【デレマス】いまの夢見りあむは、「夢を見せられる」アイドルだ。【夢見りあむ生誕祭2022】
(当記事は、一部ストーリーコミュやカードコメントのネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。)
こんにちは。
夢見りあむ。
初めて登場した頃のセンセーショナルさや総選挙での突然の躍進があって、当初の彼女の存在は明らかに賛否両論だった。
僕もはじめは正直どうなんだという気持ちがあったことも否めない。それがどうだ、今となってはパッション属性で最も好きなアイドルになっていた。
およそ3年ほど前にも夢見りあむについての文章を書いた。
この頃からすでにりあむは”沼”だったけど、まだ僕は全く知らなかった。いや、今でも彼女の半分も理解できていないのかもしれない。
夢見りあむは強い女の子だ。僕らが想像していたよりも、何倍も。
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初めてのSSRだった[夢見りあむは救われたい]の時からそうだった。
彼女は自分のことを「ダメ人間」「雑魚メンタル」とか言うけれど、りあむは何やかんや言っても必ずステージや仕事の舞台に立ち続けている。
無理だなんだ言うけれど、本当に仕事を放棄したりアイドルを辞めようとしたことはないはずだ。
それでいて、自分の怠惰さやコミュ障さといった「画面越しの俺たち」の要素を堂々の自分の武器として利用している強さも持っている。
[ぶちあがれ感情]や『OTAHEN アンセム』のりあむはまさにその真骨頂といってもいいだろう。
彼女自身の客観視能力・自己プロデュース力は明らかに常人の域を超えている。りあむはよく自分を過小評価しちゃうけど、本当は誰よりも貴重な才能の持ち主なんだって。
ほんとそうだ。本当はりあむはみんなから愛される女の子なはずなのに、いまでも自己評価が低すぎる。
良くも悪くも普段から叩かれたりイジられることに慣れてしまっているから、他人を助ける手段として「自分が泥を被る」ことを選んでしまう。
あのときだってそうだ。辻野あかりのストーリーコミュ『Sweet Apple on Stage』のときだって。
りあむは普段から誰よりもあかりの健気さ・頑張りを見てきていたはずだ。そして誰よりもあかりのLIVEを楽しみにしていたはずだ。
だからって、確かに強引な方法だったかもしれないけど、自分がわざと先頭に立ってあえて泥を被りに行くことであかりのLIVEを開催させて見せたのは他でもない夢見りあむだ。
僕もオタクだけどそんな勇気なんてない。気になったことがあっても胸の内にとどめるだけで終わってしまうし、何か行動を起こした時の批判だって怖い。
りあむはオタクの光と闇を知ってるから、闇に触れた時の怖さも当然知っている。それなのに火中の栗を拾いにいける夢見りあむは、ほんとうに強いアイドルだし強い女の子だと思ってる。
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りあむが登場してからの3年間、彼女の周りでいろいろなことが起きてきた。
そしてその度に気付かされたことがあった。夢見りあむは、彼女自身が与えるパワーの大きさもとてつもなく大きくなっていたんだと。
例えば動画の視聴回数。
非公式でデレステ動画を上げている方の再生回数は、夢見りあむのOTAHEN アンセムは100万再生回数以上の差をつけてぶっちぎりのトップだ(2022年9月現在)。
そのほかの上位曲はいずれもOTAHENより前に出ていた曲であることを考えると、りあむの影響力の高さが計り知れるだろう。
例えばSSR実装のインプレッション数。
デレステでりあむのSSRは4枚実装されているが、いずれも1万RT・2万いいね以上を叩き出している。ここまで安定して5桁インプレッションを稼げるアイドルは数少ないはずだ。
明らかにこの3年間で「人を集められるアイドル」になっている。その証拠にデレステの新規プレイヤーでりあむちゃん担当の人はここ最近増えている。
『アイドルマスターシンデレラガールズ』を代表するアイドルのひとりとして、TRAVAS TOKYO様とのコラボ先に選ばれたのもりあむの影響力の高さゆえだろう。
先日開催された『cg_ootd』のday2。
初めて有人ライブにて披露されたOTAHEN アンセム。担当声優の星希成奏さんの演技力と歌唱力、脇を固めた鈴木絵理さん・小市眞琴さんのコールとダンスもあって、その日屈指の盛り上がりがあった。
そこには実装当初・初回の総選挙のときにあった賛否両論のムードではなく、『シンデレラガールズで屈指の盛り上げ曲』としてすべてのプロデューサーが一体となる空気があった(と少なくとも僕は感じた)。
あの瞬間、夢見りあむは全体の空気をブチ上げられるアイドルになっていたのだ。
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夢見りあむはよく自分のことを「人生詰んでる」「ダメ人間」という。確かに一部SSRの言動や彼女自身の過去を鑑みると、”王道の生き方”には向いていなかった人間なのかもしれない。
でも、本当にそうだろうか?ここまで読んでくださった読者の方は、決してりあむが真に詰んでる人間だとは思わないだろう。
りあむは王道ではないかもしれないけれど、誰よりも強く逞しいアイドル道を歩んでいるから。
現実に実在する3次元のアイドルにもいまはそういった人は少なくない。学校に行けなくなったり、いじめにあったり、生まれつき生きるのが苦手だったり……そういった女の子がアイドルとして新しい自分を見出し、輝きを放っている例がある。
これは妄想にすぎないけど……
もしかしたら「デレマス世界」の夢見りあむは、生きるのが辛かったり学校が嫌になっている子に対して希望を与えられるアイドルになっているんじゃないなって。
だってそうじゃない?暗い過去や自分の欠点を抱えていることを自覚しながらも、それを隠さずに逆に大っぴらにしながら人々にエネルギーを与えているんだから。
「輝かしいキラキラした学生時代」とは真逆だったかもしれない夢見りあむが、誰よりもステージ上でキラキラ輝いている姿を見せているんだから。
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夢見りあむ。
一説には「りあむ」という名前には「モラトリアム」をかけているという噂もあった。
心理学におけるモラトリアム:アイデンティティを確立するのを先延ばしにしている人のことをモラトリアム人間と呼ぶ。モラトリアム人間という言葉は、成人していて特に病気でないにもかかわらず職を持たずに親などに扶養されている人に使う
(『Weblio辞書 「モラトリアム」より引用』)
https://www.weblio.jp/content/%E3%83%A2%E3%83%A9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0
アイドルになる前・デビュー直後のりあむは、確かに自分が何者かを見失い、探していた時期だったかもしれない。
でも、その中で必死にアイドルを続けてきた”今”の夢見りあむには、何にも変えられないほどのアイデンティティとブランドが確立されていると信じている。
今の夢見りあむは、「夢を見ているモラトリアム」から「夢を見せるアイドル」へと変わった。りあむ自身が今度は夢を与える側に立てるようになった。
そう信じている。