
妊活7年目にしてステップアップを決めた理由②
前回の記事はこちら
35歳になるのを目前に控えて、ステップアップについて改めて考え直してみました。
この頃、かなり焦りを感じていた記憶があります。
ドクターにも気持ちが変化してきていることを伝えると、人工授精についての説明と金額の説明を受けました。
人工授精ならできないこともない金額。
そして人工授精というけど、採取した精子を調整して、直接子宮内に注入するだけで、その後は自力で卵子と出会う、という極めて自然妊娠に近い方法だとドクターからじっくり説明を受けました。
人の手が加わることがずっと引っ掛かっていましたが、ここでやっと気が付いたのです。
そんなこと言ったら医療なんて全部そうじゃないか。
風邪をひいた時、花粉症の時、コロナになった時、咳が止まらない時、歯が痛い時、クリニックに行って診てもらって、必要なら薬を飲む。
20代前半までは極力薬を使いたくなくて自力で治るまで待っている派でしたが、20代半ばに咳喘息を発症してから、年に1~2回咳喘息を発症するようになり、放置していると数ヶ月単位で咳が治らなくなるので、ここ10年程は、早めにクリニックで診てもらうようになりました。
酷い時は数ヶ月吸入薬を吸っている人間が、何にこだわっていたのかと考えが一気に変わったのです。
昔の人は気管支炎や虫歯で亡くなっていた。
でも今は医療の進歩で気管支炎や虫歯で亡くなることはほとんどない。
他の病気やケガだって、昔なら良くならなかったかもしれないが、今は当たり前のように良くなる方法がある。
不妊治療だってそうじゃないかとやっと気が付いたのです。
不妊治療が金銭的な理由でできなかったり、不妊治療自体が一般的でなくてできなかった人は、過去にたくさんいたはずです。
今できる医療技術が目の前にあって、ありがたいことに保険適用もなった。
そしてそのタイミングでまだ可能性が残されているのにもかかわらず、やれることをやらないで、この先本当に後悔することはないのか。
そんなことを何度も何度も考えました。
10年前は不妊治療ができるのはごく限られた人だけだった。
でも今は、その頃よりも多くの人が受けられる治療になっている。
10年後やそのもっと先の未来、きっと今よりも当たり前になっているんだろうと思いました。
そんな未来だとして、果たして後悔せずに生きていけるのか。
答えはノーでした。
タイムリミットが過ぎて後悔しても、もうこの人生後戻りはできません。
せっかくこの時代に生きているんだから、今できること、使える技術を使わないなんて、過去に諦めざるを得なかった方々に怒られるんじゃないかとまで思ったのです。
通院を再開してタイミング法で3周期目が終わったところで、次回から人工授精にステップアップしたいとドクターに伝えました。
次回へ続きます。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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