見出し画像

ビットトレードでインシデント発生|JOCトークン投資家への補償内容を予想

今、日本の仮想通貨取引所ビットトレードに対し、投資家から批判が集まっています。

※coindogのXアカウントをフォローすれば、世界の仮想通貨ニュースを日本最速で知れます⚡今すぐフォローしましょう!

ことの発端は、2024年12月に発生した同取引所で発生したIEO銘柄の上場を巡るインシデントです。投資家は損失を被る形となり批判と補償を求める声が殺到しています。

さらに、上場した銘柄のプロジェクト創設者がビットトレードに対し損害賠償請求を検討中である旨を発信する事態にまで発展。

本記事では、ビットトレードの現時点での発信内容や同社と近藤氏とのやり取りをまとめたうえで、今後考えられる投資家への補償内容を考察します。


1.ビットトレードで発生したインシデント内容

2024年12月、ビットトレードはJapan Open Chainの手数料トークン「ジャパンオープンチェーントークン(JOC)のIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)を実施。その後、JOCはビットトレードの他、複数の海外取引所にも同時上場しました。

しかし、ビットトレードではアクセス過多でJOCの上場直前にサーバーがダウン。上場から数十分後までビットトレードにログインできない、あるいは取引サービスを利用できない事態が発生しました。

日本の投資家のみ、上場後の最も価格が乱高下するタイミングにおけるJOCへの投資機会を逃した格好です。

これについて、投資家から批判と補償を求める声が多数寄せられているほか、Japan Open Chainの共同創設者である近藤氏は以下のように「重大なインシデント」との認識を示しました。


2.ビットトレードの対応

インシデント発生後のビットトレードの発信内容を時系列でまとめると以下の通り。

  • 2024年12月23日:インシデント発生、謝罪文を投稿


  • 2025年1月10日:関係各所と連携し対応を進めている旨を投稿


  • 1月14日:再度、関係各所と対応内容の検討を進めている旨を投稿


  • 1月17日:対応方針の整理が完了、法的レビュー実施中と投稿


  • 近藤氏の投稿内容を「事実と異なる」と否定


出典:公式サイト

ビットトレードは一貫して、投資家への「対応」という表現を用いており、「補償」の有無は明言していません。

同社と継続して協議を行っている近藤氏によれば、同社は当初補償する方針ということでしたが、2月6日には「(ビットトレード側は)誠実に対応する意思がない」と語気を強め批判しています(詳細は後述)。


3.近藤氏がビットトレードへの非難を連投

近藤氏はインシデント発生の翌日から、ビットトレードに対し投資家への補償を求め、同社との協議内容を発信し始めます。ビットトレードの対応を非難する内容も複数見られます。

  • 2025年12月24日:ビットトレードに投資家への補償と再発防止を要求

すでに金融庁には届け出ていると聞いておりますが、謝罪だけで済まされるものではなく、投資家への適切な補償をするようにBitTrade側には強く伝えるとともに、今後二度とこのような事態を引き起こさないような再発防止策を依頼しております。
取引所側の問題とはいえ、上場先として選定した責任に鑑み、ご迷惑をおかけした皆様には取引所側に代わりお詫び申し上げます。


  • 12月25日:ビットトレードが誠実に対応していると評価

法的な問題もありどのような内容の補償が可能であるかについてJVCEAに確認している状況ということでした。全体としては誠実に対応していただいている内容


  • 12月27日:ビットトレードのが検討中の施策を評価

昨日と同じく前向きに進んでおり、まだ発表できないものの色々な施作を検討されているようです。お聞きしている限りJOC投資家へのサポートしては良い内容でした。発表が遅れているのは年末ということもありJVCEA、金融庁含め皆様お休みになってしまうこともあり、彼らの確認もは必要な為との事でした。発表は年明けになりそうです。


  • 2025年1月6日:補償の方向性は数日中に方向性が出ると明かす


  • 1月10日:ビットトレードの対応の遅滞を非難

今日に至るまで、関係各所に確認している、の一点張りです。 確認しているならしているで、それを発表すべきではないですか?と伝えていますが、対応していただけません。Xで状況を伝えるくらいすべきと思いますが。


  • 1月12日:「あまりにも遅すぎる、あまりにも不誠実である」などと非難

議論は進んでいるようですが、事態を正しく理解しているようには思えませんでした。あまりにも遅すぎる、そして何の発表もしないのはあまりにも不誠実であると、かなり強くお話ししました。
本件、投資家への補償対応依頼を優先してきましたが、当然我々もかなりの損害を負っていますので、我々からの損害請求もそろそろ検討し始めております。


  • 1月18日:「対応は支離滅裂で理解不能」などと非難

金曜日まで発表を待ちましたが、残念ながらBitTrade側の対応は支離滅裂で理解不能です。。誠意を持って対応してきたつもりですが、、何もかもがあまりにも遅すぎです。
日本では一社スタートするまでは他がスタートできないルールがあり、IEO審査も遅れまくったおかげで他の上場も日本ではすべでストップされていた状況でした。


  • 【追記】1月28日:「実際には誠実に対応する意思がない」と明かし内情を暴露

当初は一定の前向きな対応が見られる場面もありましたが、本日、残念ながら実際には誠実に対応する意思がないことが明らかとなりました。

IEOの受付システムについて事前に詳細を知らされておらず、当日になって初めてその仕組みを把握することとなりました。しかし、実際には認証機能すら備わっていない単なる「お問い合わせフォーム」であり、一口500万円もの申し込みにもかかわらず、誤入力が多発する事態となりました。

この申し込みフォームにはセキュリティ上の脆弱性があり、第三者の資産を誤ってロックしてしまう可能性があることが判明しました。弊社より指摘を行い、修正対応を求めましたが、本来であればこのような重要な問題については公表すべきものです。しかし、BitTrade社は本件についても一切の発表を行わず、不都合な情報を意図的に伏せようとしている状況がうかがえます。


4.ビットトレードの補償内容を考察

近藤氏が明かしたビットトレードとの協議内容を踏まえると、同社が投資家に補償を行う方向性であることは確かでしょう。

どのような補償が考えられるか、過去のインシデント事例から考察します。

4-1 過去のインシデントの例

以下は取引所で発生したインシデントの例です。

  • BitMEX

2020年、香港を拠点とする仮想通貨取引所BitMEXにて、ビットコインの急騰後、サーバーダウンがダウンし一部のユーザーに損失が発生。影響を受けた156アカウントに対し、計40.297BTCを返金。

  • コインチェック

2018年、コインチェックは約580億円分のネム(XEM)流出事件で被害者に対し、日本円で全額返金を行いました。

  • バイナンス

2021年、バイナンスでシステム障害が発生し、一部ユーザーが取引サービスを利用できなかった際、影響を受けたユーザーに対して取引手数料の減免や、一定期間のVIPステータス付与などの補償を行いました。

  • コインベース

2021年、米コインベースにて、トラフィック急増により取引所が一時停止。取引手数料の返還を実施。損失補填は実施せず。

  • DMMビットコイン

2024年、約480億円分のビットコイン(BTC)が不正流出。グループ各社からの支援もあり流出したBTCの全量調達を完了。補償はBTCにて行うといいます。

ちなみに、DMMビットコインはSBI VCトレードへの顧客資産と口座の移管およびその後の廃業予定を発表しています。

なお、GMOコインも2022年にIEOを経てFCRコイン(FCR)を取り扱い後、システムの不具合で一部ユーザーがFCRを売却できない事態に。補填を発表しましたが、対象となるユーザーに個別でメールにて内容が伝達され、内容は公表されていません。

4-2 考えられる補償内容

上記はビットトレードでのインシデントとは内容が異なりますが、こうした事例などから、例えば以下のような補償が実施されるのではないでしょうか。

  1. JOCを付与

JOCの取引機会を逸した投資家に対し、IEO時の購入量に応じてJOCを付与。IEOに参加しなかった投資家にも補償する場合は、一定枚数のJOCを付与。

2.日本円で補填

JOCの上場直後の平均取引価格などを基準として、投資家が注文を出せていれば得られたであろう利益を算出し、IEO時の購入量に応じて日本円で補填。ただし、JOCの付与と比較すると可能性は低いでしょう。

3.手数料の免除や割引

今後の取引手数料を一定期間免除する、または割引を提供することで、投資家への間接的な補償を行う。

4.次回IEOの優遇措置

今回の上場におけるインシデントとは直接関係ありませんが、1~3にある補償内容とセットでこうした措置が取られる可能性もあるのではないでしょうか。


記事を最後までお読みいただきありがとうございました🐶

このnoteでは、X(旧:Twitter)やブログで配信した速報ニュースや注目動向の深堀り記事、仮想通貨関連書籍のレビュー&おすすめ本紹介、筆者の赤裸々な投資体験談などを配信していきます!

noteとXのフォロー、およびブログのチェックをよろしくお願いいたします🐕

🔸ブログ:https://bitcoin58tk.com/

🔸Xアカウント:@coindog_news




いいなと思ったら応援しよう!