
少し前に会合でご一緒したあるIターンの女性に、僕の住んでいる集落の話をしたら、
「あぁ、あのトンネルの向こうのきれいな集落…」
と言われて、なんだかとても気分が良くなった。
3年ほど前に開通したトンネルは僕の住む集落に新しい視点をもたらしてくれた。
彼女のコトバを聞いて以来、このトンネルを戻る度に、
「このトンネルの向こう側には、きれいな集落があるのだ」
と思う。
トンネルを抜けた道の両側には自然が作り出した芸術もある。
僕らの人間以外に棲み着いているモノもいる。
家の裏には映画の様な雪景色。
見ているだけなら最高の景色だけれど、この景色を構成する要素の一つに「キビシさ」が含まれていることを知る人はそんなに多くない。
屋根の上に積もる雪は胸の高さを超えることも。こうなるとウチの二階の襖の滑りが悪くなる…
でも、屋根の上から見下ろす景色は、厚い雪化粧でなかなか美しい。
きっと雪掻きがされていないとこの美しさは得られない。この真っ白な集落にヒトが住んでいる形跡がしっかりと見られる景色。
こういうのを里山というのだ…と思う。
こんな燃えるような朝日もあれば、
スッキリ明るい朝日もある。
雪の夜もなかなかだ。
ぴんと張り詰めた氷点下の空気も、これらの景色を構成する重要な要素。
この集落に住んでかれこれ18年になるけれど、この寒さもなかなか心地好い。
でも、先日の彼女の一言が、僕が見るこの集落の景色に新たな価値を与えてくれたコトは、これからも僕がココで暮らしていく大きなアドバンテージになる…、心からそう思う。
だって本当にきれいな集落なんだもの。
これはもう少ししっかりと集落にコミットしなくちゃならないな…と反省する。
そんなボクです。