着方は生き方
13年間勤めた会社を、この3月で卒業しました。
アパレル(ライフスタイルブランド)の販売員だった私は、退職したら真っ先にやりたいことがありました。
それは、洋服の整理整頓。
卒業した翌朝にやる、こう決めていました。
洋服が好きでこの仕事をしていたんだけれど、クローゼットの中はいつもいつも雑多としていて、この様子を見たら「洋服が好き」ってどういうことなの?と問いたくなる。
洋服が好きって、取っ替え引っ替え新しい服を買って着ること?
洋服が好きって、本当に好きな洋服を大切に扱って長く着ること?
私の13年間は、お世辞にも後者とは言えず、前者に限りなく近かったと思います。
全員とは言わないけれど、アパレルスタッフの多くは前者なのではないかなぁ実は。
「新作入荷しました!」
「今週の購入品♩」
「スタッフのリアルバイ⭐︎」
コロナ禍以降、SNSでの訴求がより一層盛り上がる中、こんなワードを何百回と見たことか。
私はこの言葉を目にする度に、なんだかとても違和感を覚えるようになっていきました。
(そしてどんどん冷めていった)
「今週の購入品」…?
毎週新しい服買ってるの?
(買うんですけどね、職業柄)
先週までの服どこいった?
…といった感じで。
2、3週間もすればもう着なくなる。
そんなことも少なくなかったと思います。
その服たちはどこに行くの?
クローゼットに埋もれ続けるか、捨てるか、
良くてフリマサイトで譲るか…
SNSで躍るそういったワードを目にし続けることで、私が長年してきた職業柄の「習慣」に疑問と気付きを得ることになりました。
「本当に気に入った大切な服を、長く着ること」
これからは、洋服が好きならこういう姿勢で暮らしたい。
自分の生き方のスタイルとしてもそうだし、環境のことを考えてもそう。
「着方は生き方」
ある本でこんな言葉に出会いました。
13年間の仕事は本当に楽しかったけれど、洋服やライフスタイルとの向き合い方は、卒業したこれから、変わっていきたいと思っています。