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うすい布ごしの日々のこと

 今日で4月が終わりますね。最近は、この時期の初夏混じりの陽気と、コロナ禍等から来るうすい絶望感みたいなものにずっと包まれていて、なにをしても、少し不思議な心地で過ごしています。季節のよろこびや私の日々は確かにあるのに、それをうすい布ごしに見ているような、ここにしか居られないのに、ここにしか居ないのに、所在が頼り無いかんじ。どうしたらいいのかわからなくなってきちゃった(読み返すと文章自体も不思議だな)。恐ろしいことがたくさん起きているね。

 前回の続きから、3-4月にあったうれしいことを書こうと思っていたのだけれど今日はそんな気分でもないので、ただ最近のことをつらつら書いていこうかなと思います。なんのテーマもないです(ずっとそうでもいいなあ)。話の合間には、家に飾っていた花を載せておくね。

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 配送の都合でweb shopもしばらくお休みしていて、いつもより仕事のペースがスローなので、生きるテンポ自体がすこしゆっくりになってきました。やりかけの仕事もやりかけのまま(いけない)、発注をかけている商品が届くにはまだ時間があるし、その他にも動くに動けないこともいくらかあって、いっそのことしばらく読書週間にしようと思って本をたくさん注文しました。積ん読もすこしずつ消化しています。
 私は文章を音読するのが割りとすきなので、そうしたいなと思った時には声を出して読むことがあります。特に詩や児童書なんかは。夫に向けて読むこともあったけれど、最近はあまり機会がないので、アトリエでひっそり音読しています。間違えたらちゃんと戻って、ゆっくりと辿って、つっかえないように。改めて文字にしたら、音読のことを結構すきなのだなと気づいたので、趣味にしようかしら。

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 このような状況になってから、お菓子作りをしている方が増えているとSNSで見ましたが、やはりうちでも時折つくっています。私はあまり料理の類がすきではないので、お菓子作りもあまりやったことがなかったのですが、たのしいです。なにがたのしいのかというと、私の場合は、なにかを混ぜたりするのが、たのしいです(驚くほど単純な理由…)。材料や調味料を計ったり、美味しくなるよう、或いは可愛くなるように工夫する、みたいな部分は苦手っぽいのですが、混ぜるのだけは、たのしい。あとはオーブンに入れてからでき上がるまでに、ふとめちゃくちゃ美味しそうな匂いがしてきた時、わあ!と声を出したくなるくらい、自然とにこっとしてしまうくらい、しあわせな気持ちになります。お菓子をつくるのは、だからすごいな。

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 あとはね、引っ越してから、なんとなく段ボールのまま放置している、あるいはそこから使い出してしまっているアトリエの荷物を、だんだん整えていきたいなと思っているのですが、なにをするにもお金がいるのだという、当たり前の壁にぶち当たったりしています。商品の在庫をかわいい籠に入れたりしたら素敵だし、すっきりするのでは? と思って探してみたりしましたが、揃えようと思うととんでもない金額になりそうだったので、紙製のボックスにすることにしました。でも、工夫して、空間を整えていくのは、心身に良いですね。いつかアトリエ全体をかわいく収められたら、写真を撮って見せるね。

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 今日はこれくらいにしよう。

 こうなる前から、職業柄、家にいることの多かった私ですが、だからこそなにかの折に外へ出かけるということが、仕事や生活や感情の区切りになっていたことに気づきました。それが難しくなった今は、もうすこし小さなアクションで切り替えができるといいなと思って、探している最中です。それは例えば今日書いたみたいな、本読みや材料を混ぜることや、家を整えることかもしれないなあとも思います。終わりかけた花を摘むのも、外の匂いを嗅ぐのも、ゆっくり湯船につかるのも、そうかもしれない。
 いまの自分に合った、新しい日々をつくっていこうと思います。

 わたしやあなたやあなたの家族や大切なひとが無事でいるよう、心から祈っています。

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おいしいお茶をいただきます。