【絵の筋トレ】私のおすすめ人体練習3ステップ
こんにちは!
エッセイ漫画『アラフォー独女、-58kgして人生が変わりました』を連載中の松坂ゆうといいます。
最近ずっと原稿に向かっていたからか、技術のインプットや何も考えず描き散らかす感が恋しくてですね……。
久しぶりに#1日1絵やクロッキー、スケッチなどを描いているんですが、エッセイ漫画を描くためにやってよかった練習方法や参考書、実感できた練習の効果について記事にまとめておこうと思います。
【ステップ1】ラジオ体操レベルのストレッチ
机に向かう前に、大きく肩を肩甲骨から回し、腕、手首も回して……みたいなラジオ体操ぐらいの強度のストレッチをします。
なぜ行うかというと、血流がよくなって描き始めから安定した線をさっと引きやすくなるからです。
白い紙や画面に向かった時、最初からストレスフリーな感覚で始まると、描き進めても満足度高いなぁという経験から儀式的に行ってますが、肩こりの軽減にもなってる気がします。
【ステップ2】腕・手・目・頭を総動員した人体絵の筋トレ
準備体操のあとは、筋トレですよね。(脳筋?)
いえ、絵の話です。描く方でも体を慣らしてから本番原稿に入るために、私はポーズマニアックス(ポーマニ)という人体クロッキーができるサイトを使って、30秒〜1分ぐらいで1ポーズ描くという人体速写をしてます。
こんな感じ。
ポーマニ練習を楽しむコツ
形ヘロヘロよれよれ上等! 上手く描けなくてOK!
関節やパーツに注視せず、「一つの塊」を見たまま描く
です。(伝われ)
これもトレーニングなので、本番で100%の実力を出すための意識練習だと思って楽しく行っています。
クロッキーやスケッチを一度もしたことがない場合は、お近くの絵画教室のクロッキー会をしていることがあるので、飛び入りで参加されるのをおすすめします。私も美大・芸大には行っておらず、大人になってからライブで描いている参加者の手の動き・描く速さ、手元を観察させてもらってコツを学びました。
ポーマニでクロッキーをすると本番で実感できる効果
視野が広くなって、物体全体を引きで見るクセがつく→作画スピードUP
ラフや下書きの迷い線が減る→作画スピードUP
曖昧な筋肉の形・構造をおさらい→補足で何を学べばいいかわかる
4コマ型のエッセイ漫画を描いていて実感する効果
小さなコマに絵+文字。絵を挿絵にしないためには、文字より絵で物語を読んでもらう工夫がいるので、そのために上記のような練習を取り入れ、画力向上とおさらいをしていました。
そして絵から内容を伝えるためにコマの中の物体のシルエットを大事にしています。
なんせ4コマ型はコマが小さいので、セリフが入ってくると絵の細部の線は間引かないと目が疲れて読み進めてもらえないんですよね……。
クロッキーを続けていると、物体のシルエット(輪郭)で捉えるクセがつく→描きたい造形のアウトプットのスピードが上がります。最適な線を選び、他は描かなくても伝わるなという判断も早くなりました。
【ステップ3】曖昧な知識の補強
でもクロッキーやポーマニで遊んでいると、どうしても苦手だったり上手く描けない部分に触れることがあります。
そんな時、専門書の出番です。
よく眺めている本
人体って、皮膚も筋肉も全部繋がって、伸縮している塊なんですよね。
力を加えると捻れて変形する、描くには大変厄介な代物だと思います。難しい。この本、実は美術の専門書じゃないんです。アスリートの運動指導コーナーに置いてあったのですが、動きのある絵を描くために必要な筋肉の構造を最低限の線・面でわかりやすく描かれていて、とても参考になりました。
現在連載中のエッセイ漫画は、自分が128kgあった頃から-58kgした姿を描いているので、人体の描き分けを意識して描いています。
連載が始まる前、かっこいい体型、かわいい体型は興味を持って観察してたくさん描いてきたけど、自分のありのままボディと肉付きをしっかり描く……かなりの挑戦だぁ〜〜〜〜と思って手に取った1冊でした。
モルフォ人体デッサンのミニシリーズは他にも、人体を箱と円柱で捉える(パーツを簡略化して見たもの)、服のシワなど、さまざまなポイントの捉え方をおさえた教本が出ています。描きたいものに合わせて選べる基礎の名著です。
本番アウトプットで全力を!
こうした練習を経て、現在連載中の『アラフォー独女、-58kgして人生が変わりました。』で実戦を重ねて精進しているところです。
4コマ型エッセイ漫画の作成と作画の技術については、研究し、実際描いて色々発見があるので、またいつかきちんとまとめ記事作りたいなと思っています。