BACANA COFFEE VOCABULARY
<COFFEE VOCABULARY>
レビューで頻出するコーヒー用語を読者の方が分かりやすいようにまとめてみました!
コーヒーを飲む時にどんな評価項目や表現を使えば良いか分かると、今まで漠然と飲んでいたコーヒーをより楽しむことができます。
ぜひ参考にしてください☕️
※用語は随時更新していきます
【カッピングについて】
「カッピング」
レビューの際に必ず行う極めてシンプルなコーヒーのテイスティング方法です。
カッピングはスプーンとカッピングボウルというお椀のような耐熱のカップがあれば家庭でも簡単に楽しむことができます。
なぜドリップではなく、最初にこのカッピングで味を評価するというと、ハンドドリップでは淹れ手や使用する抽出器具等によってブレが生じてしまうからです。
カッピングの具体的な方法は以下の動画をぜひ参考にしてください。
【コーヒーの品質評価の用語】
「ドライ」
コーヒー豆を挽いた時に感じられる香り。豆に混入している欠点豆の有無はこの段階で分かることが多いです。
「アロマ」
粉にお湯を注いだ時に立ち上がる鼻先で感じられる香り。
「フレーバー」
アロマとは異なり、実際に口に含んだ時に感じられる味覚と口から鼻に抜ける香りの共感覚で捉えられる香りです。以下のようなコーヒーフレーバーホイールと呼ばれる図を参考に例えることが多いです。
(良い例)ベリー、オレンジ、トロピカルフルーツ、ハーバル、フローラル、チェリー、チョコレートなど
(悪い例)ベジテイティブ、ファーメンテッド、シリアルなど
「クリーンカップ」
名前の通り、コーヒーを口に含んだ時の味わいの綺麗さを指します。通常グレードの低いコーヒーだと、埃っぽかったり、土っぽかったりコーヒー本来の品質を阻害してしまうような味わいが感じられます。
質の良いコーヒーと焙煎では、飲みにくさを感じず、さまざまな味わいを捉えやすくなる傾向があります。
「スイートネス(甘さ)」
コーヒーに甘さがあると言うと「そんなの感じたことない」という方も多いと思います。
これは砂糖のような直接的な甘さではなく、例えばチョコレートやさとうきびのような甘いフレーバーなどが合わさって、甘いという感覚が起きることを指します。
実際に甘さが強いコーヒーは口の中が満たされ、甘い余韻が持続します。
「アシディティ(酸味)」
コーヒーの中でこの酸味の項目が1番好き嫌いが分かれる項目だと思います。一般的に質の良い酸味はフルーツのような活き活きとした明るい味わいがあり、悪い酸味は渋くて口の中にずっと残り続けるような味わいです。
ただ、良い酸味悪い酸味という基準はありますが、そもそも酸味自体をコーヒーに求めていないという方も多いと思います。コーヒーはあくまで嗜好品なので、ご自身のお好みの味わいで自由に選んでもらうのが良いと思いす。
(良い例)ブライト、ジューシー、フレッシュ、デリケートなど
(悪い例)サワー、シャープなど
「アフターテイスト(後味)」
これは一般の人も分かりやすいと思いますが、コーヒーを飲み込んだ後に残るポジティブな味わいや味わいそのものの持続する長さを指します。口に含んだ時は良い印象があったけど、飲んだ後に印象が変わったなどのシチュエーションも多いです。
(良い例)ロングアフター、スイートアフターなど
(悪い例)ショートアフターなど
「マウスフィール(口当たり)」
コーヒーを口に含んだ時の口全体で感じられる触感、質感のことを指します。良いコーヒーは滑らかだったり、とろみがあったりします。悪いコーヒーはしゃばしゃばしていてお湯っぽかったり、引っかかるような感覚があります。
(良い例)クリーミー、シロッピー、ラウンド、スムースなど
(悪い例)パウダリー、ウォータリー、ドライなど
「バランス」
名前の通り、コーヒーのさまざまな味わいの項目それぞれの調和が取れているかです。例えば酸味だけが目立って強かったり、フレーバーだけ強くて、甘さと酸味が弱かったりすると評価は落ちてしまいます。バランスの良いコーヒーは飲み始めから飲み終わりで、安心して飲むことができます
(良い例)ウェルバランス、マウスフィリングなど
「ディフェクト(欠点)」
このディフェクトには生豆の素材由来による欠点と、焙煎由来による欠点の2種類が存在します。このディフェクトの味が感じられてしまうと一気にコーヒーの評価は下がってしまいます。例えば、ポテトという強い穀物の香りがしたり、フェノールという薬品の香りがするようなコーヒーなど主に生産地が要因で起きてしまうさまざまなマイナスな味わいのことです。
(例)過醗酵、フェノール臭、リオ臭、ポテト臭、枯れ臭
「テロワール」
ワイン業界では良く聞かれる言葉ですが、テロワールとは「味や性質を左右する畑や土壌、気候、生産者の技術などをとりまく環境」のこと。コーヒーにおいても同じで、生豆が持つ一つとして同じものがない風味特性を指します。
一般的に焙煎度合いが浅いコーヒーほど焙煎由来の苦味やロースト感に支配されず、しっかりとこのテロワールが表現できる傾向にあります。
※各種の評価項目についての詳しい説明は以下の動画を参考に。
【焙煎についての用語】
「浅煎り」
サードウェーブと世間で呼ばれるコーヒーショップでは、この浅煎りの焙煎度合いのコーヒーで提供されることが多いです。
今から30年以上も昔のコーヒーに比べると、現在流通しているスペシャルティコーヒーと呼ばれるものは、素材そのものの品質が生産者の絶え間ない努力と精製技術の向上により格段に向上しました。それにより、30年以上前は品質の低い豆の味わいを消すために深煎りにすることが多かったですが、豆本来の味わいをそのまま表現する浅煎りが台頭してきました。
「アンダーディペロップメント(発達不足)」
浅煎りのコーヒーにたびたび見られる焙煎から起きる味わいの欠点です。コーヒーの風味や味わいが形成されるには、ある一定以上のカロリーと呼ばれる熱量を加えることが必要となります。これが不足した状態のコーヒーをアンダーディペロップメントと評価します。
どんな味わいが見られるかと言うと、「酸っぱい」「青臭い」「渋みがある」「香りが弱い」という傾向があります。
「オーバーロースト(過焙煎)」
アンダーディペロップメントの対極にある言葉で、コーヒー豆の焙煎が進み過ぎてしまい、豆そのものの味わいは風味が消え去ってしまうことを指します。その一方で、適切に焙煎された深煎りのコーヒーは、焙煎由来の柔らかいビター感やコクがありながらも豆のテロワールが見事に表現されています。
「ベイクド」
これは一般的に焙煎時間が長すぎることにより、豆外部の温度が内部の温度よりも低くなってしまうことで、コーヒーがもつ風味が無くなってしまうことを指します。味わいの特徴としては、ダンボールのような紙っぽさを感じたり、フレーバーが少ない傾向が多いです。
【その他の用語】
「サードウェーブ」
サードウェーブコーヒーとは、2000年代に入りコーヒー業界に広まった新たな波、そこで提供されるコーヒーを言います。2002年頃からアメリカを中心に使用され始めたワードで、主な特長として以下のようなワードが挙げられます。
・シングルオリジン
・浅煎り
・ハンドドリップ
・ダイレクトトレード
スターバックスに代表されるようなシアトル系と呼ばれるコーヒーショップとは対極で、浅煎りて゛個性豊かなテロワールをハンドドリップで表現するコーヒーショップを指します。またサードウェーブのお店ではブレンドよりも産地や生産者の個性がより分かりやすいシングルオリジン(単一農園)というコーヒーを提供しています。
「コマーシャルコーヒー」
もっとも流通量が多いグレードのコーヒー。品質や生産地は不明確で、ブレンドして販売されている。スーパーやコンビニで購入することができ、安く手軽に楽しめる。
「スペシャルティコーヒー」
国際カッピング基準で80点以上のものをいい、一般的な市場に流通しているコーヒーの約5%ほどと言われているカテゴリー。
「ニュークロップ」
コーヒーにもお米の新米にあたるものがあり、
新収穫品のコーヒー豆を指し、収穫されてから数か月以内の生豆のことです。 収穫されて日が経っていないコーヒー豆は水分を多く含んでいるため、青緑色をしています。 焙煎すると味や香りがはっきり出るため、
「ハンドピック」
コーヒー豆の中には、ディフェクトと呼ばれる虫に食われている豆やクェーカーと呼ばれる色がついてない豆などがあります。味わいを向上させるためにそれらの豆を選別することを言います。