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2015年4月の記事一覧
幻の『兵庫県民歌』追跡記録・その13
知事・岸田幸雄の失脚と共に歴史から“抹消”された『兵庫県民歌』の他に、岸田が作成を指示した幻の楽曲がもう1曲存在した。
将来を嘱望されながら若くして世を去った天才作曲家と丹波の農村で歌作りに生涯を捧げた文人の労作に光を当てる。
■北は虹たつ
岸田が民選2期目(官選時代を含めると3期目)の兵庫県知事在任中であった1952年(昭和27年)、サンフランシスコ講和条約が発効し日本は独立を回復した
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次回の連載で紹介する『県民自立の歌』。ABCラジオ専属となっていた大沢寿人の天才的な作曲センスが光る逸品だが、大沢はこの曲が発表された翌年に46歳の若さで急逝した。
(写真は豊岡市のコウノトリ。神戸観光壁紙写真集の素材を利用)
幻の『兵庫県民歌』追跡記録・その12
歴史から抹消された『兵庫県民歌』と同じ旋律の校歌を持つ学校が神戸に存在した。しかし、何故『兵庫県民歌』の旋律が校歌に転用されたかの経緯は謎に包まれている。
■本庄小学校の謎
神戸市東灘区の阪神青木(おおぎ)駅近くにある神戸市立本庄小学校は1899年(明治32年)に武庫郡本庄村立本庄尋常小学校として開校した。飛鳥建築を思わせる五重の相輪が付いた西洋風の屋根がシンボルで、現在の校舎は1995年
幻の『兵庫県民歌』追跡記録・その11
68年前に制定されたにも関わらず、県から半世紀に渡り存在を否定され続けて来た『兵庫県民歌』作詞者・野口猛(のぐち たけし)氏の生涯。
■「白秋さんのお弟子ですね」
『兵庫県民歌』作詞者・野口猛は1906年(明治39年)4月22日、長崎県佐世保市に生まれた。光月尋常小学校(光園小学校を経て現在の佐世保市立祇園小学校に統合)在学中に父が仕事を求めて関西へ移り、家族全員で大阪府西成郡勝間(こつま