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●アンゼルム "傷ついた世界"の芸術家●
アンゼルム・キーファーという芸術家をこの映画で知った。
まるで意識だけ宙を飛び、彼の壮大な美術館を観てきたようだった。
作品を観てひと目で、表されているのが傷だとわかった。
交わらない世界のすれ違うことのなかった誰かの傷。
過去になったとしても消えることのない、世界についた誰かの傷がそこに表現されていた。
芸術とは、観る人に何かを思わせる、感じさせる、考えさせるものだという。
そして芸術家とはそれを、多くの時間と材料と神経を費やして表現できる人のことを言うのだろう。
アンゼルム・キーファーの作品は私の心にも小さな傷として残った。
感じたことを忘れさせないように残った。