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[ALEXANDROS] 〜9周年だから九州ツアー〜@ 鹿児島CAPARVOホール2019.12.13

毎年[ALEXANDROS]は「V.I.P Party」という企画を年に一度行っている。今回はデビュー9周年ということで、ツアー形式で九州ツアーの開催が決定。

私は関東から遥々鹿児島へ。「鹿児島なんて遠いし桜島とか一生見れないわ」今までテレビで桜島を見るたびに思っていたが、ツアー発表時に「[ALEXANDROS] 鹿児島」と言う文字を見たときにどうやら頭と足のネジは外れ、そのネジはどこかに消えてしまったらしい。「フッ軽」という性質は修繕不可能みたいだ。

...とか言っているけど、私は行ったことのない土地に行くことが大好きである。
ただただ鹿児島に行けることも、久しぶりにライブハウスでドロスが見れるのも、羽田で飛行機に乗った瞬間から全て楽しみでしかなかった。

*注意*
全セトリ公開のネタバレレポートです。残りの熊本・沖縄に参戦されるかたはお気をつけ下さい。

ライブレポート:本編

再度忠告しておく、これからツアーに参戦する人はこのレポートはツアー終了後に読むことをオススメします。以下、完全ネタバレレポートですのでお読みの際は自己責任で。

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個人的に最近はキャブスや時雨などのいわゆる鬱音楽しか聴いておらず、 ライブハウスに行ってもお酒を呑みながら浴びる様にまったり見ていたので、ライブハウスらしいライブに行くのが久しぶりだった。

そう、隠すも何もドロスのライブをどうやって見ていたすっかり忘れていたのだ。
だがそれ以上に小箱でのドロスのライブがとても楽しみだった。
ライブハウスではお決まりのいつも通り前方と大人見の中間、ヒロさんと洋平さんの間の下手で待機。開場から開演までの30分はあっという間にすぎた。

ツアーもすでに折り返して6本目、鹿児島2日目のライブが開演した。

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オリジナルのオーケストラ風のSEが流れると、クリスマスソングの様なこどもたちの歌声が乗っかってくる。
珍しく上手からのメンバーが登場、各々楽器を持ち準備を整えると「I want U to love me」からポップにスタート。

続けてお決まり「Dracura La」では「鹿児島に奪われたい!」とご当地名に歌詞変えしたり、サビ前ではマスロック調の変則的なクラップがキャパルボホールに鳴り響いた。曲を終えるとすぐさまリアドのバスドラムが入る。シンセサイザが突き抜けるイントロを排除し、洋平さんが早速歌い始めた。3曲目に最強のキラーチュン「Kick&Spin」をぶち込んだ。

飛ばないわ〜とか言ってたくせに気づけば今回のキクスピでも結局ダイブしてて、ラストサビでリフトしてもらった時にヒロさんと洋平さんの間にまーくんが下手に来ており、あの並びを目の前で見れて眼福だった。リフトしてくれたお兄さん、送ってくれたひとたちありがとう!

洋平「こんばんは[ALEXANDROS]です!そこ、大丈夫?体調悪くなったらスタッフ呼んだり、助けあってくださいね。ケガするのはよくないけど、ライブの勲章ですから。次の曲は「Underconstruction」という昔の曲なんですが、建設中という意味です、聴いてください」

軽く挨拶と曲紹介とを挟み、ミディアムでエモーショナルな「Underconstruction」は目を瞑ってもたれかかる様に聴いていた。

「My Blueberry Morning」は私がシャンペの時から大好きだった曲で、今までライブで聴いたことは一切なかった。この曲が聴けたのでもう鹿児島まで来て思い残すことはない。桜島の火山灰に埋れて死ねる。曲にチップ制度があれば、10000円は払ってるぐらい好き。

シャンペ時代の名曲から時空は飛び一気に最新アルバム「Sleepless in Brooklyn」より「I Don't Believe in You」を、初めてこの曲をライブハウスで聞いたのがUKFC on the Roadだったのだが、ライブハウスとの相性の良さにびっくりした記憶がある。前回のツアーではリズムをアレンジしたり、イントロでヒロさんがボンゴを叩いていたが、今回は音源通りの演奏だった。

カバー曲「supercalifragilisticexpialidocious」は音源そのまま、リズムとギターはオシャレで軽く、誰もが知っている夢の国の名曲はとてもいい雰囲気で盛り上がった。先ほどまで現実味のあるロックサウンドを提供されていたが、可愛らしい金髪と水色のワンピースがトレードマークの女の子が、ウサギを追いかけていると別世界へ吸い込まれてしまったあの物語のように、突如として夢の国に導いた。

洋平「こんばんは改めまして[ALEXANRDROS]と申します!初めての鹿児島で、昨日今日と二日間やらせてもらっておりますが、無事ソールドアウトしました、ありがとうございます。昨日よりステージが揺れてますね!笑」

ヒロ「マイクがこんなにぐあんぐあん揺れてるよ。洋平のそのマイクの形もよくないよね(洋平さんはマイクスタンドをN字型にしている)」

洋平「磯部くんがこっちくる時、ステージ狭いから俺のマイクに当たるんですよ」

ヒロ「本当にねえ、危ない!」

洋平「で、磯部くんが俺のマイクに当たると俺がどうなるかっていると、こうなる(唇にマイクが当たる仕草)ずっと間接キスしながら歌ってる」
洋平「次やる曲は初期の曲で、確か俺が大学生の時に作った曲だったかな。この曲知ってたら本当に昔から知っている人か、違法ダウンロードしている人です。笑 みんなの反応により音源化が決まります」

そう話すと初期曲「温度差」へ。仮に音源化するとしたらこのままのタイトルなのかタイトル変えるのかはわからないが、メロディの良さが前面に出たしっとりとした曲だった。演奏後の拍手は力強く、というかそういうことを言った時点でほぼ音源化は決定でしょう。楽しみにしております。
曲の良さをふんだんに生かした美麗な曲を歌い終えると「古い曲ですけど、歌えますかー!」と洋平さんが煽り、「Da la la la」「Yeah Yeah Yeah」「Waitress,Waitress!」と初期曲3連発。

洋平「九州ツアーではアコースティックコーナーを白井くんとやっております。今日リハしてたら磯部くんも入ってきて、いい感じになったので今日はベースコーラスのコーラス部分を存分に発揮してもらうべく、磯部君にも参加してもらいます。どうしようか、、、ここら辺(上手)で3人でやろうか!ここらへんの人、お得だね!」

磯部「俺のマイク、ワイヤレスじゃないからそっちまでいけないかも。行けるところまで行くわ(結局真ん中らへんにいた)」

洋平「次やる曲はカバーなんですけど、この曲は俺のお姉ちゃんの結婚式で歌った曲です。ExtremeのMore Than Wordsの、知ってる人ー!」

(ちらほら手が上がる)

洋平「顔を見ると...年齢層がちょっと歳が上の人かな!笑 俺らと同じぐらいですかね。」

ヒロさんが「俺はいい感じのところで入ります」とゆるくカバーを披露。完成度はさながら、力の抜けたアコースティックタイムはひとときの癒しの時間だった。

 洋平「もし結婚式があれば呼んでください、100万円からで。交通費、宿泊費込みで、、、安いよね!...これって闇営業になるかな?笑 あともう一曲やらせてもらっていいですか、次の曲もとてもいい曲です」

結婚願望無いけど、洋平さんを結婚式に呼ぶために結婚しようと思った。旦那振ってきてくれ。ギャラ5000兆円払う。続けてアコースティックで「Pray」を演奏した。

洋平「これからもみんなに声を出してもらうんですが、俺たちはイヤモニっていうのをしていて、みんなの声は聞こえづらいんです。」

ヒロ「でもたまにイヤモニしていてもみんなの声が聞こえてくる時もあるよね」

洋平「そうそう!だからどうやってみんなが楽しんでいるかって感じるのは雰囲気とみんなの顔。みんな今日はいい顔してますね。で、イヤモニっていうのを説明すると、PAさんがみんなが聴きたい音を調整する人たち、イヤモニは俺たちが聴きたい音をモニターのカオちゃんが調整してくれています。」

ヒロ「俺らが欲しい音って違うからさ。余談なんだけど、今日モニターのかおちゃん誕生日なんですよ!」

(おめでとー!)

洋平「やまぐちかおりさんね。38歳?39歳?もうそんな歳だっけ?彼氏募集中で九州出身です。地元宮崎だよね?九州ツアー決まった時なんで宮崎ないんですか?て問い詰められました」

(客のメンズが俺も宮崎と言わんばかりに手をあげる)

洋平「おお宮崎!?でも君たちは結婚相手にしてはちょっと若すぎるなあ!笑 さっきのファン層の人たちのほうが年相応かな...」

「後半戦、まだまだいけますか!」と洋平さんが白のストラトキャスターを肩にかけると前夜は令和最後の満月、当日の月の姿もとても立派で、そんな鹿児島の夜の繁華街のビルの8階のライブハウスで鳴る「ムーンソング」はピアノの旋律とライブの熱が融合していて、儚くもとても美しかった。

「好きな曲やってもいいですかー!」と「月色ホライズン」へ、夏フェスで披露した時は夏の涼しい風と爽やかなサウンドはとても似合っていた。それはそれで、ライブハウスで鳴る「月色ホライズン」は淡く伸びやかだった。

続けて炭酸水のようなシューゲイザー風の音、シュワシュワ弾けてジェットバスに入っている様な感覚になるギターのイントロ。名曲「Starrrrrrr」で久しぶりに勝手にリフトされたものの、行くっきゃねえ!と一瞬でスイッチが入り、この曲に対するリスペクトはダイブで捧げた。

すぐさま「Stimulator」をフロアに投げ込む、この曲は私がシャンペを好きになったきっかけの曲だった。「刺激物」その名の通り洗練された音はズカズカと身体中の細胞をくまなく刺激し、流れでまた体ごと飛んでしまった。

「次の曲で有名になっていいですかー!」と洋平さんが叫び「Famous Day」につなぐ。「ALXD」のリードトラックとして解禁された当初は夜風に当たりながら聴くような風情のある曲だった気がするが、気がつけば目の前にはリフトの壁が出来ていて、いつの間にかライブハウスで鳴る「Famous Day」はクールで疾走感のある曲が熱い曲になっていた。

終盤に差し掛かり「Mosquito  Bite」ではイントロで観客の「フー!」という歓声を何度も煽り、ラスト「PARTY IS OVER」を演奏してV.I.Pツアー鹿児島編の本編は終了した。

ライブレポート:アンコール

ここまでお読みいただいた方はお分かりだとは思うが、ドロスのライブはアンコールが真骨頂である。

音源の「Burger Queen」流れると、メンバーが再度登場。各々楽器を持つとSE音源から一気に生音に切り替わる。この音のバチバチ感がやっぱり大好きだ。

「アンコールありがとう、屋根吹き飛ばそうぜ!鹿児島があまりにも素敵な夜だからー!」と最新曲「あまりにも素敵な夜だから」をドロップ。無論初聴き、ダンサブルなサウンドのライブ映えは格別だった。ヒロさんのスラップとまーくんの感覚的なオシャレなギターが際立っていた。

洋平さんはハンドマイクで身振り手振り、気持ちよさそうにゆらゆらと揺れながら歌っていた。「眠りに落ちていたみたい」では両手を頬に添えて眠る仕草を、「Hi Five」の箇所では最前列の客とハイタッチ、「It's going time Bye-Bye」ではバイバイしたり、リラックスした様子だった。
「hu-u-uu!」のハイトーンも観客にコールアンドレスポンスを求め、曲を終えても何度かコールアンドレスポンスを求めるなど、あまりにも熱い曲だった。

洋平「はじめて鹿児島に来て、若手のバンドなんかは鹿児島に行きたくても来れないんです。だからこうして鹿児島にこれて、二日間もライブ出来て嬉しいです!帰りたく無いな〜一生忘れられない夜になりました」

「俺らがおじいちゃんになっても歌い続けます!」の前置きからの「Foever Young」を歌い、ラストは爽やかなイントロを鳴らすと「Don't Fuck with Yoohei Kawakami」
ラストサビが入る前、約3分だろうか、まーくんがもはや自分が作った曲かの様にギターソロを堂々とかき鳴らし、貫禄のあるレスポール特有の渋くて丸く太い音はどう考えても、どう聴いても、どう見てもカッコよかった。ラストのサビではダイバーが畳み掛け、最高潮でライブは終了した。

終始にこやかな表情で、ドンファクではまーくんもくしゃっと笑いながら叫び、洋平さんも時おり少年のような笑みを溢していた。最後はペットボトルやピックを投げ、名残惜しさと熱気を残してジャケットを着たまま彼らはライブを終え、ステージを後にした。

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[ALEXANDROS]はロックバンドだからロックな音楽しかやらない。そう言うわけでは無い。初期のUKロックやJ-POP、バラード、ヒップホップ、シティポップ、ドロップ#Cを駆使した重音サウンドまでジャンル問わず幅広くこなす彼ら。ロックバンドであり[ALEXANDROS]というジャンルである彼らの存在と孤高の立ち位置は、今の時代希少な存在なのだ。

九州ツアーも折り返し早くも6本目、初めての土地鹿児島でアットホームな雰囲気、鹿児島の繁華街のビルの8階、重厚な扉を開ければ鳴り響くロックなサウンド。

きっと地元の方は嬉しかっただろう、鹿児島という土地でのライブはあまりにも熱く、あまりにも素敵な夜だった。

セットリスト

1.I want U to love me
2.Dracula La
3.Kick&Spin
4.Under construction
5.My Blueberry Morning
6.I Don't Believe in You
7.supercalifragilisticexpialidocious
8.温度差(未音源化)
9.Da la la la
10.Yeah Yeah Yeah
11.Waitress,Waitress!
12.More than World(カバー/アコースティック)
13.Pray(アコースティック)
14.ムーンソング
15.月色ホライズン
16.Starrrrrrrr
17.Stimlator
18.Famous Day
19.Mosquito Bite
20.PARTY IS OVER

アンコール
en1.BugerQueen
en2.あまりにも素敵な夜だから
en3.Forever Young
en4.Don't Fuck with Yoohei Kawakami

▶︎MCはニュアンスです
▶︎順番間違えてたらごめんね

雑感・余談
キャパルボの階段8階まで上がらなければいけなかったの辛かった。まじババア。
新作のロンTめちゃくちゃ可愛い!これは世紀の大当たりグッズ。

会場に着けば知り合い知り合い知り合い、ここ鹿児島だよね?笑 でも気持ちはわかる、ドロスが鹿児島でライブしなかったら私も一生鹿児島になんて縁が無かった。

ライブは予想通りキャパ狭くてよく見えてとてもよかった!音響もバッチリ。(私は完全に音響重視で、音響がよく無いと耐えられないんです...)バーカウンターが中にあって、キャパ公式450人なので都内だとWWW XとかO-WESTと同じぐらいですかね。

最近男の子のダイバー減った気がするなと思った。前回のツアーはマッシュ男子もいっぱい飛び交ってたんだけど、女の子のファンが多いから気使ったのかな...飛びたかったら飛んでええんやで!

今回全然キーボのロゼさん見えなかったのは無念です。。。

いつものライブ仲間からモッシュピットで偶然再会した子、以前もどこかの会場でお会いした方、ラーメン屋で偶然同じグッズを身につけていた同じファンの方、地元でも知り合いが住んでいるわけでもなく一切縁のなかった鹿児島までこれたこと、全てドロスが繋いだ大切なご縁です。
ライブハウスで曲中に再会するとか、私にとっては史上最高の展開。会ってくれた方ありがとう!またライブハウスで会いましょうね。これ読んでくれてる方もどこかで会えたらいいね。

次のドロスは私の第二の故郷、沖縄!

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