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パプリカのお味噌汁とプチライフハック

「パプリカのお味噌汁って、ありやと思う?」

スパッと半分に切ったパプリカを手にした私は、夫に聞いてみた。

真っ赤でつやつやの、かわいいパプリカ。あまりにも立派すぎて、昨夕の炒めものには半分しか使えなかったのだ。残りはなんにしよう?

こういうとき、料理経験が浅いのは困る。多少はレパートリーが増えたとはいえ、素材からレシピを連想する力が圧倒的に弱い。

「冷蔵庫にあるものでパパッとなにかをつくる」のも苦手だ。あの食材とこの野菜が素敵なハーモニーを奏でそうだとか、そういうイメージがわかない。

だから、野菜が余ったらとりあえずお味噌汁に入れている。我が家のお味噌汁は食物繊維たっぷり、健康にいい。たぶん。

ということで、お味噌汁にパプリカを入れてみようと思い、夫に意見を求めた。

「いや、なしやろ。どう考えても、なし」

私の提案をあまり却下しない彼が、ばっさり言いきった。なしですってよ、と私はちょっとムッとした。聞いたのは自分なのに、我ながら勝手なものだ。

さてここで、Google先生の出番である。

「パプリカ 味噌汁」で検索してみたら、たくさんのパプリカ入りお味噌汁のレシピに行きあたった。プロの料理研究家によるものもある。

「パプリカのお味噌汁って、一般的にあるみたいよ」

勝ち誇ったように言う私に、夫は「ふーん」と返した。なんだその反応。

こうなったら、ぐだぐだ言わないで、つくるべし。

できあがったお味噌汁は、パプリカの甘みが感じられ、かといってお味噌と喧嘩もせず、美味しい。変わりだねの汁物として、たまには新鮮でいいと思った。

デジタルネイティヴではない私にとって、ネット検索というアクションは、生活を助けてくれる革命的に便利なものとして現れた。

高校生のとき、家にデスクトップパソコンがやってきた。それで未知のワードをいろいろと検索しては感嘆していたのが懐かしい。

大学の課題や卒論をこなすのにもおおいに役立ってくれたネット検索。いまは仕事に、趣味に、献立づくりのサポートにと、フル稼働である。

インスタグラムでカフェを探すこともあるけれど、世代的にはやっぱり「ググる」が手っ取り早い感覚がある。あとはレシピアプリだろうか。

料理下手な私だけれど、こうしてGoogle先生やレシピアプリのお知恵を借りて、日常をまわしている。

「下手の考え休むに似たり」とかいう、ひどい言葉もあるではないですか。下手なりにしなやかに、便利なものや賢い人に頼る。これも立派なライフハックだと思っている。

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余談。
私の大学時代、母校の情報処理教育機関は「サイバーメディアセンター」という、すごい名称でした。
あれいまもあるのかなぁ、なんて懐かしく思いました。

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