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時価総額10兆円のビジネスモデル【8】1Qの最終利益見通し、前年通期を大幅に上回るーー7億3000万㌦~8億㌦(速報です)

 コインベースが米国時間4月6日、21年第一四半期の業績と21年見通しを発表しました。

 21年第一四半期の最終利益見通しは7億3000万㌦~8億㌦(1㌦110円換算で803億円~880億円!)と、前年通期(1月ー12月)の最終利益3億2230万㌦を大幅に上回りました。ビットコインをはじめとする仮想通貨価格の大幅上昇を背景に売買手数料収入が大幅に伸びました。14日のNASDAQ市場直接上場を前に、強烈な業績見通しを示した形です。

Coinbase20211Q チャート#2

以下、速報します。

※同日のブライアン・アームストロングCEOの投資家向け説明会の様子はこちらで速報しています。

Coinbase Announces First Quarter 2021 Estimated Results and Full Year 2021 Outlook

コインベース・グローバル社(Coinbase Global, Inc. )は6日、21年第1四半期の業績見込みと21年通期の見通しを発表しました。 

21年第1四半期の業績見通し

21年第1四半期について、以下を見込んでいます。

・認証済みユーザー数(Verified Users):5,600万人
・月間トランザクション・ユーザー数(MTU):610万人
・プラットフォーム上の資産:2,230億ドル
・暗号資産の市場シェア:11.3%。
・機関投資家の資産:1,220億ドル
・取引量:3,350億ドル
・売上高:約18億ドル
・純利益:約7億3,000万ドルから8億ドル
・調整後EBITDA:約11億ドル

21年第1四半期業績見通し仕掛け

21年通期の見通し(MTUの想定シナリオ)

 売上高は月間トランザクション・ユーザー数(MTU)と高い相関関係にあるとのこと。21年通年では、年間平均MTUの3つのシナリオを提示しています。

MTUが高いケース(21年の平均MTU700万台):暗号資産の時価総額が増加し、暗号資産の価格変動が中程度から高程度になることを想定しています。このシナリオでは、21年の残りの期間、MTUの増加が続くと予想しています。
中(同平均MTU550万台):暗号資産の時価総額は横ばい、暗号資産価格のボラティリティは低~中程度と想定しています。このシナリオでは、21年第1四半期からMTUが緩やかに減少すると予想しています。
低(同平均MTU400万台):18年のように暗号資産の時価総額が大幅に減少し、その後の暗号資産価格のボラティリティが低水準になると想定します。このシナリオでは、MTUもそれに応じて減少し、21年の終わりには20年第4四半期と同様のレベルになると予想しています。

機関投資家向け収益

 機関投資家の間で暗号資産に対する関心が高まっていることから、21年には暗号資産の取引とカストディを中心に大きな増収を見込んでいます。しかし、上記の要因から本質的に予測することはできない、とのことです。

費用

 21年の第2四半期には、今回の直接上場に関連した約3,500万ドルの一時的な費用の発生を想定しています。また、21年通年では、事業規模を拡大し、プロダクトの改善を継続的に推進するために、株式報酬を除く開発費と一般管理費は13億ドルから16億ドルになると見込んでいます。さらに、営業やマーケティングへの投資を大幅に増やすことで、これまでの力強い既存事業の成長に加えて、顧客の獲得やエンゲージメントを強化することを計画しています。21年の純売上高に占めるセールス&マーケティングの割合は売上の12%から15%を予定。2021年の純売上高に占める取引費用の割合は10%台前半から半ばになると予想しています。

まとめ

 21年1月-3月期は暗号資産価格が総じて上昇していたため、好業績が期待されていましたが、やはり凄まじい数字を出してきました。また、今期については機関投資家の参入が味見程度にせよどこまで広がるのか、大変注目しています。いずれにせよ、14日のIPOから目が離せませんね。

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