Blue in Green
SUKISHA × kiki vivi lilyさん 『Blue in Green 』の歌詞をLLMに読み込ませてプロットを書き出して、プロットから書き起こした小説です。
◆
第1章: ドライブの誘い
健太は車の免許を手に入れたばかりだった。
自慢したくてたまらなかった。
彼は直美をドライブに誘った。
行き先はどこでも良かった。
住んでいる青葉台からは電車では行きづらいけど車なら1時間もかからない昭和記念公園にした。
直美はいつも通り、行きたいのか行きたくないのかわからない返事をしていたがとりあえず一緒に行ってくれることになった。
健太にドライブに誘われた。
嬉しくて飛び跳ねてしまいそうだったけど何とか平静を保てたと思う。
健太が免許をとるためにしばらく頑張って勉強をしたり、教習所に通っているのは知っていた。
一応彼女ということにはなっているが、誘ってもらえるのかずっと心配だった。
私はもともと人付き合いが苦手で、うまく喜怒哀楽を表現できない。
健太のことも大好きなのだが、いつもうまく返事ができないせいで健太はいつもちょっと不服そうだった。
張り切りすぎてない服装で可愛く見える服を探さなくちゃ。
第2章: 突然のスコール
慣れない運転と弾まない会話で1時間と少し。
どっと疲れた。
悪気はないんだろうけど、あまり素っ気なくされると流石にへこむ。
車を止めて、公園の奥地にある広場を目指した。
青々とした木々が立ち並ぶ小道を抜けてぱっと開けた場所に出る。
はじめて来たが、東京だとは思えないほど自然の豊かな場所だ。
シートを引いてお弁当を食べた。
相変わらず会話は弾まなかったけど、いつもよりは打ち解けられている気がする。
初めて助手席に座って、なにかしなきゃとは思うものの何をすればいいのかわからず緊張しきっていた。
汗をかいたせいで変な臭いがしないか気になって、窓を開けたかった。勝手に開けてよいものか戸惑ううちに公園についてしまった。
ほとんど話らしい話ができなかった。
今日もまた反省しかない。
車から降りて、広場に行ってみようと言われて、突然手を繋がれた。
びっくりしたけど嬉しくてニヤけてしまいそうだ。
お弁当を食べ終わったあと、二人は手をつないで歩いた。
しばらくすると、突然のスコールが降り出した。
雨は激しく地面を打ち、二人は逃げるようにあばら家に駆け込んだ。
第3章: 雨宿り
あばら家の中は暗く、薄暗い光が漏れているだけだった。
直美は不機嫌そうに雨を眺めていた。
健太はなんとか直美の機嫌をとろうとした。
「ねえ、グリーン・デイって知ってる?」健太は直美に尋ねた。
直美は目を細めて彼を見つめた。
「もちろん知ってるよ。私のお気に入りのバンドだもん」
遠くで青い雷鳴が轟いた。
「グリーン・デイはプロデューサーに自分たちを売り込んだとき、遠くの田舎にあるこんなバラック小屋に呼び出されたんだって」
「プロデューサーは断るために無理難題を振り出したけど、ビリー・ジョーもマイク・ダーントも気にもしなかった」
「彼らはプロデューサーに認められてデビューするために、とにかくバラック小屋でも音楽を弾く必要があった」
「そこで彼らは発電機を盗んで電気を作り出し、近所のガキを集めて蝋燭を持たせて演奏できるようにしたんだ」
「プロデューサーはまさか来てはいないだろうと思ってバラック小屋に行ってみると、そこにはグリーン・デイが演奏していた。なんかすごいだろ?」
健太は興奮気味に話した。
直美は相変わらず不機嫌そうに雨を眺めながら言った。
「へぇ。それで?その話、今なんの意味があるの?」
健太は微笑んで直美を見つめた。
「せっかくのデート中に急に振り出したスコールだけど、何かのきっかけになったりするのかな?と思ってさ」
直美はしばらく健太の顔を見ていた。
「意味はわからないけど、可愛いから許してあげる」
直美はそう言って、キスをした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?