MINIという윤슬(ユンスル)の中で
윤슬(ユンスル)という言葉をご存知だろうか?
윤슬とは、「陽光や月光を反射してキラキラと輝く小波」を表す韓国語。日本語には「木漏れ日」「侘び寂び」といった外国語で直訳が難しい言葉があるが、윤슬も「木漏れ日」や「侘び寂び」といった外国語で直訳が難しい言葉だそうだ。勿論、윤슬は日本語にも対応した単語や漢字はない。
私はその”윤슬”という言葉に対して、最近ふと思ったことがある。グローバルボーイズグループINIのファンダム名の”MINI”のようだ、と。
윤슬という言葉は、INIきっかけで知った。2022年10月26日、メンバーの許 豊凡(シュウ フェンファン)くんが執筆したファンクラブ限定のブログ「ユンスル」の、まさに題名となっている言葉。彼が忙しくてなかなか周りを気にすることができなかった時に、ふとユンスルを感じた瞬間に普段の感性を取り戻せたそうな。韓国語が分からない私からしたら、INIを出会わなかったら知らなかった言葉。その言葉を最近ふと思い出した。
私がINIを知ったのは、INIが結成されたオーディション番組PRODUCE 101 JAPAN SEASON2、通称日プ2の途中。きっかけはアルバイト先で知り合った親友だった。
彼女は、田島将吾くんを応援していて、日プ2で推しをデビューさせるために日々投票、投票、投票。
正直、日プ2に興味がなかった。なぜなら私は人生で1回もアイドルを好きになったことがなかったから。
中学からずっとバンドや邦楽が好きで、好きなものには一直線な人生。視野が狭くて、そして寄り道を知らなくて。周りの子達が黄色い声援を送っているアイドル達に対して、私には関係ないんだろうなと勝手に脳内処理していたのだろう。
そんな彼女を横目にしていた時に、私の目の前に突然現れたのだ。
池﨑理人という男が。
ずるい。
かっこいいのは勿論であるが、気になった。ただただ気になった。池﨑理人という人間が。
オットセイニキと呼ばれていた彼の動画に対し、言葉にできない何かを感じた。短い1分20秒という動画に、沢山の興味とパワーと愛おしさが詰まっていた。
そこからは早かった。色々と調べて、日プ2に出ている練習生を調べてはYouTubeを漁る日々。彼以外にも気になるメンバーが出てきた。練習生の色々なドラマを、人生を知った。私も投票しないと、と投票をした。初めて日々投票に注力する親友の気持ちを知った。
そして、彼は最終9位でデビューした。安堵、これが当時感じた正直な感想。そしてINIが結成されたのである。
INIの11人の、新たな人生の始まり。そして、MINIとの思い出の始まり。
ここまでにも多く出てきた“MINI”というINIのファンダム名。これはINIのメンバーが公募の中から選んだ愛溢れるファンダム名。
4つのアルファベットはそれぞれ“M(メモリー)”“I(わたし)”“N(ネットワーク)”“I(あなた)”。INIのメンバーとファンで一緒に思い出を作っていく”という思いが込められている。
MINIという名前が決まった日、と毎年お祝いをしてくれるアイドルがいる。これ以外にも日頃のお礼と称してXや新聞にMINIへのメッセージを広告として出したりしたこともある。ライブ中も、ブログの中も、いつも彼らはMINI!MINI!MINI!と。INIとはそんなアイドルなのだ。こんなにもファンを愛してくれるグループを私は知らなかった。
他のグループやバンドが愛してくれない、とかでは勿論ない。ただ、INIの愛が自分の想像を飛び越えていた、初めての経験。驚いた、同時に嬉しかった。それだけ。
さて、MINIの話をしたところで冒頭の話題に戻ってみる。
なぜMINIが윤슬のようなのか。それは”陽光”や”月光”に照らされた、その瞬間を観たからである。
2024年9月21日、ぴあアリーナMMを皮切りに、全国11都市・全20公演のファンコンサート”FLIP THE CIRCLE”。その公演内、途中でメンバーが2つのチームに分かれてパフォーマンスをし始めた。分け方は、”太陽”チームと”月”チーム。太陽チームはBREATH、月チームはHowlin’という未発表ソングを持ち込み、初披露したのだ。
あの時、確かに彼らは”太陽”であり、”月”であった。
私はファンコンは神奈川と大阪の2回、BREATHとHowlin’を見聞きしているはずだが、興奮からかところどころしか記憶が残っていない。でも確かに言えることは、太陽チームは明るく眩しいパフォーマンスで、月チームは妖艶で余裕と力強さあるパフォーマンスで、会場にいたMINIを魅了して、照らしていたということ。
もしもMINIが윤슬、彼らが照らす光で輝く波なのであれば、彼らの乗る大きな船が目的地や目標に向かう航海にお供して、彼らの進む道の一部になろう。悲しいことに毎日が穏やかな航海にはならず、時には悪天候で太陽や月が隠されてしまう時や、航海が止まる時もあって、順風満帆な日でないこともあるかもしれない。波も天候によって荒れてしまう時もあるだろう。でも、そんな時を乗り越えていこう、止まない雨はないのだから。いつかはきっと、輝く윤슬が戻ってくる。
そして彼らの航路には、彼らが照らしてくれた光で水面を輝かせるだけではなく、沢山の花を浮かべよう。その花は、CDを買うことかもしれないし、彼らの音楽やMVに触れることかもしれないし、SNSやファンレターで愛を叫ぶことかもしれない。もしかしたらこうやって彼らを想う時間を過ごすこともそうなのかもしれない。沢山の、11色の花を浮かべて、彼らの航海に華を添えよう。彼らには、花道だけを進んでいてほしいから。
彼らは、デビューから今までずっと、光だけでなく愛も注いでくれている。
そんなINIが照らしてくれて光り輝くMINIという윤슬の中で、私は生きていたいと思う。
そして2025年が彼らにとって素晴らしい一年になるように、心からの応援と愛を叫び、ペンライトを光らせていよう。
このnoteでINIについて気になってくれたり、愛が深まってくれたMINIが居てくれたら嬉しい。
INIの未来に、航海に幸あれ。