経営統合後の企業変革の決めの一手に、BestTeamを導入【株式会社CARTA HOLIDINGS】
2019 年に経営統合で誕生した東証プライム上場企業「株式会社CARTA HOLDINGS」HR本部 HRBPグループにCOEDAS の「 BestTeam」を導入いただきました。
HR本部 HRBPグループの佐々木さんと瀬名波さんに、COEDAS 取締役 の咲本明宏がお話をうかがいます。
まず僕らがチームにならないといけない
咲本
— 今回、HRBP のチーム力向上のためにBestTeam をご導入いただきましたが、「チーム」とは人それぞれの解釈があると思いますが、お2人にとっての「チーム」とはどのようなものでしょう。
瀬名波
— 僕は子どもの頃から野球をやっていて、その後ラクロスもやり、ずっとチームスポーツの環境にいましたね。反射神経は良い方ですが脚はそれほど速くなかった僕は、自分の強さを生かしたポジションを受け持ち、弱い部分は他のメンバーに頼る、という感じでやってきました。完璧な人間はいません。得意・不得意があって当然。チームスポーツは、不完全な自分でも居場所がある。そこが好きです。
佐々木
— COEDAS チームコーチングで、チームを体感覚で捉えるということをやってみて、チームと言っても人によって捉え方が大きく違うということに改めて気付かされたました。その後メンバー達と「チーム感は個人の過去の経験に影響を受けているのかも」という話をしました。例えば、個人スポーツをやっていた者は「まずは個が頑張るべき」という感覚が強く、逆にチームスポーツをやっていた者は「自分の弱い部分は周囲に頼って、チームで勝てばいいよ」という感覚をもっているのかもしれない。かなり違うものだねと。
咲本
— BestTeam を導入した背景をおうかがいできますか。
瀬名波
— 株式会社サイバー・コミュニケーションズ(CCI)と株式会社VOYAGE GROUP が経営統合し株式会社CARTA HOLDINGS が誕生したのが2019 年で、その後、両社の吸収合併と組織の改編により本格始動したのが1 年前の2022 年です。僕達はまだ出来立てほやほやな状態です。そんな中で立ち上がったHRBP への期待は大きいと感じています。会社の未来を作っていかなければいけないHRBP ですが、現実は、余りにもやることが多く目の前の課題解決に追われている日々です。HRBP が本来やるべきことになかなか着手できません。
咲本
— HRBP が本来やるべきこととは。
佐々木
— HRBP を全社で見回した時に、色々な部署で似たような課題に向き合っていて、いわゆる「車輪の再発明」をやっていることに気付きました。ナレッジの共有ができていない証拠です。僕はそれが喫緊の課題に感じましたし、ナレッジ共有ができたら会社の成長性も変わると思っています。
瀬名波
— ナレッジ共有が進めにくい理由の一つに、CCI とVOYAGE GROUP の文化の違いが大きいという点があります。二つのナレッジを掛け合わせたら絶対に面白くなる!とは、思いながらも「じゃあ、どうすればいいのか」と、解決策を模索している中、COEDAS の存在を知りました。
BestTeam は、関係の質から思考の質を変え、最終的に行動の質を変えるものだと聞き、「僕等が求めていたものだ」と思いました。咲本さんと大塚さんと話し合う中で「まず、HRBP の僕らがチームにならないといけない」と強く感じ、導入を決定しました。
咲本
— 導入に関してHRBP の他のメンバーの反応はどうでしたか。
瀬名波
— 正直、社内のコンセンサスには気を使いました。急務の課題が山積しているHRBP ですので、「チーム作りが大事なことは分かるけど、今それやる必要ありますか」と言われないためにはどう説得をするか、と事前に作戦会議を何度もしました。しかし、話をしてみたら「いいね!やろう!」という予想外の反応でした。
佐々木
— 文化や背景が違うCCI とVOYAGE GROUP という二つの組織を一つにまとめ、更に良い会社にしていかねばならない、という命題がHRBP にはあります。VOYAGE GROUP は進取果敢なベンチャー気質であり、一方CCI は仕組みを作って着実に推進していくのが得意な会社です。それほど違う二つの組織ですが、違いにはポジティブな側面も沢山あると気付いていましたし、二つの知見と経験を組み合わせて第二の創業のような新しいCARTA になろう、という気概も生まれていました。
HRBP で1 年間試行錯誤し、徐々にではありますが変化も感じられるところまで来ました。しかし、十分ではありません。変革の「決めの一手」がないという課題感をHRBP 全体で持っていましたので、「プロの力を借りるのも一策」という意見に賛同を得られたのだと思います。
チーム視点と個人視点を行き来する筋力が培われる感覚
咲本
— 沢山あるコーチング会社からCOEDAS を選んでくださった理由はなんでしょう。
瀬名波
— COEDAS の社名の意味である「声出す」「超えだす」そして「個を得出す」が自分達の望むことと余りにもぴったりだったので、他の会社を検討しようとも思いませんでした。
佐々木
— 僕は、より良い組織を作るためにはまずはHRBP、自分達がベストチームとしての共通体験を得ることがとても重要だと思っています。これまでの僕の個人的経験から、組織形成にとって共通体験は非常に大事なプロセスだと考えています。共通体験により共通言語が生まれますし、そのプロセスがあるチームとないチームでは繋がりの強さに差が出ます。その点で特にチームコーチングに期待を持ちました。
咲本
— COEDAS のチームコーチングは米国のORSC®(:Organization & Relationship Systems Coaching®)のシステム・コーチング®をベースに開発しています。システム・コーチング®自体が比較的新しいコーチング手法のため導入企業も少なく、また日本ではコーチ自体も非常に少ないのです。
システム・コーチング®の価値は、「関係性全体の知性」を高められるところにあります。「関係性全体の知性」とは、個人のものの見方を広げ相手やチーム全体のこととして理解し関わる力のことを意味します。学習型のワークショップとは違い、システム・コーチング®での学びは体験学習です。体験がチームの中に植え付けられ継続していきます。セッションとセッションの間で起こることも全て学びとして、チームは学習し常に変化しながら成長していくのです。
咲本
— チームコーチングを体験しどのような変化がありましたか。
瀬名波
— まず実感したのは、参加メンバーの積極性が増したことです!
佐々木
— 本当にそう思います。メンバーから「壁打ちさせてもらっていいですか?」と個別で僕に相談が来るようになり驚いたし、嬉しかったのを覚えています。以前だと気軽にくることはなかったので。それはものすごく大きな変化ですね。それから、メンバーの話の内容にも変化を感じています。個人の意見だけでなくHRBP チームとしての意見を話してくれるメンバーが増えました。
咲本
— お二人とも参加メンバーの明らかな変化を実感されたようですね。次は、BestTeamを体験された感想をおうかがいできますか。
佐々木
— チームコーチングはあの場で自分達が生み出していくという即興感があり、一般的な受講型のリーダー研修とは大きく違いましたね。
また、チームコーチングの間に個人コーチングがあることで、チームコーチングで得た気付きについて各々内省を深掘ることができる点が非常に良いと思います。個人コーチングで整理できた思考で次のチームコーチングで全体に向き合い、また内省に繋げる。相乗効果的に展開していく感覚があり、またチーム視点と個人視点を行き来する筋力が培われていくような感じもしています。
メタ的感度が高まり、いよいよナレッジ共有へ
咲本
— HRBP チームは学びに貪欲ですね。「何か持ち帰ろう」「次に繋げよう」という熱量がすごいのですが、そこにはどんなモチベーションがあるのでしょう。
佐々木
—コーチングを受ける側が学ぶ姿勢になっているか、が大事だと思っています。元々真面目に取り組むメンバーが多いのですが、BestTeam 受講前にいくつか取り組みをしていたことで、コーチングを受ける土壌がチーム内に醸成されてきていました。ですから、みんな前向きなのだと思います。
瀬名波
— 僕は、BestTeam 後が本番だと思っています。この後自分達で一つのチームとして方向性を集約するフェーズに入っていかなければいけません。BestTeam で学んだことを使い、僕らなりの解を見つけていきたいと思っています。
先日、僕のパーソナルコーチに勧められてTED の「社会運動の興り」という動画を観ました。そこから、何か新しいことを始めようとする人間は最初のフォロワーが出るまで踊り続けなければいけない、という自分なりの学びを得ました。僕自身は「踊り続けよう」とコミットしています。
咲本
— チームコーチングをリードさせてもらった僕から見ても、瀬名波さんが「どんな状態でも立ち続ける」という覚悟を持ってあの場に臨んでいることが伝わってきました。素晴らしいことだと思います。
今この時点で、ご自身の「最高の状態」とは何でしょう?
瀬名波
— 僕は、事業成長に貢献するようなHRBP のプロを目指しています。他の会社のHRBPとも積極的に交流したいですし、最終的には業界内で専門家として認知される存在になれたらいいなと思っています。社内で良い仕事をするのは大前提として、更に視野を広く持って社外とも交流して学びを加速させていきたいです。
佐々木
— 僕は、社内でHRBP をベストチーム(チームの理想系)として認知させたいですね。自分達が一番イケていないと説得力に欠けますし。
瀬名波が外に影響力を広げ情報を取ってくる。僕はそれを使い社内を活性化させる。そんな連携が出来ることがベストチームの状態だと思います。それぞれ得意なゾーンを活かしていきたい。
咲本
— BestTeam の終了時にはどんなチームになっていたらいいと思いますか。
瀬名波
— 佐々木と僕は、HRBP がハブになってCARTA の「タイムマシン経営」をサポートしていきたいと常々話し合っています。HRBP が中心になり全社のナレッジ共有をサポートし、知恵と経験の循環が行われる環境が作れたら素晴らしいと思います。
僕としては、HRBP の課題であるナレッジ共有の実践として、BestTeam で学んだコーチングスキルを使って何かやってみたいと思っています。せっかく高まった熱が冷めないために温め続けていきたい。
会社は正解を早く求めるところがあります。ナレッジ共有もすぐに使えるものでないと意味がないと判断されてしまう。しかし、即効性があるものだけが正解ではありません。個別具体的な事象だけで判断するのではなく、メタ的に見て類似点を見つけナレッジを活かすことが大事だと僕は思っています。BestTeam が終わった後ならみんなのメタ的感度が上がっていると思うので、ナレッジ共有も進めやすいのではないかと期待しています。
咲本
— 自分達でどんどん変化を作っていく逞しさを感じます。強いチームを作っていきましょう。COEDAS も精一杯サポートします!
本日はありがとうございました。
約20 社を傘下に擁し、デジタルマーケティング支援、広告配信プラットフォーム運営、メディア運営、販売促進DX(デジタルトランスフォーメーション)支援、ゲームアプリ提供、新卒エンジニア採用支援など、デジタルを起点としたあらゆる事業を展開する。
株式会社CARTA HOLDINGS(カルタホールディングス)
所在地:東京都渋谷区道玄坂1-21-1 渋谷ソラスタ15 階
代表取締役会長兼CEO:宇佐美 進典
設立:1999 年10 月8 日
事業内容:デジタルマーケティング事業、インターネット関連サービス事業
WEB サイト: https://cartaholdings.co.jp/
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