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色を創る
私って、絵描きじゃないんだなぁ。結論から言っちゃうと、この一言になります。
PCで絵を描くことは以前からしていて、そのなかで、『色を見つける』ことはできるのです。(誰でもできるよね、うん。)
「この色にしたいな」から始まって、探り探りしていって、「ここ!」と辿り着くことはできるんだけど、それはPCのお絵描きソフトのなかでのお話。
実際に絵の具を操って、混ぜて、『特定の色』を生み出すことは、私にはできないのです。
アクリル絵の具を使って絵を描いていた時期があるのですが、そのときに、奇跡的に素晴らしく綺麗なオレンジを生み出すことに成功しました。
何と何を混ぜたのか、まったく覚えていなくて、でもその綺麗なオレンジを使って、ひとつ、夕景を描きました。
でも、それっきり。
二度と同じオレンジを生み出すことはできませんでした。
たぶん、そこが本業の方との違いなんだろうな、と感じます。
絵描きさんは、自分が望む色を、自分で生み出すことができる。そして再現もできる。色の世界で『正解』を導き出すことができる。すごい。
私、楽器とか歌やってたから、音楽で例えるけど、みんな音楽を聴くけど、誰もが音符を読み取れるわけじゃない。楽譜に起こせるわけじゃない。
無限にある音の泉のなかから、音を連れてきて『曲』を仕上げられるのは、やっぱり本業のひと。
私にできるのは、遊びです。
たまに、時間があるときに、曼荼羅塗り絵に色を塗っています。
色鉛筆なんだけど、塗った部分を水で濡らすと溶けて、水彩絵の具みたいになる色鉛筆で、それを使って、微妙な色合いを出したり、重ねてみたり、そんな遊びをしています。
色の変化を感じて、楽しむ遊び。
絵描きさんって、ほんとうに素晴らしいと思います。描いた絵の、色のひとつひとつから、光を感じたり、温かさを感じたり、香りを感じたり、肌や布の質感を感じたり。
それを描いた方が、どんなひとなのか、そんなことまで感じ取れる気がします。
そういえば、自分の描いた絵を他のひとに見てもらったとき、なんだか裸を見られているみたいな気分になったっけ⋯。
あんな感覚、『絵』だけだなぁ。
とりあえず、私は、偶然と奇跡の化学反応に期待しながら、ちまちまと色を塗って過ごしています。
それだけでも、充分楽しいし、満たされるんだけど、欲を言えば、自分の手で、自在に色を生み出してみたい⋯!!
きっと、人って、届かないから手を伸ばすんだね。
読んでくださって、ありがとうございました。
また明日。
おやすみなさい。