『もののけ姫』

言ってしまえばジブリ作品全部好きさ
ジブリで育った人生だもの
その中でも、『もののけ姫』と『風の谷のナウシカ』は特に好きなんです
今日はもののけ姫についてお話ししたい
アシタカの苦悩、サンの苦悩、モロの苦悩、エボシ様の苦悩
立場や環境に翻弄されながら、キャラクターの全員が悩み、考え、それぞれの答えを出していく様子はいつ見ても感動するし、毎回新しい発見がありますよね
数ある名シーンの中でも『お前にサンが救えるか！！』というモロの台詞は、特に有名なのではないでしょうか
『人間にもなれず、山犬にもなりきれぬ、哀れで醜い、かわいい我が娘』という表現の意味が分かるようになったのはいつだったか
初めて観た時私はまだ子供で、どういった感情からくる言葉なのか分からなかったです

K君がもののけ姫を観たことがないと言った時
そんな事があるのか！？
なぜ！？金曜ロードショーでやってたじゃん！？
じゃあヤックル知らないの！？タタリ神も？
他のジブリは？他のジブリはどうなの？
あ、狸合戦ぽんぽこは観たことあるんだ......
と、ひとしきり驚いた後にその足でレンタルビデオを借りに行き一緒に観たんです
先にお伝えしたモロのシーンで、隣に座るK君が号泣していて、(うんうん、分かる、分かるよ、ジブリって泣くよな、でもこの後も名シーンが続くからしっかり観ような)っていう謎の上から目線でいた事を覚えています

そんなK君が今、目の前でKさんなわけだけど、最初の挨拶をした後二人とも完全に沈黙してしまいました
私は思考が完全に停止してしまったから、果たしてどれぐらい沈黙していたのか分からず、さすがに何か話さなきゃと思って口を開きました
きっと他にも言うことあったと思う
でも、真っ白になった頭が捻り出した言葉は
「背伸びた？あ、でもあんまり変わってないか」でした
なんか昔と頭の位置違うなっていう最後に思ったことがそのまま口から出てきてしまいました
最初にそんなこと聞かれると思ってなかったのか、K君も少し驚きつつ
「あー、ヒール履いてるから、かな」
「ヒールかぁ、結構変わるんだねぇ」
どうしても知りたかった事ではないけど、とりあえずの疑問がなくなったし、まず話せたしで謎の達成感のまま
「てか早くない？」「お互い様でしょ」「んがすきも背伸びた？」「いや変わってないよ」
みたいな会話が始まりました