第39巻 スポーツ切手
第39巻 「スポーツ切手」
木村康一 木村孟淳著
1963年刊行
東京オリンピックの前年に書かれたこのタイトルは、陸上競技のしかも切手だけに特化した奇書とも言える一冊です。
著者は「スポーツ切手研究会理事」の肩書きを持ち、中学時代から陸上競技と切手収集に打ち込み、人生を捧げています。地味な内容ですが著者の人生の集大成です。
全ページひたすら陸上競技の切手だけが延々と続きます。
極めて狭い範囲の関心を深く追い続ける人が著作を出版できるという保育社ならではの本に対する姿勢は、大切な文化が不要不急などと切り捨てられる昨今の情勢の中で、静かに守るべき遺産を残しました。