映画「来る」を見たよ!【ネタバレあり】

前評判から、気になっていました「来る」
Twitterで入手した印象を纏めると、以下の通り。

・柴田さんがとても格好いい
・松たか子もかっこいい
・岡田殴られる
・なんか凄い

さらには視聴直前に、友人から「除霊フェス楽しんできてね!」と言われて、「フェスってなんだwwww」と草を生やしながらいざ見て参りました。


※以下ネタバレを含みますので、まだ視聴していない方はご注意ください。


序盤は「生々しさが演出としてぐいぐい来るなー」という印象でした。
地方の親戚の寄り合いから始まり、結婚式の様子。
その後の人間模様。

匂わせ方が直接的ではなく、じんわりとした演出になっている。
「多分こうかな?」と思わせて、後から「あぁ、やっぱり」となる。
旦那の女性関係なんて、まさにそうでしたね。
直接的な部分は無いけど匂わせてからの、同僚の「女を抱いて」発言。

ブログに始まる家庭の壊れ方も、外周をぐるりと回ってから中に入るような演出。
「どこかおかしいぞ」と感じさせてからの、崩壊模様。

回りくどさもあれど、じんわりとした「おかしさ」から描いているのは良かったなぁ。
その分尺も使ってますが、しっかりと印象に残っています。
見終わった後も、暫くの間Butterflyが頭から離れなかったくらいには!

旦那が比較的早い段階で死んだのは、意外でした。
てっきり彼が主役で進むのだとばかり思っていた。違った。

しかし、続いての第二部もまた良かったですね~。
伊集院光(スーパーの店長)がいい味出していた!
序盤の結婚式のセリフがあるからこそ、店長のあの態度が映える。
でも、嫌な奴ってわけじゃないんですよね。
最初は子供に声をかけたりしてくれている。

だからこそ、余計に「どうにもならない」という印象を強く与えるんだろうなぁ。
そりゃ、そうなるよね。仕事だもんね。

妻の男性関係、そして自演に関わる部分は、見てから「なるほど」となった部分。
でも、どこまで行っても登場人物がクズになりきっていない印象を受ける。
母親も最後までちゃんと子供と一緒にいて、子供を庇っていたように見えた。
強いて言うなら、助教授が一番のクズポジションなのでしょうが。
まぁ、あるよねそういうの。いるよねこういう人。という感想に。
序盤でわりと人間模様的な部分を多く見せられていたので、この時点で既に麻痺していたのかもしれない。

しかし、妻が死んで娘が攫われてもなお、結局「怪異の正体」はわからない。
松たか子も本格参戦して、今度は岡田が主人公だー。

ここら辺から「なるほど、除霊フェスだ」というのに納得しました。
霊能者が出てくる出てくる。そして死ぬ死ぬ。
やめて、このままじゃ日本の霊能者が全滅しちゃう!と思ったもんです。

しかし、柴田さんの再登場は嬉しかったなー。
序盤で倒れた時は「え、確かに格好良くはあったけど、これだけ!?」って思ったもん。
また出てくれたー! そして見れたー!!
待ってましたー!!! な気分でした。

終盤でのブログ更新。旦那と柴田さんのやりとり。
ここ、良かったなぁ。
どうせなら、ブログはもっと前から更新されていて……みたいなノリの方が、じんわりとした怖さを演出するには良かったかもしれませんが。それはそれ。
じんわりとしたおかしさの演出は端々にあっても、怖さに関してはそんなじんわり演出ではないですよね、この作品。

再登場した柴田さんの美味しいシーンでした。
ごちそうさまです!!

その後も怪異は結局何なのか、よくわからず。
でも、ホラーだしなぁ。
わからないものはわからないで、それはそれで有りなんじゃないかな? とは思っています。
実際見ている最中は「おー」「おおー」の連続で、残り時間を見ては「……この時間で全部終わるんかな?」とたまに首を傾げていましたけどね。

そこに挟まる「柴田さんかっこいー!」の歓声。
貴方は最後までかっこよかった。

で、ラスト。
終わり方は「なんじゃそらwww」ってなりました。
えぇ、笑って終わりましたとも。
でも、これはこれで良かったんじゃないかなぁ。

先にも言ったように「わからない」のもまた怖さの一つ。
そして、わからないからこそ色々考えたり、解釈を求める部分もあります。
「結局なんだったんだー!」ってなって、ネタバレ考察を見に行ったり。原作に興味を持ったならば、それもまた有りなのではないでしょうか。

えぇ。私がそうですとも。
見終わってすぐ「来る 感想」でぐぐったり、原作について調べたり、wikiを見たりしてました。
今度本屋に行った時には、原作小説探してみよう。

結局よくわからないままで終わった部分。

①松たか子はどうなったの?
②子供あれで大丈夫なの?
③子供これからどうするの? 君達育てていくの?
④あの化け物なんだったの?

他にもあの被害大丈夫ですかとか色々ありはするが、大きな部分はこんな感じかな。
このうちのいくつかは、原作で解決するのでしょうか。
でも、よくわからない終わり方なりに、この終わり方も結構好きです。

だって、序盤はじっくり「環境の歪さ」を描いていたけど、途中からは謎の勢いがあったじゃん。
最後は怒濤の除霊フェスだったじゃん。
どんどん勢いが増していって、最終的にどーん!って吹き飛んでたじゃん。(※一部誇大表現があります)

よくわからないけどよくわからないなりに流れにのって、「つかれたー……」ってなってる時に最後ちょっと笑って終わったなって。
そんな印象です。

最後岡田と妹ちゃんのくたびれた中にも夢の内容で笑顔になってたやつ。
謎の勢いに押されて見ていた側としては、あのくたびれっぷりと「なんだそれw」って笑いに同意してしまった。

勢いで流しきった後の、オチ。
ここでなんとなーく、落ち着いてしまった感じはあります。
結局わからないままな部分も多いんだが、それでいいのか!? と自問自答する思いも確かにありはするのだけど、そこは原作読んでみるかなーって。

個人的にはじんわり演出からの怒濤の除霊フェス、そして格好いい柴田さんを堪能できたので、とても満足しております。
良き二時間強でした。

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