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自分の居場所

「どうやったら試合にでれますか?」


僕はこの質問も、この考え方も好きじゃない。

プロの時、もっともストレスは負ける事と自分らしいプレイが出来なかった時。

プロ時代に新しいコーチの下で中々プレイタイムがもらえず、開幕から自分らしいプレイも出来ないシーズンがありました。
プロ時代に1度だけバスケを辞めたいと感じたあの時、シーズン中に新潟のホテルで一睡も出来なかったあの時に感じた苦しみの根源は、自分らしいプレイをチームに求められていなかったと勝手に自分で感じていたから。

本当に苦しくて、毎日毎日ただ辛かったし、練習もコーチに認められるように頑張っていただけで、完全に自分を見失った日々。

それまでのシーズンでベスト5を2回取っていたし、フリースロー賞も3回取ってた。
チームでも、リーグでも自分の居場所があったのに、新たにコーチが来ただけで、何か自分の居場所が無くなっている気がしていた。

何も上手く行く事がなく過ごす日々に本当に嫌気がさして、その年の年末に自分で覚悟を決めた。

毎年書初めをやっているが、その年に書いた漢字は「貫く」。

頭の中の様々な言い訳を辞めて、上手く行かなかってたらチームを離れる覚悟を決めて、思いっきり自分らしくやろうと決めた年始の4連戦。

チームの結果は2勝2敗だったが、その4連戦は過去の自分が出せないようなスタッツを残した。(3pが50%以上、2pが70%以上、平均得点が20点近く)

その結果、チームで僕の為のフォーメーションが増えて自分の居場所も確立した。

今は自分が子供達をコーチをしている中で、選手の個性を引き出したいと思っているし、それぞれの武器を最強にして欲しいと子供達には話してる。

沢山の武器がなくても、1つの武器が最強ならそれが個性だと。
弱点や苦手な事はチームメイトそれぞれが助けてくれると。
自分は自分の武器でチームメイトを助けて欲しいと。
そのみんなで個性をだし、カバーし合うのがチームなのだと。

チームの為に選手がいるのではなく、選手の為のチームでありたい。

みんなと同じじゃなくて良いし、同じである必要もない。

自分の武器を磨きあげるのに必要なのは、それが好きかどうか。
好きじゃないと努力も続けられない。
上手くなる事にワクワクしないと続けられない。

僕がチームに求めている事は単純なチームのルールであり、誰1人としてシュートを打ってはいけない選手もいないし、ポイントガードをしてはいけない選手も、センターをしてはいけない選手もいない。

選手がやりたいポジションでプレイをしてもらいたい。

僕は選手には個性を大事にして欲しい。

子供達を大人扱いし過ぎているかもしれないけど、僕は彼らならしっかり判断をして、決断をできると信じてる。

自分の居場所は自分で作る事。

自分の個性を出して居場所を作って欲しい。

僕はそのお手伝いしか出来ない。

コーチが求める選手になろうという考えは、育成年代にはまだ早いと思っています。
#watchandc #今に見てろ

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