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#040「究極のペペたま」【バクチ打ちの朝食】
「朝食は、朝、人を良くする」と書く。多様化した今、私の朝食の時間は、他の人のそれとは違うが、私にとっての朝であることに変わりはない。
朝こそ、その一日を占う大切な食事のタイミングだ。いいものは必ずしも栄養バランスが良く体にいいとものとは限らない。好きなものを好きなように食べるのがいい。体に必要なものを食べたいと人は思うのだから。
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女性が多い店内にたじろぎながらも案内してもらう。おしゃれな店内はそれはそれで落ち着く。あまりの寒さに、春を感じた、通り越して夏まで感じたお店に来ていた。
どんなもんかと思いまず、混ぜないでパスタだけをいただく。ペペロンチーノだ、食べたかったと思い嬉しくなる。卵と混ぜて食べるスタイルだというので全体を思い切り混ぜていく。
味は優しくなった。まろやかでにんにくの香りや味が少し弱くなる。寂しい気持ちになるが、私にとっては朝食だ。これくらいでいい。
グリルチキンが美味しい。燻製の香りは、パスタのそれに負けない。スタンドアローンな存在で、全体から浮き立っていた。ベーコンも、青いものもうまい。
思った以上に辛いので、頭から汗が噴き出していた。隣の女性は、鷹の爪を避けて食べていたが、それでも少しは辛いだろう。
私は体の内部から温まって、外に出た時にはまるで冬だとは思えない気持ちだった。
「朝食は、朝、人を良くする」と書く。
なんでもそうだが試してみる事が大事だと、私は思う。気になったら食べてみようと思ったし、思っている。