note:41 ジャーマンドックとアイスコーヒーM【BreakfastNotes】
……私は朝食が好きだ。楽しみがあるから、外に出かけられる。
元々出不精であるのは確かで、休みの日も家にいる事が好きだったり、出ない休日もある。しかし朝、何かを食べようと出かけると一日がある程度長く感じられ得した気にもなる。
相方を起こし、今日はあれを食べに行こう、これを食べに行こうというのも楽しい。ただ食べ過ぎてしまい、帰宅後昼寝をする事も多くなってしまう。せっかくだからとたくさん食べてしまう。
そんな何でもない休日の朝のために普段頑張っているんじゃないかと、今、何を食べるかと一緒に考えている。
シンプルな味を感じたかった。時間的余裕もある事だしとドトールへと入った。だんだん常連の人がどの人か数人わかってきた気がする。
今日は失礼のないようケチャップは頼まず、そのままいただくことにした。
温かいお皿の上のパンに、今日は居心地良さそうに挟まっている。本来はこうあるべきなんだ、とでも言いたいのかもしれない。コーヒーを少し飲んで、迎え入れる準備をした。
小さい生き物のように温かいパンを手に取り、ソーセージとバランスよくなるように注意して食べる。パンパンに膨れ上がったソーセージが弾ける音がして、微かな燻製の香りがする。ソーセージの味とマスタードが、パンの味に彩りを加えるように塩気と辛味を感じて目が覚めたような気がする。
シンプルが一番奥深いのかもしれないなと思う。ソーセージ、マスタード、パンの三つだけで、こんなにもたくさんの味がする。
三原色のような朝食だった。
「朝食」は「朝、人を良くする」と書く。
本当に良くしてもらった気持ちになる幸せな朝食だった。