ヴェルディカレッジ第2期 開幕!!
激動の第1期が終了して早4か月、新たな世代が動き始めます。
『東京ヴェルディを教材にビジネスを学ぶ』、ヴェルディカレッジ第2期の初回講義は5/12(火)にオンラインで行われました。その様子をお伝えします。
執筆
メディアプロモーショングループ:高井 ろみた(1期生)
2期を迎えるにあたって
昨年の反省を踏まえ、ヴェルディカレッジは多くの点でブラッシュアップされています。主要なものはこの2点です。
➀受講人数の絞り込み
昨年の30人から今年は22人に人数を変更。より一人一人にフォーカスした活動を目指すほか、佐川氏の強い拘り・野望が影響しています。
➁更なる『実践の機会』
ヴェルディカレッジの強みは何といってもスポーツの現場に触れ、実践する機会を学生に提供することです。昨年は前期に講義(インプット)、後期に配属(アウトプット)を行っていました。
今年は上記画像の通り、前期に『仮配属』の期間を設けています。カレッジ生は早ければ6月から配属先での活動を経験します。実践の場を先に作ることで後期の本配属がより円滑に、有意義なものになる形態をとっています。
オリエンテーション 佐川氏
ではここからが講義の振り返りです。
まずはヴェルディカレッジ発起人の佐川諒氏から。コロナウイルスの影響でエントリー自体を辞めた学生も多い中、チャレンジしてくれたことに対して2期生に感謝を述べます。そして、
「ぜひヴェルディを使い倒してほしい。学生の本気に、それ以上で返すのがヴェルディなので。」
どんな状況でも本気で2期生に向き合うことを約束しました。
『東京ヴェルディが描く未来』森本氏
初回講義の講師は森本譲二氏です(プロフィールは画像リンク先より)。
『東京ヴェルディのこれまでとこれからについて』を主要議題とし、質疑応答も含めて講義が進みます。
東京ヴェルディについて
今から50年以上も前、『読売サッカークラブ』として1969年に発足した東京ヴェルディ。サッカーが日本ではまだマイナーだったころから、クラブが抱えていた思いがありました。それは『パイオニアスピリッツ』と『ロマン』です。いち早くプロを目指してサッカークラブの祖となり、かっこよさを伝えること。リブランディング前のエンブレムに記された始祖鳥も、その精神を表していました。
マンチェスターでの経験
一方森本氏はスポーツ×マーケティングを軸に、スポーツクラブにかかわる様々な仕事を経験してきました。その中でも特にマンチェスター・ユナイテッドでのマーケティング経験を踏まえ、3つのことに気付いたといいます。
➀日本では情報にバイアスがかかりやすい
➁歴史のある海外のスポーツビジネス規模・売り上げには普通にやったら絶対勝てない
③日本のスポーツ界の『部活文化』には素晴らしい部分もある
世界を見て、「世界に伍するクラブを日本で作りたい」と考えるようになった森本氏。2018年から新しいヴェルディの在り方・戦略を模索していきます。
そして翌年、チームも経営もスタッフも強いこと・サッカーだけではなく束になってかかることを目指し、『総合型クラブ』としての在り方を発表。その一環にヴェルディカレッジも誕生し、カレッジ生もエンブレムを背負ったヴェルディファミリーの一員であることを再確認させました。
ヴェルディのこれから
「じゃあ総合型クラブとして、これだけのチームを作って何がしたいのかと。」
森本氏が最後に語ったのはヴェルディが将来、日本の子どもたちのスポーツとの向き合い方に一石を投じ得るという話です。
日本では学生時代に部活動を行う人の多くにとって、一番最初に選択したスポーツがその人の人生に大きく影響します。しかし、よく考えてみればまだ分別もついていない時の選択で、人生の多くが決まってしまうのはあまりにも時期尚早で恐ろしいとも言えます。
ですから総合型クラブとして、子どもたちが自分の意志で様々なスポーツを経験できる環境を提供する。それが未来のヴェルディの姿なのです。
質疑応答
Q.「日本のスポーツ界の特異な部活文化は、クラブでも培えると自分は感じているのですが、そのあたりについて森本さんはどうお考えでしょうか?」
A. 「部活文化は、要は先輩・後輩関係を生むということ。それは空気を読む力、未来を読む力、チームを考える力を伸ばしてくれている。日本人は頭で勝ってきた。でも逆に想像力がありすぎて、自分が行動した後のことを考えてしまう、だから消極的になることがある。でも前者のいい部分をクラブ内で、失敗しても許される環境で伸ばせれるかなと。日本人は自分がどう思われているか、他人の中に自分を投影できる。それは特異な能力だよね。」
Q.「ヴェルディが持つアカデミー・スクールの中で、すでに日本の良さ(想像力豊かに未来を読む力)と海外の良さ(自分を第一に考えられる力)を兼ね備えて動いているチームはありますか?」
A.「まだスクールを全チームに作れてはいないけど、バンバータ(野球チーム)では子どもたちに自分で考えさせることを大切にしている。監督の顔色をうかがうようなことはなくしているかな。」
グループトーク
最後はオンラインで今後グループワークが行われることを想定して、2期生数人+社会人のトークセッションも開催。
すでにオンライン交流会が数回行われていることもあり、初回講義とは思えないほどの盛り上がりを見せました。
総括
初回講義とここまでの2期ヴェルディカレッジを受けて、印象的だったのは学生の熱量のスタートダッシュとそれに勝るとも劣らない社会人側の全力投球ぶりです。
2期生の中にはオンライン交流を重ねるにとどまらず、会議・プロジェクトを協力して進めている人もいます。この環境下でも各々が自発的に動いている証拠です。また社会人方も交流の場には必ず顔を出しており、学生たちと熱く語り合ったりスポーツ業界人との更なる出会いの場を提供したりと文字通りの全力投球で向き合っています。
熱量にまみれたヴェルディカレッジ第2期。今後も非常に楽しみです!