タイル職人、スタートしたけど仕事との両立が大変
個人の販売サイト立ち上げ
始めたはいいけれど、何事も初めて体験。わからないことだらけで、試行錯誤の連続でした。
yahooオークションだと十分に魅力も伝えきれないなぁと思い、自分でページを持つことにしました。
今からじゃ想像もできないでしょうが、当時は楽天はありましたが、個人でページを持って手作り販売しているサイトはあまりなく、もちろんminneやCreemaなどもありませんでした。
ただブログを自分で立ち上げる動きはあり、旦那が調べまくって、MovableTypeというブログを作成出来るソフト(Wordpress みたいなソフト)を見つけてきて、ロリポップにサーバーを借りて、メールベースで注文を受けるサイトを作ってくれました。(トップの写真:25年前にしては頑張ってたか)
旦那は会社では企画屋さんだったので、なんでできたんたろうと思いますが、とにかく、考えるよりも、”やってみる”
一生懸命だったんですよね。若かった。笑
トイレでメール返信
当時はまだSEOも今ほど複雑ではなく、タイル表札で検索するとかなり上位に表示されて、少しずつ注文のメールが入るようになりました。
その頃は会社で仕事をしていたのですが、お客様と直接やり取りすることに慣れていなかったので、注文のメールが飛んでくると嬉しい反面、すぐに返信しなければと気になって仕方ありませんでした。
それで、注文が来ると、休み時間にトイレにノートパソコンを持ち込んで、こっそり返信していました。
帰宅して製作
平日は仕事から帰って、夜、製作の生活。
スペインタイルの表札は、クエルダセカという製法で作っています。
スペインの素焼きタイルの上に鉛筆で図案を下書きして、そこにスポイトと筆を使って釉薬を乗せていき、焼成するという製作工程になります。
注文は、少しづつ増えてきて、なんとか立ち上がっていくのはとても良かったのですが、限られた時間で作るのでどうしても負荷が高まってきてしまいます。
溜まってくると机に、下書きできていないタイルが積まれて、終わらない〜とヒーヒー言いながら一点一点作ってました。この頃は旦那も下書きを手伝ってくれてたんですよね。
会社を辞めて、タイル職人に
売上が安定してきたこともあり、なんとかタイル職人でやっていけるかなあと思い始め、会社生活に区切りつけようと思うようになりました。
自分の作ったものを喜んでくれる感想のメールなどを頂くと、どんどん気持ちはタイル作りに移っていき、その思いが日に日に増していく感じでした。
会社を辞めることを決心して上司に話をしたところ、ちょうど同じ時期に退職する人がいて、それは困る。もう少しいてくれ、ということになり、どうせならボーナスもらってから辞めようということで、結局半年も延長になりました。
タイルの注文はたまる。気持ちは仕事から離れる。時間は限られる。
そんな感じで、この頃はメンタル最悪でしたね。
その後、予定通り退職して、タイル職人になるのですが、ちょうどバブル崩壊のあとの長引く不況の中で、会社も様々な構造改革を行っていた時期だったので、今になって思えば、会社を辞めるタイミングとしては良かったのかなぁと。
タイルとの出会いが無ければ自分の人生、全く違っていたんだろうなぁと思います。
やっぱり、行動を起こすって大切ですね。