マッサージの負の面
元K-1選手の魔裟斗さんが、現役時代にマッサージを受け過ぎて調子を崩したことがある、とお話されていました。
練習のときに力が入らない、スパーリングですぐに背中が張ってしまう、ということで、毎日受けていたマッサージを週1回に減らして、調子を取り戻したそうです。
マッサージは気持ちがいいので、つい受け過ぎてしまうことがあります。
気持ちよくなることが目的であればそれも構わない、といった考えもあります。
しかし、気持ち良さとマッサージ治療の効果は必ずしも一致しませんから、注意が必要です。それどころか逆効果になってしまうこともあります。
とくに強いマッサージを受け過ぎると、筋肉が瘢痕化を起こします。
瘢痕組織は、壊れた組織が修復されるときに生じます。瘢痕化してしまった筋肉は柔軟性が低下し、いわゆる質の悪い硬い筋肉となってしまいます。ですから、そのことを知っているアスリートは強いマッサージを嫌います。
一度瘢痕化してしまった筋肉は、元の状態には戻りにくく、元に戻るためには相応の時間を要します。
つまりマッサージの受け過ぎは体にとって、よくありません。
健康センターでマッサージの仕事を行っていたことがあります。
マッサージを受けることを日課とし、それを何年も続けている人がいます(本当に決まった時間に必ず来る)。
そのような人の筋肉は、筋肉とも思えない。冗談ではなく、骨を押しているのかと思うほど筋肉が硬くなってしまっています。
その硬くなった筋肉をほぐそうと、さらに強いマッサージを行うという悪循環。
「マッサージの受け過ぎは、体のためによくありませんよ」と伝えるのもマッサージ師の仕事ですが、健康センターのマッサージ師は、そんなことは言いません。
本当に体のためを思うのであれば、マッサージの回数を減らし、さらには、ストレッチや筋トレや有酸素運動ができるといいすね。
読んでくれてありがとうございます。
美味しいからとって、薬を飲みすぎる人はいません。もしいたとしたら、よろしくない薬物である可能性大。