タイル職人やってて良かったなと思うこと
ちょっとしたやり取りで心が暖かくなる
この仕事をやっていて良かったなぁと思うことはいくつもあるのですが、その中の一つが、買って下さった方とのちょっとしたやりとりです。
表札は、そんなに何回も買うものじゃないと思うのですが、引っ越したり、結婚したり、友人へのプレゼントにとリピートで買って下さることがあります。
そういう時にいただくコメントがとても嬉しいのです。
「今度引っ越すことになって愛着のある表札をまたお願いしたくて」
「我が家の表札を気に入っていた友人が今度家を買ったのでプレゼントに」
「娘が結婚して新居を構えるので贈り物にしたい」
ネットで物を買う時にコメントを付けて下さること自体が嬉しいですし、私の表札、気に入って下さってるのだと、とても気持ちが暖かくなります。
中には、10年経って再び購入いただくこともあり、私の表札、そんなに長い間可愛がってもらってたんだ。と、表札を褒めてあげたくなったりします。
表札ってすごい
15年以上、表札を作っていて、日本人にとって表札って特別な物なんだなぁと感じることがよくあります。
海外だと治安の問題もあるのか番地だけが表示されていて、名前を書いた表札がないことも多いですよね。日本では一戸建てだとほとんどの方が表札をつけられてるのではないでしょうか。
自分の勝手な思い込みなんですけど、表札はいつも人の生活を見守っていて、そこに住む人のいろんな物語を見てるんだろうなぁと思って、お客様から頂いたコメントから妄想が広がります。
10年以上使っていただいたお客様からとても愛着があります、と言っていただくと、毎日目に入る表札に、安らぎを感じてもらっているのかなぁと。
友人が気に入っていたのでプレゼントされると聞くと「あの表札いいね。どこで買ったの」と言われ、喜んで紹介してくださっている様子を想像したり。
お子さんが表札の中のモチーフを「これが好き〜」と喜ばれてたり、またそのお子様が成長された時に、この子、これがいいって選んだよなぁと思い出されてるんじゃないかなぁとか。
自分の勝手な妄想なのですが、そういうことを色々と考え、1人ニンマリしています。
大切にしたいこと
最近、自分らしさを発見するために、自分の好きな写真を集めて眺めるとか、好きな色を挙げてその傾向を知る、という方法があると本で読みました。
自分がタイルを作る時は、インプットされた色々なデザインをベースに、自分がいいなぁと思った形を作り出しています。特に色にはこだわっていて、複数の釉薬を混ぜて気に入る色を作ったりしています。
そう考えると私が作るタイルは、私自身を表しているのかもしれません。
だから一層 いただくコメントから、お客様の生活の中で少しは役に立ってるのかもしれないなぁと思って、嬉しくなるのです。
お客様からのコメントは、日々の製作の励みにもなり、素直にありがたいなぁと感謝しています。