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「出産にかかる費用は最終的に補助金で戻ってくるから大丈夫⭐︎」が完全に都市伝説だった件について
妻が妊娠して9ヶ月になりました!
私たち夫婦は結婚してしばらく子どもができなかったので、喜びもひとしおです。しかも、おそらく女の子だといわれています。私の実家は全員男の四人兄弟という北斗の拳ばりの壮絶な家族構成だったので、もう姫になることは間違いありません。
そんな、とても幸福な妻の妊娠なのですが、ひとつだけめっちゃ頭を悩ませていることがあります。
お金です!!想定以上にかかり過ぎぃ…!!
もちろん、無料で子どもが産めるなんて思っちゃなかったです。でも、「出産にお金は一時的にかかるけど、それは最終的に行政から戻ってくるから大丈夫」って噂を聞いていて、なんとなく真に受けていたんです…
わかってます。私バカですよね。
でもね、これだけ少子高齢化が深刻な社会問題になってるんだから、そこに対して政治はもちろん手を打ってるだろうと思っていたんですよ。
妊婦健診に行くたびに平均5,000円とんでいく。
最初に違和感を感じたのは、初診の時でした。妊娠が確定してホクホク気分でお金を払って帰ろうとした時に、8,300円かかったんですね。
しかしまあ、初診だし、次回以降は安くなるだろう!と思って、けっこうダメージあったけど、そんなには気にしませんでした。(保険適用外っていうのは、は?って思ったけど)
実際、2週間後の再診では3,540円。
痛いけど、まぁ、まぁ…
それに、その後に役所にいって母子健康手帳を交付してもらった時に、一緒に「妊婦健康診査受診票」いわゆる妊婦補助券をもらいました。次回以降、これを使えば妊婦健診が安くなる!
なーんだ。やっぱり次回以降はこれを使うと無料みたいな感じになるんだ。よかったー。日本の政治家もなんだかんだ言って少子高齢化問題は解決したいんだから、やっぱりここは投資してくれるんだ。安心!
そんなふうに思っていた時期が、私にもありました。
😋
3回目に検診にいくと、今度は8,730円支払う事になりました…!なんでやねん!補助券使ったやん!!と思ったら、確かに安くはなっていました。
もともと22,980円かかるはずだったものが、14,250円はひかれていたんですね。
お、おう…
ありがたい… ありがたいが…
でも、税金で補助してもらっておいて文句をいうのは気がひけるのですが、けっこうダメージでかいです、これ。
その後も下記の通り、補助券を使えど、着実に家計にダメージを与えていく妊婦健診。さながらボディブロー。
平均すると、毎回4,938円とんでいます。妊娠から出産まで、平均すると15回くらい通う事になるそうなので、このままだと検診だけで75,000円くらいは覚悟しておいた方がよさそうです。
ちなみに、頻度はおおよそ下記の感じ。お腹が大きくなればなるほど通う頻度が多くなる仕組みです。
ぐふぅ…
・妊娠初期から23週まで:4週間に1回
・24週から35週まで:2週間に1回
・35週以降:1週間に1回
なお、調べていくと、都道府県や地域によって妊婦検診の公費負担額がかなり異なることがわかりました。
出典:厚生労働省「妊婦健康診査の公費負担の状況に係る調査結果について」
全国平均は102,097円。僕が住んでいる東京はいうと、86,657円。全国平均より約15,000円も少ないんですね… とほほ。
なお、最も公費負担の多いところは岐阜県で119,570円。最も公費負担が少ないところは神奈川県で69,644円。神奈川イタすぎる。
東京都議会議員の皆さま、もうちょっとなんとかならないでしょうか!
ちなみに、たまひよnet「先輩ママデータ」の調査によると、妊婦健診の助成制度を活用後の自己負担額はトータルで平均約58,000円になるということでした。
ぶっちゃけきついけど、まあ、新しい命を迎えるためだ…。歯を食いしばって出すしかあるまい。でも他のところはもう大丈夫だよね…?
入院予約で150,000円が一夜にして吹き飛ぶ。その他、不確定リスク多数。
しかし、そんなあまくないのであった。
出産するにあたって妊婦さんは病院に入院する必要があります。まずその入院の予約金として、妊娠30週までに150,000円を一括で支払う必要があります。
特段豊かではない我が家の家計にしてみたら、これはもうボディブローどころか、一発KO級の右ストレートです😇
でも、あれよね?これはよく世間で言われている通り、後々全額かえってくるのよね?
結論からいうと、これもNO。
うちの病院では(※病院によってかなり異なります)、予約金も含めて、最低572,750円が入院出産にかかるコスト。で、行政が出してくれる「出産育児一時金直接支払い制度」によって、420,000円はかえってくる。つまり、差し引き152,750円は完全持ち出しの実費なのです。
しかも、これは先述した通り「最低限」です。
例えば、もしお産が時間内(AM9:00 - PM5:00)だったら良いのですが、これが時間外だったら、15,000円追加。深夜、休日になるとさらに15,000円追加。(ちなみにどういうわけか、初産だと問答無用で出産経験者より10,000円も高い)
これはもう完全に運ですね😇😇😇
これから生まれてくる子どもに「できたら時間内で頼む(切実)」とか言えるか!
ちなみに、入院するお部屋によってももちろん金額が異なります。6人部屋だと追加料金ゼロですが、4人部屋で+5,000円。個室だと+10,000〜19,000円 といった感じ。
なお、これをTwitterでつぶやいたところ「どうせセレブな病院で産んだんでしょ!うちはそんなにお金かからなかったよ!」というレスが一部の方からきました。
んなわけあるか!近所の、お世辞にもセレブとはいえない普通の病院です!病室だって6人部屋だったんですよ😇
なんでこんなすれ違いが起こるかというと、シンプルに都道府県によって出産にかかる費用が違うからです。東京都は平均値で62万円。中央値でも58.6万円かかっています。
うち(東京都)は、この平均値とほぼ一致しています。普通に出産すると、42万円では足りないのですよ。
出典:正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)
出産、無料にしてくれない?
これまであげた出産にまつわる費用に加えて、赤ちゃんを迎えるにあたって様々なアイテムを準備せねばなりませんし、奥さんにしても、お腹の中の赤ちゃんの成長とともに着れる服が(下着も含めて)どんどんなくなっていくんですね。
きっつい!マジできついです!
でもあえていいますが、我々夫婦は世間的には相当恵まれた環境にあるはずです。夫婦で正社員だし、甥っ子姪っ子もいるから、そのおさがりでおおよそのアイテムは出揃うし、奥さんの実家のすぐ近くに住んでいるから何かとご両親からサポートしていただけてるし…
でも、こんな状況でもキツイんです。本当に。じゃあ、派遣社員は?フリーランスは?自営業者は?シングルマザーは?
いうまでもなく、出産は子育てというタフなライフイベントの序章に過ぎません。ここから本格的に経済的試練が始まります。
私たちは現状ではふたりとも正社員なので、育休取れるし、その期間中も2/3はお給料が支払われます。税金の免除もあります。保育園にもいれやすいでしょう。でも正社員じゃなかったら、そんな特典すらないのです。ムリゲーです。
僕らだって二人目をもし授かることがあったら、その時はどうなっているかわかりません。
これ、明らかに国の制度設計ミスだと思うんですよね。
こんな状況でどうして無邪気に「もうひとり欲しい〜❤️」とか思えるのか。
政治家の皆さまに心からお伝えしたい。もし、本気で少子高齢化を解決したいと思うなら、たとえその当事者がどういう立場であっても、なんの憂いもなく子どもを産んで育てられるようにしてください!
というか、せめて無料で出産させてくれっ!!!(切実)
以上、現場からの実況中継でした。
妊娠出産は、子育てのまさに入り口です。そこからこんな調子で、いったいどうなっちゃうの……?😭 というわけで、本で掘り下げてみました!
全体のテーマは、「パパの家庭進出」です。現代の家族のあり方について、実体験を軸にしつつ、政治、経済、歴史など、様々な視点から考えてみました。ぜひご一読ください。
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