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Giveするだけ、じゃない|まなび場大学生スタッフインタビュー~参加してみて考えたこと、日常に持ち帰るまなび~

大学生活最後の夏に、まなび場に参加したなーこ。「私にとって、GiveとTakeのバランスがちょうどよかったのが、ここだったんだ」と話してくれました。

まなび場の大学生スタッフに、参加のきっかけや感想、そして日常に持ち帰ったまなびや気づきをインタビュー。今回は、2024年8月に行われた「あしてらぴっぷ2024」の大学生スタッフ・なーこにお話を聞いていきます。


自分の経験を伝えるということ

――なーこは、大学最後の夏にまなび場に参加したんだね。

うん。参加する前は正直、焦っていたんだ。大学生の最後の夏だから、絶対に無駄にしたくない!って。自分の経験を中高生に話して彼らに気づきを与えよう、とか、たくさんの学びを得て帰ってやるぞ、とかね。バイトやゼミでも、大学4年生という年上の立場にいて。誰かになにかを教えるとか、誰かから頼られるとか、そういう立場が多い。

だからこそ、意気込んで向かった比布町だった。

――オンラインで大学生スタッフが集まる事前キックオフもあったね。参加前の熱が伝わってくるよ。

でも、実は私は過去に、伝えたいことがあるのに、それがわかってもらえなかったという経験があって。伝えることへの苦手意識があったんだ。大学生活最後の熱量、年上としての役割、そういうものの奥底には、どこか不安もあったのかもしれないな。

――比布町の子どもたちへは、何を伝えたの?レシピ(※大学生スタッフがスライド資料を使いながら自らの経験等をもとに中高生へメッセージを伝える時間)にも挑戦したんだよね。

東日本大震災のときに、ボランティア活動をした経験があって。被災地の現状を見たり、被災された人の話をお聞きしたり、そこから感じている人生観の話をしたんだ。ちょっと大げさに聞こえちゃうのかもしれないけど、「一生懸命生きてほしい」「今日一日を生きてよかったと思ってほしい」っていうメッセージかな。


実際に作成したスライドの一部

自分自身の被災地ボランティアの経験をもとに伝えられることがある。子どもたちにこのメッセージを”Give”したいって。でもやっぱり、本当に伝わるんだろうか、わかってもらえるんだろうかっていう不安もあったときに、まなび場の社会人スタッフから、こんな言葉をもらえたんだ。

「自分の経験に自信を持って。ここを迷うということは、その経験で出会ってきた人たちに失礼だと思うよ」って。この言葉が刺さったね。4年生って、頼られることが多かったり、いつもの環境に慣れっこだったり、自分が誰かに何かを言うことはあっても、誰かから言葉をもらえることが意外と少ない。ちょっぴりピリリとする言葉だけど、だからこそ嬉しかったというか同時に、私が成長できるのはこれだなって思った。ピリリと痛みを感じながら、少しずつ成長できるんだなって。

インターンをしている会社では、他の大学生に対してコーチングをやっているんだけど、まなび場から帰ってきたあとは向き合い方が変わったんだ。いまは、考える切り口になるような問いを渡したいと思いながら、試行錯誤しているよ。まなび場で私がTakeしたことを、今度はGiveしていきたいな。

多様な大学生とつくりあげる

――夜な夜な生徒のことや互いのことを語り合う中では、大学生スタッフだけじゃなくて社会人スタッフとの関わりもある。まなび場の社会人スタッフからの言葉が響いていたんだね。

同じくらい、他の大学生スタッフからの影響も大きかった。普段、私は暮らす地域や大学で行われるイベントに参加することが多いんだけど、どのイベントに行っても知っている人が必ずいるんだよね。でも、まなび場は全国から大学生が参加するから、言葉通りにいろんな人と出会えた。

はじめましての関係性だからこそ、素朴なことを聞き合える。暗黙の了解もないし、日常の付き合いからくる”なーこってこんな人だからね”っていう思い込みもない。フラットにお互いのことを知ろうとしたおかげで、見逃してしまっている自分自身の思考に出会えた感覚もあったな。そして、互いに学びあうこともできたなって思うよ。

――はじめて会うはずなのに、いつの間にかチームになっているのは共同生活のおかげだね。そして、この写真も、他の大学生スタッフとの関係性があったからだとか。

そうそう。これは私と生徒しか写っていないんだけど、私ひとりじゃつくれない景色だったな。この生徒とは、最終日にはじめて話したんだ。でも、それまでに別の大学生スタッフからこの生徒の話を聞いていたんだよね。だからこそ、私がこの生徒と話せたことがあったというか。ひとりで向き合うのではなく、チームで連携してひとりの生徒のことを想う。このまなび場はチームでつくっているんだって思えた瞬間だったかな。

他にもね、本が好きな大学生がいて。そのスタッフが会場に本を並べていたのもよかったな。他の大学生も乗っかって、一緒に本を並べに行ったり、生徒と一緒に本を見に行ったり。あと、とある日の夜に、生徒にこれを伝える資格があるのかって自問自答する大学生もいた。彼からは、私自身も生徒や自分との向き合い方を考えさせられたな。

――学年も出身も、学んでいることも興味もバラバラ。そんな一人ひとりが個を発揮した、まさに、多様な大学生がつくるまなび場だね。

最後に

――まなび場は来年度以降も続いていきます。なーこは、どんな人にまなび場にきてほしいなと思う?

刺激がほしいひと!もうちょっと成長したいって漠然と思っているんだけど、その成長する方法とか方向がわからないなっていう人かな。そして、素直で、謙虚で、学びたいって思える人。

まなび場は、私にとって”Give”と”Take”のバランスがちょうどいい場所だった。中高生や大学生、社会人スタッフ、いろいろな人との関わりの中で、私も彼らになにかを与えることにもなるし逆に与えられる側にもなる。互いに学び合いながらつくりあげたまなび場でした。

大学生最後の夏に参加して、本当によかった。たくさん応援してもらったのも、まなび場だったかな。私は来年には社会人だから、大学生スタッフになることはできないけど、応援してもらったぶん、次は私がまなび場を応援する番だなって、思います!

――ここまでインタビューに答えてくれて、ありがとう!「刺激がほしいひと」に、ぜひ来てほしいね!

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