【オフ会レポート】コーヒーを理解するためにミルクを理解しなければ!みんなで牧場見学してきました!
1. 牧場見学プロジェクトスタート
3月7日土曜日、我々コーヒー共和国一行は、東京八王子の磯沼ミルクファームさんを訪れていました。
事の発端は1月。
コーヒー共和国の新年会にて、牛乳の重要性の話が上がったのがきっかけでした。 カフェラテの大部分は牛乳なのだから、当然牛乳にもこだわるべきでは?
しかし、育てる際の飼料からこだわらなければ、理想の牛乳の味を出すことはできないのでは?
ならば、乳牛を飼いたい!そのために牧場を見学したい!
そんな流れで、あっと言う間に牧場見学プロジェクトがスタートしました。
関東近郊で乳牛を育てている牧場をリサーチしていると、コーヒー豆を牛舎のベットに使っているという牧場が。
それが磯沼ミルクファームさんでした。
これはコーヒー共和国的には見逃せないと、牧場長の磯沼さんにコンタクトを取り、今回のプロジェクトの経緯を説明。見学を快く引き受けていただきました。
2. 牛舎見学
磯沼牧場さんでは現在、ホルスタイン種、ジャージー種、ブラウンスイス種、エアシャー種、ガンジー種、ミルキングショートホーンを飼養。最終的には7種の乳牛を同時飼育し、種の多様性と家畜福祉の考え方による飼育法の確立を目指されています。
磯沼牧場さんでは牛を小さい頃から人間が育て牛と人間の信頼関係を築いてとても人懐っこい牛ばかりでした。牛の育て方は首輪とロープで繋ぐのではなく自由にさせてあげて束縛をしない育成をされているそうです。
牛舎には子牛も含め約100頭弱の牛がいました。
その中の子牛と一緒に散歩体験をし一緒に牧場見学をしました。散歩をする前は、まずブラッシングをし安心感を与えてあげてから牛との信頼関係を築きます。磯沼さん・子牛・井崎さん率いる共和国メンバーで園内見学をしながら牧場の入り口付近に生えている牧草(イタリアンライグラス)を子牛に餌付けさせて貰いました。散歩の途中道では牛舎のベッドで使われるカカオ殻の甘い香りを感じたり大量のコーヒーの麻袋を目の当たりにし、より身近なものを見ることもできました。
たい肥は完熟コーヒー牛糞たい肥となりよく効くたい肥として評判だそうです。大人しそうな可愛い子牛でしたが途中たくさんのイタリアンライグラスの中を楽しそうに駆け巡るヤンチャな姿も見られました。共和国メンバー一同八王子の自然とたくさんの牛にとても癒される時間でした。
3. 牛乳試飲・ミルクビバレッジ
今回は6種の飲み比べになる予定だったのですが、都合により、『低温殺菌牛乳の試飲 みるくの黄金律』を試飲させて頂きました。
みるくの黄金律は、東京都酪農協同組合 乳質改善共励会 最優秀賞5回受賞、FOODEX JAPAN ご当地牛乳グランプリ金賞を受賞されています。
ホルスタイン、ジャージー、ブラウンスイスの3種の乳業のブレンド牛乳。 しっかりとコクはありながら、後味の爽やかさを感じられるブレンドです。
生乳本来の味わいを活かすため、65度で30分間の低温殺菌製法で仕上げたこだわりの牛乳です。 (パンフレットより)
牧場で作った牛乳はコクが強くてまろやかな味わいだと勝手に思い込んでいました。ですが、みるくの黄金律はコクがあるのにすっきりしていて、 牛乳臭くなく、何杯でもいけました。
牛乳は温めると、グラニュー糖を入れていないのに物凄く甘くて驚きしました。
牛乳がなぜは甘くなるのか? 牛乳に含まれるラクトース(乳糖)は二糖類です。加熱することで単糖類のガラクトース・グルコースが生成されます。
今回は、共和国メンバーのしゅうへいさんより エスプレッソマシーン、グラインダー、コーヒー豆、紙コップ等の提供して頂きました。
使用したコーヒー豆は、
生産国:グアテマラ 地方:ウエウエテナンゴ 銘柄名:Isnul La Loma (イスヌル・ラ・ロマ) 品種:パカマラ 焙煎度 : シティロースト(中深煎り)
カフェオレ用のミルクを沸かすためのIHヒーターと可愛い牛乳用の鍋の提供はテラニシさん。
現地でカフェオレ用のコーヒーをハンドドリップをしてくれたのはゆうさんと酒井さんでした。
今回のカフェオレのレシピは湯量100グラムに対して豆6グラムの比率で淹れたコーヒーに60度まで温めた牛乳(みるくの黄金律)を比率2:1で調整していました。
カフェラテは現地で15代ワールド・バリスタ・チャンピオン井崎さんのラテを作ってもらいました。
ラテのエスプレッソは、井崎さんが先日話題にしていた15gドーシング(粉量)、30g抽出のレシピを採用しました。
4. 乳搾り体験
牧場見学のラストは乳搾り。
磯沼ミルクファームさんでは、搾乳小屋に牛が自発的に入ってくるための工夫が施されているとのこと。
乳搾り中に牛がリラックスできるように、牛が飼料を食べながら乳搾りをできるようになっているそうです。
そして、乳搾りの前には必ず牛を撫でます。
ここにも、磯沼ミルクファームさんの牛への接し方が垣間見えるようでした。
さて、共和国メンバーも恐る恐る乳搾りにチャレンジ。
「あったかい!」「ミルクを肌に刷り込むとすごくスベスベになる!」 文字通り、生き物からの恵みを肌で感じた一同でした。
5. まとめ
今回の牧場見学では、牛の種類や生態を直接触れ合うことで学び、牛乳の試飲を通してコーヒーと牛乳の新しい可能性を感じることができました。
見学を快諾してくだった磯沼ミルクファーム様、ありがとうございました!
さて、コーヒー共和国ミルクプロジェクト、ここで終わりません。
このプロジェクトの発端は「牛を飼いたい」…
続報にご期待ください!
6. 井崎より
個人的に長年ミルクビバレッジの品質向上に何をすべきか?をテーマに研究検証を重ねてきたこともあり、牛の飼育方法や餌の種類、生育環境や種による牛乳の味わいの違いに関して理解を深めたいと思っていました。ふとミルクビバレッジの80%以上は牛乳である、という事実に気付いた瞬間から「牛乳をもっと知るべきだ」との思いが募り、共和国メンバーの企画力と実行力も相まって本企画が実現しました。今回の牧場訪問はコーヒー業界にとっても大きな一歩だと思いますし、まだまだ知らないことばかりの牛乳の深淵への足掛かりとなるだろうと思います。ここからさらに学びを深めて検証進めていきましょー
磯沼ミルクファームさん
文構成: 共和国メンバー
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