感覚を大事にする
毎年秋になると実家から、沢山の栗が送られてきて、
5キロ位を一度に仕込みます。
調理にはセオリーがあって
(※セオリー(theory)とは、
物事の因果関係や法則性を体系的かつ合理的に説明するための知識・思考・見解、という意味で用いられる言葉)
レシピと呼ばれるものがあるけれど
素材は同じものは一つとしてないから
やっぱり感覚が大事
今日も前回と同じように
時間を測り、同じ回数、栗を炊いてみる
だけど炊きあがった感触が前回とは違っていて
どうしたものか、、と立ち止まって考え
もう一度少し火を強め観察しながら
炊いてみると、ほんの数分で炊きあがりました。
今の生活は便利になり過ぎて
感覚が鈍くなりやすく、
雨が降る時も
「何時何分にどこの場所でどれだけ降ります」
とお知らせしてくれますが
私は田舎育ちのせいか雨の香りに敏感で
晴れていても、風の温度が変わったり、
雨の香りを感じ
もうすぐ雨が降るなと感じます。
身体も心も1人1人ちがっていて
自分に必要なものを見分ける感覚を
考える、学ぶ、実践するということは
日々の暮らしの中でとても大事な事で、
沢山ある情報の中で 結果は重要な事ではなく
どう感じ、動いたのか
20代の頃は失敗すると落ち込んだり悩んだり責めたりそんな感情に溢れていましたが
今は失敗すると
失敗したという結果が
わかって良かったと思うようになりました。
失敗は
「それでは上手くいかないという方法を見つけた」
という事なのです。
秋は、空気が乾燥し、寒さが増し植物も次第に
枯れていく季節
人の身体も同じ様に乾いていきます。
中医学では、秋は肺系に属し
鼻や気管支といった呼吸器系の他、皮膚や大腸に
繋がりを持ち影響が出やすくなります。
肺は潤いを好み、悲しみの感情と関連しているため、秋はセンチメンタルな季節と言われますが、
この肺の機能の低下と関連する為です。
潤いを補う食べ物として
豆腐、大豆、里芋、さつまいも、大根、蓮根、梨、ぶどう、林檎、蜂蜜など
みずみずしい食材、白い食べ物を取り入れ
呼吸をする時
先に深く吐く事を意識してみてください。
深呼吸と言うと大きく吸い込んでーといわれますが、吸うと身体に力が入ります
大きくゆっくり深く吐くと
身体の力がぬけていくのを感じ、
自然と深く新しい空気が身体に入ってきます
秋は木々葉を落とし枯れていく様に見えますが
また廻る春に芽を出すため根に力を移行していきます。
私達の身体も内面に目を向け、心の潤いを意識し、
知性を蓄え、また巡る春に向けて
準備をしていきましょう。
記:宮﨑瑠美