おたるBookArtWeek2020「なんて素敵に氷室冴子展」
今日は小樽のお話。「おたるBookArtWeek2020」が現在行われていて、その中の催しの一つとして、小樽市立図書館主催「なんて素敵に氷室冴子展」が開催されています。先日、伺ってきました。
小樽図書館の鈴木浩一館長がご案内してくださった展示と図書館。古く趣のある建物に、便利でカラフルな休憩スペースが加えられていて、一日ここで過ごしたい感じ。そして、なんといっても氷室冴子展示。いや〜〜圧巻です。メインは、氷室冴子さんが生前に受けたインタビューや本の紹介記事が年代ごとにまとめられているコーナー。文芸誌、漫画、週刊誌にanan、nonnoなどのファッション雑誌などなどが一同に集められていて、その時代、氷室さんが出ずっぱりだったことがわかります。他にも氷室冴子さんが影響を受けたという少女漫画や、小説が映画化された時の写真などなど、一つの時代を創ったという氷室さんの偉大さと、館長の収集力に感服! 文学賞でも随分とお世話になった嵯峨景子先生の氷室冴子研究本『氷室冴子とその時代』を元に、多くの資料は道立図書館から集め、ないものについてはご自身で購入されたのだとか。館長は、氷室冴子さんが世に出てきた世代とは違うだろうし、氷室作品を読まれていたとも思えないのに、どうしてこんなに詳しく、熱心な展示ができるんだろう?
「展示が好きなんですよね」
いわく、展示を企画し、資料を集め、実際に開催するのがとてもお好きなのだそう。空知教育局では教育関連のお仕事を経て、道立図書館に配属され、現在小樽図書館長。これまでも数々のユニークな企画展を実施されているとのこと。例えば、2019年には道路においてある三角コーンがご縁でつながった群馬県渋川市と共同で開催した「三角コーンが結ぶふたつのまち展」。え?本の展示じゃないの?と思いきや、ちゃんと本と小樽のまちへの愛がこもった図書館展示になっています。鈴木館長、すごい!の一言。好き、がいっぱいで、わくわくがとまらない!という館長のお話を聞けただけでも元気をいただけました。年齢とか場所とか関係なく、自分の今の環境で、好きなもの、こと、人、場所などを、好きと感じて表現できる。氷室冴子さん同様、館長から魅力的な生き方のお手本も見せていただいたような気がします。
そして、同時開催として、河出書房新社の展示もあります。めったに見ることができない、本ができるまでの展示。こちらもあわせてお楽しみください!
鈴木館長が紹介された書店ナビさんのフルコースシリーズはこちらからどうぞ!