いでいたんだろうな。電車がもうすぐだったのかな。



その夜、締め作業をやった私が-500円を出したのは言うまでもない。


ひとくちクレーマー〜過去編〜

「ちなみに今回は500円だから渡す許可したけど、過去に同じ手口で5000円持ってかれた人がいたんだよ。だからこれからはその場で数えようってなったんだよね(レジに自腹で500円を入れる音)」
「ヒエッ」


陰謀!ノーマスク指摘逆ギレおばさん

私の勤務先はいくつか店舗がある。
今回はその中でも店内に入って購入していただく方式の場所の話。

世間はコロナ禍。
政府によってマスクの着用が推奨され、食品を扱う当店でも徹底した感染予防が行われていた。

「いらっしゃいませー」
と共に訪れる緊張の時。
この人マスクをしていない。

店舗前にもマスク着用のお願いを掲示している。
従ってもらえない場合は入店お断りする事もある旨を記載している。
となればここは言うしかない。
「申し訳ありませんが、店内ではマスクの着用をお願いします。」
「持ってない。」

なるほど。これは新しい浅倉透。
しかしこっちも無策ではない。
当時はまだマスクがすこ〜しだけ品薄だった時期。
ということで店内にお客様に渡す用のマスクがある。

「ではこちらをご利用ください。」
「いらない。」

なるほど。浅倉透じゃなくイヤイヤ期の赤ちゃんだったか。
困った。この店には流石におもちゃや絵本の類はない。
どうあやしたものか。

「申し訳ありませんが、当店食品を扱っているため、衛生上の理由でご協力いただければと…」
「あなたしつこい!!」

いきなり怒鳴られた。
やはり赤ちゃんは感情の起伏が激しいな。

「何度かこの店来てそんなにしつこく言うのあなただけよ!」

ちなみに私はほぼ毎日いるが、この方を見たのは初めてだ。
マスクしない人間は警戒するため印象深い。
というか、私以外の店員にもマスクを渡すように指導している。
言ってないはずはないが、まぁ赤ちゃんの記憶力なら仕方ない。

「大変失礼いたしました。ですが、他のお客様のご迷惑にもなりますのでご協力をお願いします。」

「うるさいわね!!!!!」

怒髪天を衝くとはこの事だ。
入り口前で外の人が振り返るほどの大声を上げる赤ちゃん様。
「そもそも!!!!!!!!!!!!」









コロナは風邪なんだからうつるわけないでしょ!!!!!!!!!!!
「では入店をお断りさせていただきます!ありがとうございました!!」


そうして私の陰謀論に踊らされた赤子様のあやしは終わった。
当然クレームは入ったが上の人にすべて説明して納得していただいた。






ところで………





風邪なら、うつるよなぁ……


ひとくちクレーマー~知らねぇよ編~

「いらっしゃいませお客様、申し訳ありませんがマスクをお持ちでしたら着用していただいてよろしいですか?」
「俺ぁ肌が弱ぇんだからつけられるワケねぇだろうが!!!!!!!!!!!!」


ちなみに、この人はこれだけでクレームを入れて来たため、それ以来うちの店ではノーマスクのお客様に注意をしない方針になりました。
さらにそれ以外でも閉店後に商品を売れとしつこく言ってきたり、遅い時間にきて商品がないと「前に増やせって言ったよな!」と怒鳴ってきたりしています。現在進行形。



懇願!あなたが良客であるために

今回は笑える範囲の人をピックアップしました。
他には商品を素手で持ってきたり、女性店員のストーカーをしたり、同じ商品を何度も買いその度にケチをつけ返金を迫ってきたり、書いても笑えないレベルのバケモノはたくさんいます。

これを読んでいるあなたが、せめて店員さんから良客と思われるためにできることを書いて終わりたいと思います。

・最初に「お願いします」などを言う。
・声はしっかり出し、商品名を簡潔でいいので読む。
・支払いの際は使いたいものをはっきりと伝える

お願いしますは注文するか分かりやすいためです。
これがないのに急に注文してくる人に限って聞き返すと不機嫌になる。

声はしっかり出す。
マスクを着けている今、しっかり出してくれないとホントに聞こえないです!
声が小さい人に限って聞き返すと不機嫌になる。

使いたいものを伝える。
カードをポンと置くだけや手に持つだけでは本当に分かんないです。
それがクレジットなのかパスモなのかポイントカードなのかマジでわかんないんです。
なのにクレジット使う人に限って黙って手に持つだけで決済できると思ってやがる。



そんな感じです。
店員も頑張って皆さんに快く買い物してもらえるよう努めるので、皆さんも少しでもこの辺り協力してくれると嬉しいな。



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