見出し画像

5年ぶりの東京ドーム、また彼らとオーロラを見に@BUMP OF CHICKEN東京ドーム初日【ライブレポート】

真っ暗闇にスクリーン一面に青色とエメラルドグリーンのグラデーションが華麗なオーロラが現れた。

2019年11月3日、ここはかの有名な東京ドーム。

BUMP OF CHICKENというバンドがカナダからオーロラを持って帰ってきたらしく、3時間限定のプラネタリウムを見にここ東京ドームにやってきた。さあ、4人と5万人が行くオーロラの旅の始まりだ。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

アルバムから「aurora arc」が流れ出すとバックステージで円陣を組み、4人が交互に手を重ねているBUMP OF CHICKENが映し出された。4人が気合いを入れると、順番にステージに上がってきた。

1曲目はツアー初日から変わらず「Aurora」で幕を開けた。星が降り注ぐように銀テープが宙を舞った。続けてレーザーが交差すると「虹を待つ人」これを聴きに来たと言う人も多いだろう名曲「天体観測」と名曲をノンストップで披露する。

チャマ「こんばんは、BUMP OF CHICKENと申します!千葉県佐倉市の幼馴染4人組です。BUMPのライブ、初めてだよーって人!(はーい!)結構いますね、僕らがBUMP OF CHICKENと申します、以後お見知り置きを。」

軽く挨拶を挟み続けて新アルバムから炎が燃え盛った「月虹」とCDジャケットを再現したかのような演出で「プラネタリウム」へ。

チャマ「自己紹介をします1ボーカル、作詞作曲、トマト大好き、藤原基央!ギター、BUMP一の長身、BUMP一の食いしん坊...後なんだ?」

藤(長身) チャマ(さっき言った) 藤(食いしん坊) チャマ(それも言った)「増川弘明〜!」

チャマ「泣きホクロ!褐色!といえばこの人しかいない!(シンバルガシャン)......自分の自己紹介のときドラム鳴らすならちゃんとグルーヴ合わせてくれる??(ベース、ギターも乗っかる)升秀夫〜!」

チャマ「そして喋っているのがベースチャマです〜Twitter、Instagramやっているのでここにいる人全員フォローしてください、よろしくお願いします!」

チャマ「毎日楽しいって人も最近嫌だなって人も次の曲で踊ろうぜ!」

そう軽やかに自己紹介を終わらすと暗闇にネオンと近未来にタイムスリップしたかのように「Butterfly」へ。カラーテープが宙を舞い、それは写真のまま美しかった。

次曲「記念撮影」では解禁されたばかりのワンピースとコラボしたカップヌードルのCMと共に演奏。もちろん生の藤くんの声で。ワンピースを読んだことはないけど「ワンピースの何がいいって友情と絆なんだよ!」と熱弁している友人を思い出し、BUMPの友情とワンピースの友情が重なって、泣いてしまった。それよりMVの絵がスケッチなのがズルイ。あたたかいんだもの。


その後は「話がしたいよ」とBUMPの絆と目の前にいるファンとの絆を確かめるように歌うと楽器を指定の場所に置き、メンバー御一行は花道を堂々と歩き一番後ろに作られたサブステージ、通称「恥ずかし島」に向かった。

各々が楽器を持ち「ダイヤモンド」を演奏...と思ったら1番を歌っている途中で藤くんが「ちょっと待った!」と止めてしまったのだ。

藤「もうチャマ入っちゃったよね。この曲やる前に、言いたいことが出てきたんだ。さっき途中までやったダイヤモンドという曲は俺が20歳ぐらいの時に書いた曲で、ダイヤモンドも20歳ぐらいになります。ってことは俺も20歳だな(?)
その時は世田谷の4畳半か6畳の部屋に住んでいて、その時に書いた曲です。ワンピースの3巻がすぐに取れる狭さで、このステージと同じくらい広さだった。そんな部屋で作った曲をその部屋と同じくらいの大きさのステージで大勢の前で歌う。大勢だと思うなよ、一人一人に歌っているから、聴いてくれ、ダイヤモンド!」

「何回だって転んだっていいんだ」というフレーズが印象的なこの曲、一瞬でオーロラからルビーのような赤と白のダイヤモンド5万個が東京ドームを埋め尽くした。

増川「ここまで来ました〜!後ろの方の人も、近く来たので見えていますでしょうか...」

藤「なんでそんなに弱気なの!近くに来たぜでいいでしょ」

増川「近くに来たぜ!」

(いえーい!)

藤「チャマ、ひでちゃんになんか言いたいこと聞き出して」

ひでちゃん「みんな〜!来たよ〜!」(超デカイ声)(チャマ意味なし)

藤「俺ら3人って、、ヒロとチャマね。やっぱり歌っているとお客さんの近くに行きたくなって出っ張りに飛び出しちゃうんだけど、ヒデちゃんはそういう訳にはいかない。ここではこの3人とヒデちゃんで...」

チャマ「withヒデちゃんみたいになってるよね」

藤「3人withヒデちゃん、逆でもいいか。で、せっかくここまで来たからもう一曲やってもいいですか?」

恥ずかし島では「リボン」を演奏し、メインステージに戻るとリリック映像と共に「望遠のマーチ」。「行こうよ」「希望」「絶望」と普段からかける言葉も、普段口にしない言葉もBUMPだけは歌うことが出来る。

先日残念なことに火災で焼失してしまったが、ノートルダムのようなステンドグラスが一面にあしらった教会が現れるとパイプオルガンと共に「アリア」を演奏した。もしかして、「アリア」ノートルダムのステンドグラスはなくならないと言うことを証明してくれたのか?

大樹が出現して森の妖精がいるような神秘的な雰囲気の中「Spica」を優しく披露した。「ray」ではPVそのまま青と緑の光が東京ドームを埋め尽くし、ラストサビの「⚪︎×△」が天井で踊った。スクリーン一面にきっと藤くんが言いたかた言葉なのだろう「生きるのは最高だ」と太いゴシック体の文字が主役の勢いでどーんと現れた。

都心の駅前のような騒がしく明るい街にリリックを散りばめ、4羽のペンギンがゲーム形式で新宿の街のような空を飛ぶ華やかな「新世界」では藤くんがハンドマイクで行ったり来たりし、客席からは手拍子と「ベイビーアイラブユーだぜ」と歌声が響いだ。「宇宙ごと抱きしめるよ!」では藤くんが出っ張りのど真ん中で5万人を腕で包み込む。「新世界」が終わると客席からは男性の声で「ベイビーアイラブユーだぜえええ!」と声が飛び交うと、どうやらステージにも届いていたらしく「俺もアイラブユーだぜ!」と藤くんが返した。

「もっと歌えるよね?」とお決まり「Supernova」、ラストは「流れ星の正体」で無数の星空が降ってきた。今まで気がつかなかったが「流れ星の正体」は最後にスーッと一本の流れ星が流れていることに気がついた。願い事、するのを忘れてしまったな。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

すぐにメンバーがグッズに着替えてアンコールで登場。(ドームなど大きい会場は時間指定が厳しいらしい)

チャマ「みんなに〜言いたいことがある〜!」

客(な〜に〜!)

チャマ「グッズを買ってくれ〜!」

チャマ「新しいグッズ売り切れてごめんね〜!」

チャマ「後でなんとかするから〜!」

チャマ「でも他のグッズまだあるから〜!」


チャマ「そんなみんなとオーロラを作りたい!」

出っ張りで藤くん、ヒロ、チャマの3本のスタンドマイクを行き来しながらグッズを買ってくれと連呼し、今ツアーのお決まり「ピクシモブをつけてる手をあげて!」とチャマの合図で客席一丸となり再びオーロラを作った。その後はカメラマン・古渓さんによる記念撮影をしてすぐに曲に入る。

アンコールはいつも決まっていないというBUMP。今回は「同じドアをくぐれたら」「メーデー」とファンには嬉しいレア曲とライブのお決まりで終了。ヒロ、チャマは身につけていたリストバンドやグッズのドッチビー、チャマに至ってはTシャツを脱ぎそのまま客席に投げ込んだ。

ステージに残った藤くんが深々と、長々とお辞儀をし、最後に藤くんがこんな話をした。

昨日のnoteはレポートを書く前に書き残したかった雑感だ。上のは抜粋したけど、藤くんのMCはおそらく全文はこれだ。

涙目で、涙を堪えながら、話した。

「今回のツアーは東京ドームみたいな大きいところやライブハウス、大小をごちゃ混ぜにしたツアーでした。
もちろん東京ドームは大の方ね。たくさんの人がいます。ステージの大小に関わらず20年前から聴いてくれてる人も、似てない人も似ている人もいるかもしれない。

俺らがまだまだだった頃、多い時は100人、少ないときは台風でも知り合いが駆けつけてくれて10人ぐらいの前で一生懸命歌った。一曲一曲演奏しながらそれを思い出して、さっき感極まってしまいました。

こんなに大勢の人が集まってくれている。でも俺は大勢だとは思っていない、大勢の中の1人じゃない、一人一人に会いにきた。お前ら、お前に、会いにきました。
明日もあるけど、もしかしたら俺は明日息をしていないかもしれない。寝たまま目が覚めないかもしれない。だから、今の君に歌ったつもりなんだ。

世の中に何千、何億、知らないけど何兆と音楽があって、その中で君たちは街で埋もれていた僕らの音楽を見つけてくれた。今日は僕らが君たちを見つけに来たんだ。これから何年、何十年、僕らの音楽は無くならない。僕らの音楽はいつもそばにいます。

...水ぶっかけようと思ったけど、11月だし寒いよね。未使用でもいいですか?そこらへん、水まいてもいい?(キャップを開けて水を撒く)こうやってあれだけど、本当に風邪引くなよ!家帰って、風呂入って、寝て。じゃあね、またね、バイバイ、おやすみ。」

またいつのも日常に戻るべく「おやすみ」と問いかけステージを後にした。

藤くんの指す「お前ら」はとても優しい。真正面からぶつかってくれる優しさがある。少し痛いけど、それがBUMPらしさなのだ。「ビシビシに決まっていても、水簿らしくても、そのままでいい」そう言ってくれるようなのだ。「生きてれば楽しいことはある、だから嫌でも生きろ」ではない。「明日死ぬかもしれない。失いたくないから、どうか生きてて欲しい。」なのだ。違う人間か言うだけで同じ「生きろ」でも解釈が違ってくる。形に残らない音楽、言葉がBUMPなら音楽も言葉も形になる。それはずっしり重い。

BUMPの音楽は日常で、もはや生活の一部だ。彼らがいなければ生きていけない弱い人間なのだ。BUMPのライブは日常が当たり前ではないことを改めて知る。藤くんが生きろと言うなら、私はBUMPと見たオーロラを胸に生きるよ。

SE.aurora arc
1.Aurora(銀テープ)
2.虹を待つ人
3.天体観測
4.月虹
5.プラネタリウム
6.Butterfly(カラーテープ)
7.記念撮影
8.話がしたいよ
9.ダイヤモンド(恥ずかし島)
10.リボン(恥ずかし島)
11.望遠のマーチ
12.アリア
13.Spica
14.ray
15.新世界
16.supernova
17.流れ星の正体

en.同じドアをくぐれたら
en.メーデー

本当は本編の軸は一緒だし2日間まとめて書こうと思ったけど、セトリもかなり変わるし、藤くんに「5万通りの1対1のライブ」「明日はないかもしれない」「今日だけの、今だけの君に歌った」と言われれば別々でレポートを書こうと思いました。

今日は今日とでツアーファイナルを目撃してきます。
BUMPとオーロラが観れるのはこれが最後だ。あー、終わってしまうな。もう泣きそう。

今日行く方、楽しみましょうね。

いいなと思ったら応援しよう!

紅葉
最後までお読み頂きありがとうございます!頂戴したサポート代はライブハウス支援に使わせていただきます。