あの人と嚙み合わない理由について本気出して考えてみた
好き嫌いで仕事をしてはいけないなんて百も承知だけれど、「合う人・合わない人」は確実にこの世に存在する。人間だもの。
数ヶ月前に同じチームに異動してきた男性社員が、まさに「なんか合わない」人なのだ。言葉遣いが乱暴とか、意地が悪いとか、話の内容が意味不明というのではないけれど、波長が合わないとでも言うのだろうか。
この「合わない」という感覚を、なんとかして言語化してみたいと思い、自分なりにあれこれ脳内分析したところ、
圧倒的に非言語コミュニケーションがうるさい
という結論に行きついた。
件の彼は、服装とインテリアはさておき、表情、仕草、声のトーン、これら全てが常に120%なのだ。リアクション芸人ならいざ知らず、少なくとも我々の仕事においては、完全に過剰である。
基本的にいつも眉間にしわが寄り、口をとがらせているし、(これがデフォルトの表情なの?)なぜかいつも片方だけいかり肩で歩いているし(肩凝らないの?)、驚いたときは両手を挙げて後ろにのけぞるようなポーズをとる(どちらの漫画から飛び出てきたのですか?)。
また、教鞭のようにボールペンを振り回しながら話すもんだから、これまでミーティング中に何度かボールペンが手を抜けて宙を舞った。思い出すことはまだまだあるが、明言できるのは、話の内容に関係ないところで集中力が削がれるのは、はっきり言って非常にストレスだということ。
これまでも「いちいちリアクションがでかいなあ」と感じる人と出会ったことはあるが、驚くべきは彼が私よりひと回り以上も年上であるという点だ。40代後半以上の男性で、ここまでオーバーリアクションの人は、私の人生に初めて出現した。
非言語コミュニケーションが読み取りづらい人も世の中にはたくさんいるし、わかりやすくていいじゃないかという考えもあるかもしれない。
ただしやりすぎると、余計な情報が入ってきて、コミュニケーションそのものに集中できなくなるのだとわかった。(気にならない人もいるのだろうけれど、私は気が散って仕方ない)彼が芸人ばりのリアクションをとるたびに、数cmずつ私との溝が広がっていく。
残念ながら、アラフィフの彼が今後、自分のリアクションを見直す、あるいは改善する見込みは限りなくゼロに近いだろう。過去と他人は変えられない、変えられるのは自分と未来だけだ。私はなりたい、オーバーリアクションに惑わされない、鋼のメンタルを備えた人間に…。