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【読書日記2】『最新決定版!誰でもできるスポーツメンタルトレーニング』/笠原彰


箱根駅伝にわいたお正月。青学の選手の皆さんが大会後のインタビューで、プレッシャーは感じたが楽しかった!と笑顔だったのが印象的だった。原監督のお声がけもいい意味で脱力できたり、気合いが入ったりで相変わらずスイッチが絶妙。日頃の練習の成果を遺憾無く発揮できる姿には賞賛しかない。

スポーツにおいて、メンタルが大事だということはよく言われるけど、アマチュアスポーツにおいては、技術的な指導が中心で、メンタルトレーニングはあまりなされていないのではないだろうか。メンタルが強い、弱いの判断はよくあるが、メンタルが弱いと認定された人は「気持ちを強く持たなきゃ!」などと感情根性論で励まされる事が多い。
この本の中で紹介されていることによると、欧米のスポーツコーチは、「スポーツの勝敗を決めるのは50パーセント以上、特定のスポーツでは80〜90パーセントがメンタルだ」と考えているそうだ。著者の笠原さんも、メンタルはとても重要だという。そして、メンタルが弱いと感じている選手も悩むことがはなく、強化する方法を知らないだけなのだと。確かに、体を鍛えれば筋肉がつくように、心の筋肉もついていくのかもしれないなと思った。

ではどうやって?
メンタルの訓練、というと、どうしても抽象的に考えてしまう。「イライラしない」とか「弱気にならない」「傷つかない」「緊張しない」「手の震えをおさえる」などなど、心や体の反応について考えてしまうからだ。しかし
この本は、鍛えるのは「思考」と「行動」面だという。考え方の習慣や自分の行動を変えることで感情と身体的反応をコントロールしていくというのだ。ストレスや緊張をゼロにするのではなく、コントロールするという考え方。本の中には、その考え方に基づいた具体的なトレーニング方法が満載だった。ほんとタイトル通り「誰でもできる」!

種目別のメンタルトレーニングについても言及されていて実際スポーツをやっている方や子どもたちに指導される指導者にも役立つのだけど、この本に書かれていることは、スポーツに限らないのではないかなと思う。仕事でも受験でも、日常の人間関係でも、メンタルを鍛えるのは、思考と行動。時に感情に浸る楽しさや悲しみとは別の問題として、トレーニングを日常行っていくことでメンタルは確実に強くなる気がした。子育て中の方にも参考になるかと思います。


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